10年前に新築で購入したマイホームを売ろうと決めたのは、学区内にある小中学校の評判が悪いのが一番の原因ですが、他にも少しでも築年数が浅い家を子供に残してあげたいという考えもありました。
子供を養いながら住宅ローンを二重で組むのはリスクが高すぎるので、手放す予定の物件で生活しながら不動産売却を進めることにしたのですが、少しでも高く売るために資産価値を維持するための工夫をしてきました。
新築マンション高騰につられて都内の中古マンションが軒並み値上がりしている恩恵もありますが、その努力の結果10年前の物件をリフォームすることなく購入価格よりも高く売ることができました。
入居売却デメリット
新しい住いの購入を決意したものの、今現在住んでいるマイホームが売れないと二重でローンを組むことになるので、我が家のように生活しながら物件の売却を進める人も多くいます。
ただ、売り出し中の物件に人が住んでいると、物件内覧を躊躇したり断念してしまう人がいるので、即入居可能な物件と比べると機会損失していることが多く、成約まで時間がかかる傾向にあります。
その他にも、売却する物件の撮影をしたり内覧者が来る度に部屋の中を隈なく掃除する必要があるため、未就学児を育てながらのマイホーム売却だと徹夜で掃除することも何度かありました。
普通の来客であれば、一時的に物を寝室に隠したり収納に詰め込めば良いのですが、内覧の時はカップボードやテレビボードなど、自分で購入した物以外の収納は全て開けられてしまいます。
時には、オール電化住宅にも関わらずガスコンロが良いという意味不明で嫌がらせのような内覧者も来ましたが、入居しながらの不動産売却はその様な人とも顔を合わせなければなりません。
他にも、外出する予定のある日や仕事で留守にする平日にも内覧希望を希望されたり、急遽前日見に行きたいと言われたりすることが1年間も続いたので、かなり大変な思いをしました。
入居中にマイホームを売却すると、住宅ローンを二重で抱えるリスクはありませんし、常に部屋のなかをきれいに保てるメリットがありますが、週末のスケジュールをできるだけ開ける必要があります。
また、見知らぬ人が何度も自分の家に内覧しにくるストレスは乳幼児に大きな負担となるので、小さな子供がいる方はそのことを理解した上で住いの売却を進めなければなりません。
内覧でチェックされる場所
収納の奥まで整理整頓を心がけておけば、内覧者に良い印象を与えることができるので、見えない場所ほど収納方法に時間をかけて、普段から清潔に使用しているよう思われる工夫をしてください。
ただ、内覧希望者の多くは、玄関、リビングダイニング、バルコニーからの眺め、キッチン、バスルームをチェックした段階で購入の有無を決めており、寝室、トイレ、収納の確認にあまり時間をかけない傾向もあります。
子育てが忙しく細かい所まで掃除する時間がない場合は、とりあえず玄関とリビングダイニング、そしてキッチンにある物を可能な限り処分し、物を少なくすることで片づける手間を減らすことが大切です。
余力があるなら、マイホームの花形でもあるキッチンはの調味料や食材などは、おしゃれなボトルや容器に入れて見栄え良く収納して、アピール材料として使うのおすすめです。
焼肉・煙草・ペット禁止
新築の物件も10年経過すれば当然のように劣化しますが、使い方次第では全くリフォームすることなく物件を売却することも可能なので、家を売るなら床や壁紙が汚れることをしてはいけません。
我が家は、新築マンションを購入した時から10年後に売却することを考えていたので、入居してから一切部屋の中では、焼肉・煙草・ペットを全面的に禁止にし、壁紙が汚れたり匂いが染みつかないように徹底しました。
肉を焼く時はキッチン換気扇の下で焼くのはもちろん、鍋料理やお好み焼きをする時も必ずビルトインIHクッキングヒーターの上で調理し、ダイニングテーブルで食べることにしました。
どんなに広くて明るいリビングダイニングでも、壁紙がヤニ・油・糞尿などで汚れていると買う気にはなれないので、リフォームをするか価格を大幅に下げて売却しなければならなくなります。
排気ガスは外でブロック
マイホームの資産価値を維持するには、換気扇内部の油汚れを防ぐためのフィルタをするのはもちろん、通気口周囲の壁紙も汚れないように外側の通気口にもフィルタを付ける必要があります。
通気口内部にあるエアフィルタが排気ガスやPM2.5をブロックしてくれますが、通気口内部に蓄積された煤のような汚れが湿気を吸収し、部屋に流れ出て壁紙を汚してしまいます。
排気ガスで壁紙が少し汚れた程度なら電解水で落とすこともできますが、年単位で蓄積された壁紙の汚れは何をしても落とせないので、新しく購入した住いの壁紙にはコーティングもしています。
壁紙全体を貼り替えることも可能ですが、通気口はリビングだけでなく寝室や子供部屋にもあることを考えると、多少面倒ではありますが通気口フィルタを活用したり壁紙のコーティングをするのがおすすめです。
カビの繁殖はバイオで防ぐ
毎日入浴するバスルームはどうしても頑固な水垢が付着してしまうので掃除するのにも限界がありますが、最低限目視で確認できるカビがないようにしなければなりません。
内覧予定が入る度にカビキラーでバスルーム内のカビを漂白するのも良いのですが、体中に塩素系洗剤の匂いが付着したりエコでないことを考えると、バイオの力でカビの繁殖を抑制するのがおすすめです。
我が家ではカビの住処として定番のバスルームの他にも、エアコン内部やシンク下など、湿度が高い場所にはバイオラボの製品を使用してカビの繁殖を楽に抑制することをしました。
角住戸マンションの風通しが良い部屋なのでクローゼット内部や壁紙にカビが繁殖する心配はありませんでしたが、中部屋の風通しが悪いマンションなら衣類乾燥除湿機を使用するのもおすすめです。
不具合を絶対に隠さない
もし、壁に穴が開いていたりフローリングに大きなキズがあるのを隠して仲介媒介契約をした場合、契約の解除や売買契約の成約後に損害賠償を請求される可能性もあるので、不具合は絶対に隠してはいけません。
大きな不具合を報告することで修繕を求められたり、物件価格の大幅な値引きを要求されたりする可能性もありますが、不具合を隠して不動産を売却するリスクはあまりにも大きすぎます。
劣化した畳の貼り替えやエアコンの交換程度なら対応できますが、クローゼットの内部にカビが繁殖していたり雨漏りがする場合は、媒介契約を結ぶ際に必ず不動産仲介業者へ報告してください。
マンションであれば特に注意しなければならないのが、同じ建物内で起きた大きな事件やゴミ屋敷問題で、資産価値を大幅に損なう可能性があるなら必ず報告しなければなりません。
メンテナンスが重要
一般的な賃貸住宅と比べる設備のグレードが高い分譲住宅ですが、流石に10年以上住み続けると給湯器やウォシュレットなどに不具合が出てくるので、積極的にメンテナンスや修理するのをおすすめします。
フルリフォームした物件であれば気になりませんが、設備そのまあの中古物件を購入する人が気にするのは、給湯器やウォシュレットなどの備え付けの電気設備なので、売却すると決めてから有償のメンテナンスを呼びました。
また、リビングや寝室のエアコンもメーカーからエンジニアを派遣してもらい分解洗浄をお願いしたり、給湯器からキッチンやお風呂場までの配管も薬剤で清掃してもらいました。
便座は全てを交換すると高額になりますが、ウォシュレット本体だけであれば比較的安価に交換することができたので、出せる範囲内のコストでメンテナンスをすることにしました。
他にも、通気口のフィルタを新しく交換したり、エアコン除菌ユニットの新品を用意したりと細かな部分まで気を付けたのは、フルリフォームせずに売却をする
フローリングや壁紙など、フルリフォームすると600万円以上のコストがかかりますが、給湯器のメンテナンスやエアコンの分解洗浄など全て合わせても10万円程度で済みます。
中古物件は当然の様に値引き交渉が入ることや修繕にかかる費用を考えると、物件売却価格を少しでも高く設定したいところですが、そうすると内覧件数にも影響が出るというジレンマもありました。
割引クーポンを有効活用
ここからは余談ですが、今回マイホームを売却し新しいマンションへ住み換えたことで、ビルトインIHクッキングヒーターのオプションやエアコンの購入など、家電だけで100万円近くの出費がありました。
新居のキッチンに合わせたカップボード、ダイニングテーブル、ソファーやカーペットなどを新しくすると更に100万円かかるので、割引クーポンを積極的に使うことにしました。
三井のリハウスの仲介で不動産売却が成立すると、大塚家具、KEYUCA、UNICOなどの人気家具や、エアコンや洗濯機などの大型家電を割引してもらえるクーポンが使えるので、買い物をするなら売買成約後がおすすめです。
売却物件の値引き交渉をされたり修繕にかかる費用を少しでも取り戻したいのなら、様々なお徳なクーポンがもらえる三井のリハウスに相談するのがおすすめです。