コシヒカリと言えば誰もが認める新潟の美味しいお米ですが、近年はコシヒカリに匹敵する美味しいお米が多数登場しており、長年続いた市場の独占状態に変化が現れてきました。
他品種のお米が台頭してきていることや、猛暑の影響を受けてコシヒカリの品質が一時的に低下したこともあり、長年築き上げた新潟ブランドにもやや陰りが出てきています。
とは言えコシヒカリは今もなお、新潟県内の作付面積は7割を越える程の圧倒的な人気がありますが、今後起こりえる異常気象の影響を考えると新たな品種の開発が必要になりました。
過去に、コシヒカリをも凌ぐ人気のササニシキというブランド米がありましたが、異常気象による寒さに弱いことから作付されなくなり、一般家庭の食卓から消えてしまいました。
ササニシキはその美味しさから今でも素材にこだわる寿司屋や料亭でも使われていますが、スーパーに並ぶ数はとても少ないので生産者から直接購入する人もいます。
これから地球の気象は寒冷化するか温暖するかわかりませんが、ササニシキと同じ轍を踏まないためにも、コシヒカリよりも暑さに強く美味しいお米の品種開発が必要になりました。
コシヒカリの人気にも陰りが!?
日本穀物検定協会の米の食味ランキングで長年特Aを獲得してきた魚沼産コシヒカリですが、平成29年産はAランクの評価というニュースがありました。
コシヒカリのなかでも断トツの人気がある魚沼産が評価Aというのには驚きですが、確かにスーパーで売られている魚沼産コシヒカリが美味しいと思わない時があります。
農家から直接購入しているコシヒカリは相変わらず美味しいので、近所のスーパーに並ぶ製品の問題かもしれませんが、他の美味しい品種も食べていることもあり昔ほどコシヒカリが特別に美味しいとは思わなくなりました。
ひと昔は近所のスーパーから重いお米を自宅まで持ち歩くのが当たり前でしたが、今はネット通販で様々な品種や銘柄のお米を自宅まで届けてもらうことができます。
美味しいお米の品種が増えても、店頭に並ぶ機会が少なければ今後もコシヒカリの圧倒的な人気は覆らないと思いますが、今は農家から直接多種多様なお米を届けてもらえる時代です。
盛者必衰という言葉があるように、美味しい品種のお米が増えてきたことや、ネット通販が一般的に利用されている今の状況を考えると、コシヒカリだけが注目される時代ではないのかもしれません。
そんな危機感からか、新潟県はコシヒカリとは違う美味しさを追求した品種の開発に着手し、2016年頃に新しいお米のブランド「新之助」を発表しました。
普通のお米新之介
気になる新之介の味ですが、新潟県産まれのお米という安心感はあるものの、食べ比べをしながらでなければコシヒカリと新之助の違いが正直わかりませんでした。
不味いお米は何が悪いのか簡単に説明できるのですが、大きな特徴のない普通のお米の違いを説明するのはとても難しいので、興味のある方はご自身で食べて確かめてみてください。
コシヒカリでも美味しいお米と不味いお米があるので何とも言えませんが、正直今まで食べてきた品種のお米のなかで上位にランクインする味ではなく、可もなく不可もなく普通のお米という印象です。
長期保温すると味が急激に落ちたので、お弁当のご飯には向いていないと思いましたが、炊きたてのお米の艶も良く匂いも悪くないので、再チャレンジしてみたいと思います。
人によっては美味しくないと思うかもしれませんが、本当に不味いお米は食べられたものではないので、コシヒカリの親戚というイメージで一度食べてみてはいかがでしょうか。
ただ、少しでも皆さんには美味しいお米を食べてもらいたいので、個人的におすすめなお米ランキングトップ10に入れている、岩手県産ひとめぼれの方を試してみて欲しいと思います。