人生初めて海にデビューする子供のメンタルは楽しさ半分と不安が半分に入り交ざる不安定な状態なので、初動の対応を間違えるとその後の数年間は海に入るのを極端に怖がるようになります。
0歳の頃からプールで水に慣れている我が子も勢い良く迫りくる波に恐怖し一時的に海を嫌がりましたが、波のない穏やかな場所で遊ばせたら広い海に何かを感じながら楽しく過ごしてくれました。
0歳の頃にも海水浴場に行きましたが、その頃は海水に体温を奪われるのを危惧して砂浜やサンシェードのなかで遊ぶのがメインでしたが、月齢18か月を過ぎた今年は本格的に海で遊ばせることにしました。
そこで今回は、関東近郊の海水浴場のなかから水質がきれいで砂浜にゴミがなくて波が穏やかな子供が安心して海デビューできる海水浴場の紹介と、無事海で遊ばせるのに成功した経験談について紹介します。
静岡県がおすすめ
子供が初めて挑戦する海は透明度の高さだけでなく、ふん便性大腸菌群数や油膜がない化学的酸素要求量が2mg/L以下の水質AA基準を満たした、本当の意味でのきれいな海水浴場がおすすめです。
東京から遠く離れていればどんなところでも水質A以上のきれいな海と思うかもしれませんが、北海道でも一部水質Bの海水浴場があることを考えると、知名度や先入観で海を選ぶべきではないのかもしれません。
水質Aであれば小さな子供でも安心して遊べる海ではありますが、水質改善が進まない東京湾から近い距離にある場所は子供に感動を与えられる美しい海とは言い難いので、水質AAの海水浴場を選ぶことをおすすめします。
東京から近い、神奈川、千葉、茨城の海で泳げない訳ではありませんが、山と海と砂浜がセットできれいな静岡県がおすすめで、海水浴客が34万人と大勢の人が集まる白浜大浜も水質AAを安定して獲得しています。
静岡の海水浴場と言えば下田付近が人気ですが、関東近郊にある水質AAの海水浴場のなかでも特にきれいなのは静岡県沼津市大瀬ですが、ここの海水浴場は砂利浜なので海デビューに失敗した時は砂浜での遊びができないのが難点です。
東京都で言えば三宅村大久保浜の水質が最高に綺麗な海ですが、こちらは伊豆諸島にある三宅島の海水浴場なで長時間の船旅のことを考えると、小さな子供が海にデビューするためだけに行くのはかなりリスクがありそうです。
結局おすすめの地域と言えば、白浜をはじめ多くの水質AAの基準を満たす海水浴場がある静岡県ですが、波の高さやビーチがきれいに清掃されているかなど場所により大きく環境が違うので、事前にどんな場所なのか確認することが重要です。
福島県の海はとても水が澄んでいる水質がAAの素晴らしい海水浴場ばかりなのですが、如何せん海水が痛みを感じるくらいにとても冷たいので、小さな子供が海デビューする場所には正直適していません。
因みに、平成30年度水浴場開設前の調査データですが、水質B判定が多い県は北から北海度、新潟県、愛知県、兵庫県、岡山県が二桁と多く、水質C判定は愛知県と千葉県合わせて3という結果が出ております。
水質BやCだからと海水浴できない訳ではありませんが、ふん便性大腸菌の数が400個/100mL以下や1,000個/1,000mL以下とやや高く透明度も1m未満~50cm以上と低いので、できれば避けた方が良いのではないかと思います。
因みにこの調査結果は、海水浴場として認定できる水質基準をクリアしている場所のデータとなりますので、海水浴デビューさせる水質とは言い難い葛西臨海公園やお台場海浜公園などは調査対象に含まれていません。
波が穏やかなのも重要
子供の海デビューを無事に済ませるには海の水がきれいなのはもちろんことですが、それ以上に大切なのが波の穏やかさで、プールで水に慣れている我が子も強い波やうねりに恐怖して海に入るのをいやがりました。
波を恐れてからは断固として海に入るのを拒否していたので初日は砂遊びをして過ごしましたが、次の日は最初から波のない場所に連れて行き浮き輪に座らせたところ直ぐに慣れたのか足をバタバタさせて遊んでいました。
一度海に入ればこちらの勝利は確定で、後は海水で体温が下がり過ぎないように休憩を入れたり、脱水症状にならないように水分をこまめに補給しながら何度か海で遊んでいれば海デビューは大成功です。
気を付けなければならないのは、子供が不安に感じている時こそ安心できる人が一緒に泳ぐのが鉄則で、普段からあまり接する時間の少ないお父さんが張り切りすぎると裏目にでることがあるので注意してください。
因みに今回は波の穏やかな海を求めて静岡県の弓ヶ浜に遊びに行きましたが、海水浴場全体が湾だからなのか静岡県では珍しい水質Aという調査結果だということを知らずに今日まで至りましたが、無事海デビューできて良い結果となりました。
静岡県の海はサーフィンやボディーボードのできる良質な波が多い地域なので、それ故に子供が恐怖してしまうことがありますが、ローカルの方々が常にビーチを清潔にしているのでゴミで怪我をする心配がありません。
逆に言うとサーフィンができる波のこない海水浴場は、県外からくる海水浴客が多くビーチにゴミが散乱しているので、怪我をしたり不快な気分になることがあるのも事実なので、子供に海デビューさせる場所を選ぶのは実に難しいものです。
透明度が高く水質が良いヒリゾ浜は波が立たないので海デビューにおすすめだと言いたいことろですが、岩場だらけなので幼児が歩くのは危険ですしフナ虫も沢山いるので、子供が嫌がるのが容易に想像できます。
因みに、我が家も夫婦でボディーボードをしますが、今回は誰のために海に行くのかをよく考えて自分達が海を楽しむことは考えずに、どうすれば子供が楽しんでくれるかだけを考えるようにしました。
伊豆諸島なら神津島がおすすめ
子供が0歳から3歳までは三半規管が未発達なため船酔いしないと言われていますので、小さな子供を連れて海水浴に行くなら船内で一泊する、神津島に行くというのも選択肢として考えてみては如何でしょうか。
神津島は防波堤ブロックの影響か、神津島港近くの前浜海水浴場の波はとても穏やかでありながら水質や透明度がずば抜けて高いので、船に乗るのに抵抗がなければ子供を海デビューさせるのにおすすめな場所でもあります。
新島と違い若い人達が海水浴に訪れる場所ではないので少し寂しい夏のビーチという感じではありませんが、それ故に砂浜にゴミが散乱することもなく家族だけで静かな時を過ごせるので、穴場の海水浴場として神津島は大変おすすめです。
神津島には夜間に1泊する大型船以外にも、東京竹芝や久里浜から最短で3時間で到着する高速ジェット船や、調布から1時間以内に到着する小型飛行機もあるので、電車や車で伊豆に行くのと変わりません。
因みに娘と同じ月齢の子供を持つ知人が、1歳6か月の頃に24時間船に乗る小笠原諸島への旅に行きましたが、初めての船に興奮して船内を元気に走り回るくらい楽しく過ごしていたと聞いています。