10年前に購入した分譲マンションを売却し、新しいマンションへ住み替えることにしたのですが、購入相手が決まらず売買契約が成約するまで1年半もかかりました。
物件に生活しながらの売却は時間がかかる場合があるので、ある程度時間がかかるのは仕方がないと覚悟していましたが、流石に1年以上売れ残ると不安になります。
最寄駅から10分以上離れた物件を住みながら売却しているにも関わらず、毎月2件程度の内覧がありましたので反応は悪くないのですが、大きな買い物だけに皆さん慎重でした。
価格交渉が苦手
小規模ながら今まで何度か不動産を売却したり購入してきましたが、あまりにも非常識な値下げ交渉をすると取引相手に嫌われるので、気になる物件なら値下げ交渉は慎重にするのがおすすめです。
値下げ交渉に慣れていない日本人は、海外旅行で高値のまま品物を購入してしまう人が多いと多いと聞きますが、マイホームの購入になると平気で500万円以上の値引きを要求する人が多くいます。
一億円以上の物件なら500万円の値引きは十分にありえますが、4,000万円前後の適正価格な物件に対して非常識な値引き交渉をすると、全く相手にされなくなるので下手な値引き交渉は禁物です。
お金を払う方が立場的に強いと思う人もいますが、不動産の場合は同じマンションで過去に売買された価格や、周辺物件と比較して値段を決めるので、エアコンや冷蔵庫を買うのとは訳が違います。
ただし、周辺物件と比べて明らかに高い値段を設定している物件もあるので、そんな時は不動産仲介業者の営業担当者に適正価格を聞いたり、値引き交渉可能な金額の限度について相談するのは必要です。
物件相場価格を知らない
デベロッパー営業担当者によると、マイホーム購入予算が2,500万円前後にも拘らず、5,000万円以上する新築分譲マンションのモデルルームを見学する人が何人もいるそうです。
そんな人が次に目を付けるのが中古物件で、不動産仲介業者に勧められて内覧に来たことがあるのですが、築10年前後の物件なら都内のマンションが安く手に入ると思うのは大間違いです。
東京23区内の中古マンションは依然と高値を維持したままで、築10年経過した物件でも余程条件が悪くなければ、3LDKの物件を3,500万円で購入するのも難しいと言えます。
都心からは1時間離れた地方でも新築物件は2,900万円以上するので、2時間かけて会社通勤するか予算を大幅に増やさない限り、マイホームは一生手に入らないと思います。
意思決定力が弱い
夢のマイホーム見学は家族全員で参加するものですが、稀に旦那ひとりで申し訳なさそうに来て、十分に時間をかけず帰宅される人がいるのですが、その様なタイプの人はまず期待できません。
間取り図だけではわからないキッチンの使い勝手や隠れた瑕疵の部分を見つける能力は、男性よりも女性のが圧倒的に優れているので、旦那単独での内覧は望みが薄いと言えます。
もちろん、物件の良し悪しを見抜く力が優れている男性もいますが、一緒に生活する女性が納得できない物件を購入ことはまずないので、女性が抜けた段階で購入の意思がないことを悟ります。
マイホーム購入の意思決定権ある方が突発性の病気が原因で内覧に行けない場合は、無理して予約した日に単独で内覧するよりも、日を改めて見学したいと伝えた方が心象悪くしません。
ただし、他に内覧希望者がいて先に購入意思を伝えた場合は、その時点で物件を購入することが不可能となりますので、住い選びは意思決定力とタイミングが大切です。
住まいに完璧を求める
どんな立派な住まいにも欠点は付き物で、特に高い建物が密集する都内の生活は景観や日当たりが悪いのは当たり前にも関わらず、完璧を求めてマンションギャラリーを見学したり、中古物件内覧の旅を続ける人もいます。
実際に物件がある場所に行かなければわからない事もあるので、納得するまでモデルルームの見学をするのは悪いことではありませんが、なかにはカタログで分かることを現地で指摘する人もいます。
例えば、内覧の物件がオール電化住宅の場合、当然ながらシステムキッチンにはビルトインIHクッキングヒーターが搭載されていますが、ガスしか使用したことがないからと平気でIHは嫌だと言う人もいます。
我が家は、旧世代の調理器具であるガスコンロを新品のまま捨てて、安全で使いやすいビルトインIHクッキングヒーターにしましたが、その人は未知なる物を絶対に認めませんでした。
当然ながら、ガスの給湯器よりもお湯が早く溜まるエコキュートよりも、キッチンでお湯を使用しただけで浴室のシャワーが激しく弱くなる、旧世代のガス給湯器を大絶賛していました。
オール電化住宅の内覧でガスの良さを大絶賛して何をしたいのか全く理解できませんが、お互いが時間の無駄になるのでカタログで判断できる物は事前にチェックするのが大事です。
マイホーム購入は慎重かつ大胆に
リーマンショックのピンチを利用することで、一般庶民でありながら3度も新築分譲マンションの購入契約をすることができましたが、どの物件も当然ながら長所と短所があります。
最初と次のマンションはリビングの広さや景観を重要視して選びましたが、子供が産まれてからは学区の良いエリアにあることを重要視して、新築分譲マンションへ住み替えることにしました。
夫婦二人だけで生活していた時は一切学区のことを考えませんでしたが、子供が産まれた途端に教育環境を重要視するようになり、長年住み続けた家を売却する決意をしました。
マイホーム購入の決断が必ずしも正しい方向へ進むとは限りませんが、どこかで大きな決断をしなければ前には進まないので、自分のなかで何が大切なのかよく考えてみてください。