明るい角部屋と暖かい中部屋分譲マンション生活で感じた違いとは

10年間住み続けた角部屋のマンションを売却し、今度はワイドリビングの中部屋を購入したのですが、室内の明るさや暖房性能以外にも様々な違いを感じて生活をしています。

分譲マンションの角部屋と中部屋のメリットとデメリットは他のサイトでも紹介されていますが、実際にそれぞれ特徴が違う物件に住んでみないと細かな違いを知ることは絶対にできません。

今回は、角部屋の分譲マンションから中部屋の分譲マンションに住み替えて感じたメリットやデメリットや、それぞれ住み心地の違いについて詳しく紹介します。

角部屋は方角や間取りが重要

最初に購入した分譲マンションは、リビングダイニングキッチン東、南西、北の三方向から光が入り込む角部屋ということもあり、太陽が昇る時間帯は常に明るさを感じる採光が優れた物件でした。

明るい角部屋マンションのリビング

子供が産まれて住み替えるために竣工済みの角部屋物件を何件か内覧したのですが、西と北に窓がある四角いスタンダードな間取りの物件は、想像よりも遥かに暗くて購入するメリットをあまり感じませんでした。

それでも西向きにリビングがあるので全く暗い訳ではありませんが、北側の窓は一日を通して採光量が低いままなので、南側に窓がある角部屋と比べると魅力を感じません。

マンションの角部屋は中部屋よりも解放感があるのは間違いありませんが、窓の向き次第では必ずしも明るくなるとは限りませんので、断熱や防音性能を犠牲にしてまで購入する必要があるかを考える必要があります。

明るさ重視で角部屋マンションを購入するなら、広々としたリビングと部屋続きで三方向から光が差し込む間取りを選ぶのがおすすめですが、その様な物件を手に入れるのは可能性は多くありません。

マンションが隣接・密集物件は注意

住み替えのために賃貸のタワー型マンション角部屋を契約して約2か月生活しましたが、高い建物が隣接して建てられていたので採光量が十分ではありませんでした。

その賃貸マンションは短期契約だからと軽い気持ちで契約したのが失敗で、道路向かいに住むマンションからの視線が気になり、終日カーテンを閉めた状態の生活をしていました。

リビングの採光を遮る建物

マンション近くに大きな公園やショッピングモールがあり、晴れた日であれば外出できたので苦痛に感じることはありませんでしたが、梅雨の季節はカーテンを開けられない暗い部屋で過ごしていたので嫌になりました。

角部屋に住む最大のメリットであるはずの採光の良さが、隣接する建物の影響で全く意味がない物になる可能性もあるので、分譲マンションを購入する際は周辺環境にも十分注意しなければなりません。

マンションは大通り沿いに隣接して建てたり、大規模再開発地に密集して建設することがありますが、眺望が悪いだけでなく採光量にも影響を及ぼす可能性があるので、建設予定地100m以内の調査も入念に行う必要があります。

午前中も意外と明るい西側リビング

太陽は東から昇り西に沈むので、太陽の光が部屋に差し込まない午前中の西側リビングは暗いと思うかもしれませんが、周辺の建物に反射するので意外と明るくなります。

当然ながらリビング前が障害物がないのが大前提で、更に遠くの建物から反射した光を取り入れることができる角度にある階でなければなりませんが、中部屋でも意外と明るくなる場合があります。

高級感ある明るいフローリング

リバーサイドの立地を活かして東側にリビングを設ける物件もありますが明るいのは朝の非常に短い時間だけなので、南側に窓がある角部屋でなければ東向きのマンションに住むのは勇気がいります。

冬に結露しやすい角部屋

角部屋のマンションに住んでいて毎年のように悩まされるたのが冬の結露で、室内と外気との寒暖差が激しい窓は常に水滴が垂れており、アルミサッシのゴムパッキンにカビが繁殖したことがあります。

冬は空気が乾燥するので風邪やインフルエンザを予防するために加湿するのが一般的ですが、キッチンの窓は日常的に水滴が流れていましたし、機密性が高い寝室の結露も毎日ワイパーで乗り除いていました。

冬の結露対策

ある種結露は角部屋マンションの定めでもありますが、水滴が付着する窓を少しだけ開けて換気するか、サーキュレーターで窓に空気を送り込むだけで緩和させることができるので是非お試しください。

夏に結露しやすい中部屋

中部屋の場合は、間取りの関係で水回りに付近に窓がなく結露しやすい面積の大きなガラスも少ないので、角部屋よりも結露しにくいと言えますが、狭い部屋に断熱性能が低いガラスを使用していると結露になります。

それよりもマンション中部屋で深刻なのは湿度が高い梅雨と夏場の結露で、各部屋の窓を開けるだけで簡単に風通しを良くすることができる角部屋と違い、中部屋は風を通す工夫が必要になります。

夏の結露は冬と違い窓ガラスを曇らせることはありませんが、換気状況が悪い状態を放置すると壁紙やクローゼット内が湿気で濡れてしまいカビが発生する恐れがあるので、特に換気に気を付けなければなりません。

湿度が高い夏場にエアコンを運転すると、空気中に含まれる水分が水滴となり、壁や床を濡らしたりベッドを湿らせるので、予め衣類乾燥除湿機を運転して除湿するのがおすすめです。

家を不在にする時は、リビングのアルミサッシと各部屋の窓を少し開けて、廊下ドアと各部屋のドアを全開にすることで、中部屋のマンションでも風通しを改善することができるので、外出時にお試しください。

角部屋は寒くて中部屋は暖かい

角部屋と中部屋のマンションで決定的に違うのが断熱性能で、角部屋は夏が物凄く暑くなり冬は物凄く寒くなるのに対し、他の部屋に囲まれた中部屋は冬は暖かく夏は涼しく感じます。

角部屋のマンションで生活していた時は、夏と冬に200Vのエアコンを常にフルパワーで運転していましたが、中部屋に住んでからは光熱費をかなり抑えることができています。

現在生活をしているマンション中部屋の場合、エアコンを使用していなくても真冬の朝の気温が18℃なのに対し、過去に生活していた角部屋の場合は10℃を下回ることも何度かありました。

夏場も外から帰宅すると中部屋のマンションは涼しさを感じることがありますが、角部屋の場合は部屋中が熱気が充満しているので、すばやく窓を開けて換気してからエアコンの冷房をフル活用していました。

当然ながら角部屋と中部屋では光熱費に大きな違いが出るので、節約志向の方には中部屋がおすすめですが、5月頃の風が気持ち良い季節の角部屋もかなり魅力的でした。

気密性が高すぎる中部屋の弊害

機密性が高いマンションは、外気を取り入れるために通気口を常に開いたままにして生活するのが一般的ですが、中部屋の場合角部屋よりも数倍気密性が高いので、換気扇の運転をすると窓から空気を吸い出す音がする場合もあります。

更に換気扇を強運転にした状態でエアコンを使用すると大きな音が鳴りだす場合があるので、子供が寝ている時間に調理する時はリビングの窓を少しだけ開けるなど意識的に換気環境を改善する必要があります。

機密性が高い住いは、一般的にエアコンにエアカットバルブを取り付ければ抑えられますが、エアコンの配管次第では取り付けられない場合もあるので、契約前にパイプの通路をチェックしてください。

人の気配が気になる中部屋

マンションは人が集団で生活する建物なので中部屋に限られた話ではありませんが、やはり角部屋と比べると中部屋は人通りが気になるので、極力同じフロアで生活する人が少ない物件に住むのがおすすめです。

中部屋マンションは通路側に部屋が設けられる間取りとなるため、大規模なマンションのエレベータ―と部屋の位置関係を確認せずに購入すると、深夜に人の気配が気になり寝られなくなる場合もあります。

マンション一階のエントランス付近は特に人の通りが多いので、不眠症の方や神経質な方には絶対におすすできませんが、価格面にメリットがある穴場でもあります。

中部屋で人の気配が気になる場合は、リビングに近い部屋を寝室にすることで解決しますが、やはり窓があるのとないのとでは解放感が違うので、エレベーターの位置には十分注意して購入してください。

車の走行音が気になる角部屋

角部屋は窓が多いので中部屋よりも風通しが良く解放感に優れていますが、窓を開けた途端に道路の音が部屋中に鳴り響いて寝られないので、寝室だけは窓は常に閉めて生活していました。

道路沿いのマンションなら角部屋と中部屋も窓を開ければ騒音が気になるのは同じですが、やはり他の住戸に囲まれた中部屋よりも音を通しやすい窓ガラスが多い角部屋の方が音が気になります。

今の窓ガラスは防音性能が優れているので、タワーマンションのようにエアコンを常時運転して閉め切る生活ができるなら問題ありませんが、道路沿いで窓を開けたまま寝るのは神経が図太くなければできません。

和室で寝るのが好きな我が家族は、窓を開けなくても寝られる秋から春の始まりまでは和室で寝て、春から秋までは道路から離れた場所にある寝室で窓を開けながら寝ていいました。

中部屋は生活音が響く

賃貸住宅のアパートやマンションと比べると、分譲マンションの防音性能は断然優れていますが、角部屋の時には気にしたことがない音が下の階に住む住人の生活音が聞こえることに戸惑いました。

角部屋で生活していた時も上の階で子供が飛んだり跳ねたりした場合は音が聞こえましたが、流石に下の階に住む住人の子供が走り回る音が、リアルに聞こえることはありませんでした。

分譲マンションの中部屋は賃貸マンションよりも防音性能が高いので、人の会話が鳴り響いて聴こえることはありませんが、角部屋よりも音が外へ逃げにくいのか結構響きます。

因みに、音があまり響かない角部屋だと安心して静かな早朝にホームベーカリーでパンを焼いたことがあるのですが、騒音問題にまで発展したことがあるので、振動音がする物を使うタイミングを間違えてはいけません。

角部屋は窓掃除が大変

角部屋はアルミサッシのガラス窓が多いので掃除をするのが大変なのですが、当然ながら網戸の枚数も中部屋より多いので、大掃除の時は窓ガラスの清掃だけで一日費やすことになります。

過去に生活していた角部屋マンションは、開閉可能なアルミサッシ大小合わせて13枚と網戸が5枚なのに対し、現在暮らしている中部屋マンションはアルミサッシが4枚と網戸が4枚と、差し引くと角部屋の方が10枚多くあります。

更に角部屋は風通しが良いこともあり、網戸に付着する埃の量も尋常ではないくらい多いので、窓を開けて生活できる季節は頻繁に掃除をしていた記憶がありますが、中部屋生活の時は年末にしか掃除をしていません。

角部屋は窓が多いだけに中部屋よりも断然解放感がありますが、その分アルミサッシや網戸の掃除の頻度が高いので、こまめに掃除できる人におすすめではないかと思います。

角部屋と中部屋どちらを選ぶべきか

角部屋は全ての部屋が明るいだけでなく、バスルームやキッチンに窓が付けられる場合があるなど、中部屋では実現が難しい間取りが可能なのが最大の魅力だと思います。

ただし、それは素晴らしい眺望が望めたり採光量を遮る建物が周囲にない物件が大前提で、高い建物が密集する場所に建てられたマンションは、終日カーテンを閉めた状態で生活するなら、少しでも広い中部屋で生活した方が良いと個人的思います。

以前は窓付きのバスルームに憧れて角部屋のマンションを購入しましたが、同じ広さの浴室であれば特に不満を感じることなく生活できているので、中部屋でも不自由なく生活できています。

ただ、将来的に今の分譲マンションを売却して、少し都心から離れた自然豊かな場所に移住できる機会があるなら、また角部屋住戸で暮らしてみたいと思う気持ちもあります。

角部屋と中部屋どちらの住戸を選ぶべきかは、最終的に自分達で判断するものなので何のアドバイスにもならないかもしれませんが、それぞれ特徴が違うマンションで生活で気が付いた点を紹介しました。