新築マンションの価格はリーマンショックが起きる前よりも高くなり、価格だけみると一般人には手が出せる物ではなくなりましたが、幸いなことに超低金利が続いているので買い替えることにしました。
今後は金利が上昇するだけの状況を考えると、今の超低金利を諸手を挙げて喜ぶことはできませんが、マンション価格が上昇しても収入が増えない以上は、もはや頼りにできるのは低い金利しかありません。
今回は、そんな先行き不透明な状況でありながら、80歳までの住宅ローンを組んでまで新築マンションを買い換えた理由や、いくつかモデルルームを見学した感想などを紹介します。
都心の新築マンション価格は依然と高値
2020年に開催されるオリンピックの後には人口減少の影響も手伝い、マンション価格が下落すると予想する人もいますが、価格の上昇は落ち着いてきたものの依然と高値を維持しています。
今後も続く都市部への人口流入や政府が掲げる物価上昇目標、都市部は立地条件の良い土地が不足していることを考えると、マンション価格が大幅に下落するとはないと考えていますが、未来の予想は誰にもできません。
金融アナリストですら1年先の予想を的中させることができない経済状況を、金融知識のない素人が住宅ローンの返済が終わる32年先のことを考えるのは無駄でしかありませんが、何も考えない訳にはいきません。
得る物と失う物を天秤に
今のマンションは高層階の角部屋で広く1日中部屋のなかが明るいのに対し、新しいマンションは低層階の西向き中部屋で少し部屋が狭いのですが、今時の新築マンションの値段を考えると仕方がありません。
広い角部屋のマンションを捨ててまで移住しようと考えたのは、都内でも学力の高い学区に引越すことで教育に関する費用を抑えられることや、小さな頃から混雑する電車で通学させるのに抵抗を感じたからです。
引越しをすることで自宅からの絶景が眺められなくなるのは淋しくなりますが、大きな公園やデパートが近くになりますし習い事の教室が多くなるので、トータルで考えるとメリットはありそうです。
ただ、今のマンションは大通り沿いに関わらず車道に面していないので比較的静かなのに対し、今度のマンションは線路沿いにあるため日中は音が気になり今の様な静けさは失うかもしれません。
他にも大通り沿いの交通量が多いマンションの見学をしましたが音や排気ガスが気になることを考えると、電車は深夜にまで走ることがないことや次第に慣れると聞いているので線路近くの物件を選びました。
新築マンションを選んだ理由
マンション価格の高騰や働ける年数を考えると、今のタイミングで新築マンションを購入するのはリスクが高いというのも承知していますが、それだけの価値がある物件だと自分に言い聞かせて契約しました。
正直不安が全くない訳ではありませんが、毎月支払う住宅ローンや管理費、修繕積立、通信費の費用が今よりも下がることや、子供の将来のことを考えた教育環境などトータルで考えて新築マンションを選びました。
今回契約した新築マンションも子供が大学を卒業する頃には売却し、住宅ローンの残債が残らない額の物件に移住することを考えているので、80歳までの住宅ローンでも構わないのです。
家は購入してしまうと負債になりますが売却する前提であれば資産として考えられますし、賃貸住宅に80歳まで家賃を支払い続けることを考えると、20年後でも売れる新築物件を購入した方がメリットがありそうです。
物件選びで重要視したこと
新しいマンションの契約をする前に何件か人気デベロッパーのモデルルームを見学しにいきましたが、6,000万円以上する割にはリビングからみえる景色が残念な物件や、物件が良くても周辺環境の悪さがありました。
学区の良さを重要視
私立の小学校に通わせたら6年間で最低でも600万円かかると言われていますが、必ずしも有名私立の学校に入学できるとは限りませんし、区立の小学校には優秀な人材が集まるので人気の学区エリアに引越すことにしました。
早朝の満員電車で学校に通うのも大変ですし、莫大な住宅ローンを抱えながら私立学校の学費を払うだけの経済的な余裕がないので、教育熱心の親が多く成績が優秀な子が多い区立小学校の近くに住むことを決めました。
景観の良さ
今のマンションは周辺に何も遮る物がなく9階ということで眺望が物凄く良いのですが、それと同じレベルの物件に住むのは金額的に無理があると理解しているので、低層階を中心に物件を探していました。
大雨が続く昨今の気象状況を考えると、浸水被害に遭う可能性の高い1階は避けて5階で考えていましたが、少しでも金額を抑えるために3階の部屋を契約することにしました。
部屋が明るく景観の良い住いは子供の成長に良い影響を与えるので今後が心配ですが、リビングの前に大きな建物が建つ心配がないという点では、そこそこ合格点だと思います。
ランニングコストを抑える対策
住宅ローンの残債が増える以上、どこかで毎月の支払いを減らすことを考えなければ物件を維持できないので、新しいマンションを買う時は月額の費用を現状よりも少なくして繰り上げ返済に充てなければなりません。
管理費・修繕積立金が安い物件
新築・中古関係なく意識しなければならないのが毎月支払う管理費と修繕積立の金額で、戸数が極端に少ないマンションだと毎月の負担が大きくなるので、100戸近くある分譲マンションにこだわりました。
今の部屋はマンションで一番広い部屋なので管理費や修繕積立金の支払い額が一番高いのですが、今度は部屋が若干狭くなるのでその分コストの削減につながるというメリットもあります。
部屋が今よりも狭い方が毎月の支払いが少なく済むのはもちろん、ゲストが宿泊できる共有スペースを極力省いた物件の方が維持管理費を抑えられるので、ゴージャスなエントランスがない物件を選びました。
インターネット代を節約
今住んでいるマンションのインターネット契約は個別契約なので、毎月電話回線込みで7,000円近くの費用がかかりますが、引越し先の物件はマンション共通のインターネット契約があり月額1,000円で利用できます。
正直、固定電話の電話番号を所有する意味も今は感じませんし、局舎が変われば番号も変わるので引越しをするタイミングで解約し、繰り上げ返済に少しでも充てることを決めています。
契約後の気持ち
今回で3度目のマンション契約になりますが、人生に関わる大きな買い物だけに何度経験しても慣れないですし、不安と期待が入り混じる状態が続いているというのが正直な気持ちです。
住宅ローンは60歳もしくは65歳までには完済するのが理想ですが、定年の年齢引き上げや平均寿命の上昇などを考えると、80歳までローンを支払うのも珍しくないのかもしれません。
賃貸住宅に住む場合も家賃を払い続けなければならないことを考えると大差ありませんし、いざという時に売却できれば多少なりとも現金が手元に残るので、80歳ローンも選択肢のひとつとして考えています。
周囲にも75歳までローンを組んでいる人が多いことを聞いて安心したり、子供が大学を卒業する頃には売却すれば良いなど、不安を解消するために自分の考えを正当化している自分がいます。
平均寿命で考えれば30年後も辛うじて生きていることになるので、それまではローンの完済できるよう努力するつもりですが、団信があるのは気持ち的に大きな支えになります。
無責任な情報に惑わされてはいけない
今の家を買う時もそうでしたが引越し前は気持ちが落ち着かないのは当然のことで、新しい新居に済み始めれば次第と迷いは消えますので、悩みすぎて不安な気持ちになるのは損です。
そんな不安な気持ちにならないためには、新築分譲マンションの契約を済ませる前に現地の調査や物件選びのポイントを学びながら、焦らず時間をかけるのがおすすめです。
住いに関する不安を解消するには、契約前の情報収集や現場に何度も足を運ぶことがおすすめですが、ネット掲示板は不安を煽る不正確な内容や、情報操作を目的とした書き込みがあるので注意です。
一部有益な情報もあるので全く利用価値がない訳ではありませんが、情報量が多すぎると混乱するのでネット掲示板はあくまでも参考程度にして、専門家が監修した書籍などを読むのがおすすめです。
最終的に判断して責任を負うのは自分自身ですが、予備知識が全くない状況でマンション購入に挑むよりも、少しでも賢くお得にマイホームを買いたいなら、情報誌の1冊や2冊くらいは読んでも損しないと思います。