水道水にはミネラルやカルシウムが含まれているので、キッチンやバスルームにある混合栓に付着した水滴を放置すると、拭いただけでは落とせない頑固な汚れとなります。
頑固な水垢をクエン酸で落とす方法がネットやテレビ番組で紹介されているので、ステンレス製のキッチンシンクやメッキ塗装された混合栓を掃除してみたものの、変色してしまい後悔している人が後を絶ちません。
混合栓やシャワーヘッドと違いキッチンシンクは簡単に交換できないので、変色した部分の研磨を試みるも腐食したステンレスは以前の輝きを完全に失い、途方に暮れることになります。
劣化しやすい水まわり
最初に購入したマンションは、入居する前から10年後に売却することを想定し、可能な限り汚さないように生活していましたが、どうしても水回りだけは水垢などの汚れが目立ちました。
蛇口一体型浄水器本体やシャワーヘッドに付着した水垢なら、マイクロファイバークロスで拭けばきれいになりますし、仮にクエンで傷んだとしても簡単に交換できます。
交換が難しいキッチンシンク水栓のカバーリング付近は、頑固な水垢が付着しやすく錆びやすいので、水を使用した後に必ず水滴を拭き取るのが清潔さを保つコツですが、忙しい現代人には不可能に近いものがあります。
10年使い続けたキッチンのシンクは、どんなに掃除をしても入居当時の輝きを取り戻すことができませんでしたので、過去の反省から新居の水まわりにはコーティングすることにしました。
ただ、防カビコーティングやビルトインIHクッキングヒーターの交換で予算が尽きたことや、専門業者による水まわりコーティングがどれくらい持続するのか不安でしたので、自分で作業することにしました。
おすすめのコーティング剤
水まわりのコーティングと言えば、専門業者でなければできない難しい作業というイメージがあるかもしれませんが、使用するコーティング剤をきちんと選べば掃除する感覚で簡単にすることができます。
コーティング剤には、スプレーで噴霧するタイプとスポンジで塗るタイプがありますが、はじめての方にはゴーグルやマスクを必要としない、スポンジで塗る液状タイプがおすすめです。
スプレーで噴霧するタイプは簡単で便利ですが、業務用のマスクでなければコーティング剤を吸い込んでしまい、目まいや吐き気を催してしまう恐れがあるので注意して作業しなければなりません。
我が家のキッチンシンクに使用したのは、Repel Coart Premiumという液状の撥水コーティング剤で、付属しているスポンジで広げながら塗るだけなので、誰でも簡単に作業することができます。
撥水効果の持続が約１か月と決して長くありませんが、掃除感覚でいつでも簡単にコーティングできるので、ある意味専門業者に依頼するよりも長く効果を持続させることができます。
製品ラベルにプロフェッショナル・コート剤と表記されているRepel Coart Premiumは、業務用としても使われるコーティング剤なので、ドラッグストアなどでは購入することができません。
シンクをコーティングする方法
こちらは、Repel Coart Premiumでコーティング中のキッチンシンクですが、使用するコーティング剤が少ないと塗り漏れで斑になりますので、十分な量を塗り伸ばしてください。
白いクリーム状のRepel Coart Premiumですが、塗ると黒く変色し色が定着する可能性もあるので、初めて使用する時は必ず目立たない箇所で、試し塗りをすることを強くおすすめします。
Repel Coart Premiumのペットボトル説明書にも記載されていますが、コーティング剤を長時間塗り続けると斑になるので、乾燥して色が変色したら速やかに拭き取るようにしてください。
付属のマイクロファイバークロスでコーティング剤を拭きとる予定でしたが、セットで購入した壁紙のコーティングで使用したので、雑巾を代用しましたが特に問題なく使えました。
ステンレス製シンクに撥水コーティングしても変色することなく使えたので、人工大理石にも使用する予定でしたが、試し塗りした時に若干黒ずんだ気がしたので、白い部分には使用していません。
自分コーティングした結果
新品のキッチンシンクをRepel Coart Premiumでコーティングし、試しに水栓の水を流してみたところ、撥水効果により水滴が美しい丸味のある形状になりました。
ただ、傾斜のないタイプのシンクなので、排水口にまで流れず留まる水滴が多いのと、とても細かな水滴は重みがないのでシンク壁面に付着したままなので、タオルなどで拭く必要がありそうです。
専門家に撥水コーティングを依頼したとしても結果は同じで、流れない水滴が気になる方はパナソニックの傾斜があるキッチンシンクにするなど、他の方法で解決しなければなりません。
ただ、自力でも撥水コーティングすることで、水道水に含まれるミネラルやカルシウムが定着するのを割と防いでくれるので、キッチンシンクのお手入れが楽になりました。
専門業者の作業と同じレベルの効果を期待するのは禁物ですが、お掃除する感覚で簡単に自分でコーティングできるので、試してみる価値は十分にあるのではないかと思います。
水まわりのコーティングに限らず、何か薬剤を使う作業は必ず換気を十分にした上で行い、変色しても目立たない場所で試し塗をしてからご利用になることをお願いします。
