念願のマイホームを清潔に保つために、フローリングや水回りを一生懸命掃除するものの、気が付けば一番汚れていたのは壁紙で、通気口周辺の壁紙や収納棚を置いた場所が黒く汚れていました。
10年住み続けたマンションを売却するために、少しでも壁紙の汚れを落とそうと様々なアイテムを試してみましたが、汚れの原因や放置していた時間により落とせる場合とそうでない時もありました。
そこで今回は、換気口周辺の壁紙を汚してしまう排気ガスによる汚れや壁紙に密着させた本の汚れを落とす方法と、壁紙を汚れから守るための便利なアイテムについて紹介します。
換気口周辺の汚れは排気ガス
気密性が高い住宅には必ず換気口(通気口)がありますが、道路を走る車の排気ガスを吸い込むので内部にフィルターがありますが、とても細かい粒子状物質を完全に防ぐことができず壁紙を黒くしてしまいます。
換気口を閉じてしまえば排気ガスで汚れを防ぐことができますが、ガスコンロを使用した時の換気が不十分になることや、梅雨と夏場の湿度や真冬の結露でカビが繁殖するのでおすすめできません。
フィルターでブロックした煤は換気口内部に蓄積され、湿気で液状化した汚れが部屋の内部に流れ込み壁紙を汚してしまうことがあるので、目立たない場所にある通気口は注意が必要です。
壁紙に付着した排気ガスの汚れはとても細かい粒子状物質なので、ハンディクリーナーで吸引するか乾いた布で乾拭きするのがおすすめですが、目で見て汚れが目立つなら他の方法を試してみてください。
まずは柔らかい歯ブラシ
排気ガスの汚れは黒い粒子状物質なので物理的に吸引するのが一番ですが、粗い素材の壁紙に入り込んだ物は吸い取ることができないので、使い古した歯ブラシなどで取り除くと効果的です。
ただ、長年放置された汚れは歯ブラシでも取り除くことはできませんし、物理的に擦る壁紙を傷めたり破れる可能性があるので、粒子状物質の汚れが落ちないからと強く擦るのは禁物です。
使用する歯ブラシは、壁紙表面の粗い目に入り込んだ煤まで届く毛先の細い方がおすすめですが、あまりにも柔らかいと取り除くことができないので、普通程度の硬さがおすすめです。
クロス用消しゴムがおすすめ
歯ブラシで汚れが落ちない時に試してもらいたいのが壁紙用の消しゴムで、換気口周りの汚れだけでなく本を密着させた跡など、普段の生活で汚れた部分をクロス用消しゴムで擦るだけで簡単に落とすことができます。
小さな汚れを落とす程度なら普段使う消し文具のゴムでも十分ですが、換気口周辺の排気ガスや広範囲に汚れた壁紙の汚れを落とすなら、柔らかくて効果が高いクロス用消しゴムがおすすめです。
クロス用消しゴムは、メラミン材と汚れ落としの特殊成分をダブルで配合した研磨剤を含まない製品で、水性だけでなく油性の汚れを壁紙を傷めずに落とすことができる優れものです。
水気を使わないドライクリーニング方で油性や水性の汚れを広げずに包み込み落とすので便利なのですが、ボールペンや油性マジックの汚れまでは落とせませんし、粗い目の壁紙にはあまり向いていません。
こちらは、収納棚に入れた本や物で汚れた壁紙をクロス消しゴムを使用する前と後で比較したもので、完全に汚れを落とすことはできませんでしたが、予想よりも壁紙がきれいになり満足しています。
クロス消しゴムを使用する前と後で撮影した日時が違うことや、画像編集の都合で壁紙が実際よりも白く見えているかもしれませんが、全く効果がない訳ではないので一度お試しください。
このクロス用消しゴムでは、排気ガスで汚れた壁紙の美しさを完全に復活させることはできませんが、古い本から付着した汚れや埃なら高い効果が得られるので、一家に一個あるとかなり便利です。
最終手段のアルカリ電解水
換気口付近の壁紙に付着した排気ガスの汚れを落とすのに、アルカリ電解水を使用した方法が紹介されていますが、水が染み込む布系の素材では効果を発揮しない可能性があるので、購入前に壁紙の確認が重要です。
壁紙がナイロン製であればアルカリ電解水は効果的で、換気口周辺の排気ガス汚れはもちろん、お好み焼きや焼肉の油汚れが染み込んだ壁紙の掃除にも使えます。
アルカリ電解水は、IHクッキングヒーターの油汚れ落としにも使えるので我が家では重宝していますが、貴金属やコーティング塗装されている物には使用できないので、ご利用には十分注意してください。
正直、世間で評価されている程汚れが落ちる訳ではないので、クロス消しゴムで対処できない場合の最終手段として考えるのがおすすめで、基本は壁紙が汚れない対策をする方か消しゴムがおすすめです。
壁紙の貼り替え
どんなに清潔を心がけて生活したとしても10年すれば壁紙は汚れてしまうので、掃除しただけでは落とせない汚れが目立つなら、壁紙を貼り替えることも検討してみてはいかがでしょうか。
ただ、壁紙を貼り替えなければならないくらい汚れたなら、部分的な貼り替えではなく全ての部屋を新しくしなければ違和感があるので、かなりの出費になるのを覚悟しなければなりません。
過去に築30年経過した実家の壁紙を貼り替えたことがありますが、古い木製の敷居や長押を残したまま真新しいクロスにしたため、リフォームした時の真新しさは全く感じられませんでした。
全面的に壁紙の貼り替えをするならエアコンやフローリングの寿命、サッシ枠の状態などを考慮した上で工事を依頼しなければ、結果的に損することになるので、工事するタイミングと範囲決めが重要になります。
パッと貼るだけフィルターで汚れ予防
我が家が実践している壁紙の汚れ対策と言えば、ぱっと貼るだけ壁面黒ずみ防止シートと屋外用通気口フィルターで、新築物件に引越したその日から貼り付けています。
壁面黒ずみ防止シートには、一般的な住宅の通気口サイズに合わせられる切り込みがあるのでハサミでカットする必要がなく、購入したその日からすぐに張り付けることができます。
一番大きな通気口のサイズだと、広範囲に広がる排気ガスの汚れを完全にカバーできないことや、接着面が少なくなり剥がれやすいのが難点ですが、確実に壁紙の汚れを防ぐ効果があります。
排気ガスは屋外でブロック
この壁面黒ずみ防止シートは保険程度に利用するのがおすすめで、排気ガスによる換気口周辺の汚れを徹底的に防ぎたいのなら、屋外用通気口フィルターがとても役に立ちます。
換気口内部には交換可能なフィルターがあり、排気ガスや花粉などの有害物質を部屋へ侵入するのをブロックしてくれますが、次第に換気口内部に煤が溜まり黒く変色します。
換気口内にあるフィルターでは、排気ガスを完全にブロックすることはできませんし、蓄積した煤が湿気を含んで壁紙に流れ込むので、屋外で侵入を防ぐのが理想です。
ただ、通気口外部にある網は虫の侵入をブロックするのが目的で、排気ガスに含まれる煤や花粉などの小さな物質の侵入を防ぐことができないので、フィルターを自分で貼り付ける必要があります。
我が家の防音カバー付き換気口の形状では、屋外用通気口フィルターを貼り付けられないので、ハサミで半分に切断しマスキングテープやビニールテープで剥がれないようにしています。
高速道路や幹線道路など、車両の交通量が多いエリアにお住いの方は、屋外用通気口フィルターをすることで、部屋の中に入り込む排気ガスの量を目視できるまでブロックするので、興味がある方は一度お試しください。
究極の壁紙コーティング
10年前から生活していたマンションの壁紙が排気ガスにより汚れたのを反省、住み替えた新しいマンションは入居する前にリペルコートで壁紙をコーティングし、汚れが付着するのを予防することにしました。
壁紙のコーティングは簡単で、スプレーで吹き付けた薬剤を乾いた布でのばすように拭き取るだけですが、慣れない作業は塗り斑を起こすのでパック付きのハンディコーターがあると便利です。
噴霧式スプレーの壁紙コーティングをする時は、吹き付ける部分に付着している埃を取り除き、十分に換気しながらゴーグルとマスクをするのを忘れずに作業することをおすすめします。
新築のマイホームに薬剤を使用する時の鉄則ですが、いきなりコーティング剤を壁全体に吹きかけるのではなく、目立たない所に少量をかけて変色しないか確認してください。
壁紙のコーティングはハードルが高いので、手軽に排気ガスをブロックできる屋外用通気フィルターがおすすめですが、より確実に壁紙を清潔に保ちたいのであれば挑戦してみては如何でしょうか。
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壁紙の剥がれ対策
クロスがはがれた時に便利なのが補修セットで、真夏の湿気や冬の乾燥で伸び縮みを繰り返すことで発生する、壁紙の隙間や破れた箇所を補修するのに必須のアイテムです。
壁紙の補修セットには、変色したりテカらないクロス専用のりの他に、狭い隙間でも専用のりを塗ることができるけや、斑なく壁紙を接着する押さえローラーが含まれています。
壁紙は、自然に剥がれることもあれば家具をぶつけて破れることもあるのですが、その都度きちんと補修していけば素人でも目立たない仕上げにすることができて便利です。
