ADSLや光回線の普及によりインターネットの常時接続が当たり前の時代となりが、ここ数年フレッツ光回線を中心にインターネットの通信速度が遅くなるという現象が起きています。
クラウドサービスの普及やyoutubeなどの動画配信サービスを利用する人が大幅に増えたことで、数年前と比べて桁違いにトラフィックの量が増えているのもありますが、他にもフレッツ光回線の分岐と契約者数の増加にあります。
インターネットの回線契約は電話とセットで申し込むことが多いので、元々フレッツ光を契約する人が多いのですが、光回線の卸業が可能となることで更にユーザー数が増えました。
特に、スマホとセットで契約するとお得になるdocomo光はフレッツの契約者数増加に大きく貢献したため、想定した利用者数を大きく超えて光回線を共有している状態です。
契約者数が多いとインターネットは遅くなる
200Mや1Gの高速インターネットと言われて契約したのに速度がでないとお嘆きの方もいるかとおもいますが、フレッツの光回線は多くのユーザーと回線を共有するので、期待した程速度がでないのが現状です。
各家庭から専用の光回線がNTTやプロバイダに伸びているのであれば高速なインターネット接続が可能ですが、月額数千円で利用できるというコストを考えると分岐せざるを得ません。
家庭内や企業でもそうですが、接続する機器が増える分だけHUBを増やした方が、ルーター直に配線をするよりも手間やコストがかからないのと同じで、光回線も末端で分岐させないとそれだけコストが高くなります。
コストのことを考えると、光回線を分岐するという仕組みをとるのは仕方のないことですが、問題は1本の回線を共有する契約者数の数が多すぎるという点にあります。
昔のようなホームページの閲覧やチャットなどのデータの量が少ないサービスだけであれば問題ありませんが、多くのトラフィックを消費するクラウドサービスや動画の配信サービスが充実しています。
混雑しがちなフレッツの光回線でも、夜の混雑する時間帯に利用しないのであれば不満を感じないのかもしれませんが、利用したい時に利用できないと不便でなりません。
フレッツの光回線を観光客で賑わう浅草仲見世通りに例えるならば、週末になると狭い通路に人が溢れてなかなか前に進めない状況になりますが、平日などの観光客が少ない日時であればお店を楽しむ余裕ができます。
混雑するのを覚悟してまで仲見世通りを楽しみたいのであれば仕方ないことですが、ストレスなく観光を楽しみたいのであれば混雑する時間を避けるか、比較的空いているスポットを選んだ方が良いでしょう。
お台場と浅草とは性質が全く違うので見当違いの比較ですが、混雑する場所でストレスを感じるくらいなら、広々として遊ぶ場所の多いお台場がおすすめです。
これはインターネットの世界も同じで、わざわざ混雑するフレッツの回線を契約するよりも、後発組でまだ契約者数の少ないNURO光などの回線の方が快適です。
NUROもNTTのダークファイバを利用していますし、回線を分岐する仕組みも大差ありませんが、NTTというだけで光回線を契約する人が多いことを考えると、NUROはお台場と同じ快適さがあるのでおすすめです。
会社のメイン回線をNURO光に
企業で使用するインターネットの光回線はフレッツ光のビジネスプランが人気でしたが、ここ数年はNURO光が価格だけでなく快適さでも人気があります。
企業で使用するインターネット回線となるとNURO Bizになりますが、最低帯域保証10Mのスタンダードと30Mもしくは50Mの帯域保証のついたプレミアムがあります。
企業で使用することを考えると最低帯域保証50Mのついたプレミアムを契約したくなりますが、元々バックアップ回線として使用することを考えて10Mのスタンダードを契約しました。
NURO Bizの光回線が思いのほかパフォーマンスが良く快適なので今ではメイン回線として使用し、フレッツ光ビジネスをバックアップ回線として使用しています。
企業で使用するインターネット回線は、家庭で使用光回線よりもパフォーマンスや安定性を求められるのでNURO導入直後は不安でしたが、この数年間利用してみたところ特に問題もなく数百人が同時にアクセスしても快適です。
回線乗り換え時の注意
ここからは再び家庭用光回線の話になりますが、インターネットにはフレッツ以外にも、NURO、ソフトバンク、KDDIなど多数のサービスが存在します。
インターネット接続が遅いと感じた時は、プロバイダだけを変更するのではなく他の回線への乗り換えを検討して欲しいのですが、既存の回線を解約する時は注意しなければならない点があります。
docomo光やTsutaya光などのNTTの光回線卸売りで契約した回線は、解約時に違約金などが発生することがあるので、まずは現在ご利用中のインターネット接続サービスの契約内容をよく確認してください。
また、今の時点ではNURO光の契約者数はフレッツ光と比べて多くないので快適ですが、NUROに契約を乗り換える人が大幅に増えた場合は同じ様にインターネット速度が低下する可能性があるという事を念頭に入れて契約してください。
ただ、NTTの光回線卸売りのような急激な契約者数の増加がNURO光や他の回線で起きるのは今の時点では考えにくいので、あまり心配しなくても良いのではないでしょうか。
スマートフォンが普及した今、社会人になれば固定電話が家に必要という状況でもないことを考えると、NTTだけが通信会社という考えを切り替えて他の回線のことを比較するのが重要です。
最後に、光回線の契約をする時は初期費用などが発生する場合があるので、お得に契約するために必ずキャンペーン情報をチェックして欲しいのですが、それと同時に解約条件なども合わせて確認してください。