海外の木製知育玩具は育脳効果が高そうだからと奮発してプレゼントしたものの、子供が興味を示さずに部屋の片隅に放置され薄汚れているのをみて、気分が落ち込んだという経験が今まで何度もあります。
その一方で、発泡スチロールやトイレットペーパーの芯など、捨てる物を探し出して遊ぶ姿をみると、知育玩具は複雑な仕組みで理解するのに時間がかかる物よりも、身近な物で作られたシンプルな方が良いことに気が付きました。
人生経験が豊富な大人の基準で考えてしまうとシンプルな知育玩具は退屈だと思いがちですが、子供が楽しそうにトイレットペーパー芯を並べて倒す姿をみていると、シンプルでありながら奥が深い遊びに目を向けることにしました。
できるがやる気を育てる
遊びなのに失敗を恐れたり難しく感じたりすると避ける子もいるので、知育玩具は誰でも簡単にクリアできるレベルから徐々にステップアップし、難しい問題までクリアできるタイプがおすすめです。
パズル道場シリーズのステップひもとおしには、幼稚園児なら簡単にクリアできるお題がいくつか用意されており、できたことの嬉しさや楽しさを体験しながら、段階的に難しい問題へ挑戦することができます。
ステップひもとおしには難易度が異なるボードが三種類用意されているのですが、お題を意識して紐を通すことは仮説思考力や空間把握を必要とするので、簡単にクリアできるレベルだからと侮れません。
人間は楽しいと思えることなら例えそれが算数のプリント問題でも喜んでやりますが、ルービックキューブのように遊びでも難しいと感じてしまうと興味を失うので、知育玩具選びはとても重要です。
遊び方
ステップひもとおしの遊び方がとても簡単で、お題に合わせて穴に付属の紐を通すだけですが、人生を歩み始めたばかりの子供は裏側の位置を特定や、どのルートから攻略するべきかイメージすることに慣れていません。
ステップひもとおしは、ルービックキューブと違い問題をクリアするための難しい法則を知らなくても遊べるので、小さな子供でも諦めなければ必ずレベル4問題でもクリアすることができます。
ただし、3歳の子がいきなり4色の紐を使う難問に挑戦するのは無理があるので、全52問の問題集のなかから1本の紐を使う簡単なレベルから挑戦し、コツを掴みながら徐々にステップアップしてください。
全ての問題をクリアできるまで上達したら、次は紐を重ねる順番まで問題集通りにしてみたり、身近にある柄を参考にオリジナルの課題を考えてみたりと、アイデアで次第で長く遊ぶことができます。
遊ぶための工夫
知育玩具はゲーム機やお化粧玩具と比べると地味なイメージがあるのか、本当の面白さが分かるまで遊んでくれないことがありますが、そんな時は大人が楽しそうに遊んでみたり、できないそぶりをしてみたりして助けてもらうようにしてください。
我が子は、お化粧、料理、ファッションショーなどの遊びが大好きなので、最初はステップひもとおしに興味を示しませんでしたが、お洋服を作るための練習になると伝えるだけで手に取るようになりました。
時には紐のアルファベット作りに挑戦してみたり、紐で自由にデザインした髪飾りにしてみたりと、マニュアルから外れた遊び方がないか模索しながら楽しむことが本当の意味で知育の役に立つのではないかと思います。
知育玩具で遊ぶ子供に対して親が注意するべき点は、成功や失敗などの結果に対して評価するのではなく、難しいことに挑戦したことや工夫したことなどの過程について褒めることが重要だということです。
知育環境もデジタル化が進みタブレットを使用した効率良い勉強が注目されていますが、幼少期の頃は空間把握や仮説思考力を鍛えられるステップひもとおしなど、アナログ的な遊びの方が実は重要です。