プログラミング的思考を鍛える!?ころがスイッチの失敗しない選び方

小学生の授業でプログラムが必修化されることになり、子供を対象にしたプログラミング教室が注目されていますが、ただ単にパソコンを与え開発言語の使い方を教えれば良いという訳ではありません。

プログラムはイメージしたものの設計を行い、コードを組み立て動作確認し修正する作業を繰り返す訳ですが、これら一連の流れを子供に教えるにはパソコンよりも、アナログ的な遊びの方が理解しやすいと言えます。

今回は、プログラムの勉強に必要な分岐やスイッチなどを面白いギミックを駆使しながら学ぶ、ドラえもんのころがスイッチの失敗しない選び方や、他のコースター系玩具では実現できない遊び方について紹介します。

常識を覆すひみつ道具

ころがスイッチには、空気砲やバイバインなどアニメでお馴染みのひみつ道具スイッチがあり、これらのギミックを使うことで他のコースター系玩具では実現できない、反重力的なコースを作り上げることができます。

例えば、スーパー手ぶくろを使えばボールが平坦なコースで加速したり坂道を上ることもできますし、どこでもドアを使えば下のコースから上のコースへワープするなど、上から下へ転がるコースターの常識を覆す動きが可能です。

ころがスイッチどこでもドア

ころがスイッチには、バイバインという1個のボールを2個に増やして並列処理を学ぶスイッチや、エスパー帽子やタイムふろしきという分岐を理解するスイッチがあり、プログラムの学習を体感で学ぶことができます。

個人的に残念に感じたのが他のパーツと長さが違うどこでもドアで、階層化コースを作る時に使いどころを間違えるとコースを美しく連結できないので、作品の出来に納得できない人がいるかもしれません。

数の勉強になるブロック

ころがスイッチには、ひみつ道具スイッチやレールを接続するためのブロックがありますが、これらにも種類がありハーフ2個で普通サイズ、普通サイズのブロック3個でトールブロック1個になります。

さかみちレールやタケコプターなど、傾斜があるレールを使用すると高さが合わなくなるのですが、目視で調整するとバランスが崩れるので必ずブロックを積み重ねる数を考える必要があります。

ころがスイッチブロックで数を学ぶ

ボリュームデラックスキットには他のキットにはないブリッジブロックが含まれているのですが、中央を橋脚にすると自ずと高さが合わなくなるので、ハーフブロックで調整する必要があります。

幼稚園児や小学生なりたての子に分数や小数点の概念を教えるのは大変なことですが、ころがスイッチで遊びながら体感で楽しく学ぶことができれば、理解しやすくなるのではないかと思います。

バリエーション

ころがスイッチドラえもんには、ボリュームデラックスキット、デラックスキット、ボックス ステージキット、ワープキット、ジャンプキットがありますが、使うキット次第でコースに特徴がでてきます。

例えば、ブリッジブロックが付属しているボリュームデラックスキットはコースの階層化がしやすく、ボックスステージキットは収納ボックスのフタをコースに使用することで安定しやすくなります。

ボックスステージキットには、パーツを収納する箱が付属しているので子供が片づけやすいのが魅力ですが、ひみつ道具スイッチやレールがやや少ないので、これ単体では物足りなさを感じてしまいます。

他にもワープキットやジャンプキットがありますが、ボリュームデラックスキットやデラックスキットと比べると、ひみつ道具スイッチの数が少ないので、小さな子供の入門編におすすめという印象があります。

おすすめのキット

ころがスイッチのキットはそれなりに高価なので、価格を抑えたワープキットやジャンプキットに注目しがちですが、4歳以上の子供が遊ぶならボリュームデラックスキットを強くおすすめします。

3歳児が遊ぶブロックの延長として遊ぶならパーツ数が少なくても十分ですが、プログラミング的な思考を学ぶために使うには仕掛けが不十分ですし、コースも短くなるので物足りなさを感じます。

ころがスイッチで立体構造を作る

ひみつ道具スイッチやレールの数が豊富なキットを選ぶなら、個人的に一番おすすめしたいのはボリュームデラックスキットで、階層がある立体的なコース作りに必要不可欠なブリッジブロックが含まれています。

立体的な構造のコースは、ひみつ道具スイッチを使う場所を意識したり橋脚の高さを合わせたりと、広く展開するコースよりも難易度が高くなるので、試行錯誤する遊びが好きな子供におすすめです。

遊んでみた感想

子供と一緒に下から上へ球が昇るコースを完成させてみて思うのが、ひみつ道具スイッチやレール同士を接続する時に使うブロックが硬すぎるので、力がない小学生未満の子が一人で遊ぶのは難しいと思いました。

また、ひみつ道具スイッチやレールの数が多いボリュームデラックスキットやデラックスキットでもパーツの物足りなさを感じるので、複数のキットを組み合わせるかスペアを購入する必要があります。

プログラムは試行錯誤しながらコードを書く人よりも、直感で組める人の方がレベルが高いと言われているので、まずは完成形をイメージして組むよりも自由に遊ばせてみた方が良いと思いました。

コースター系知育玩具は、それぞれが対象年齢の違いや遊ぶための目的が異なるので、どの製品が優れているか優劣を付けるのではなく、どんなことに興味があるのか見極めて適切な製品を選ぶことが大切です。