自宅よりも店舗向け!?コードレス電話Panasonic VE-GD56レビュー

今回は、スモールオフィスで利用するパナソニックの多機能コードレス電話機VE-GD56DLを購入しましたが、家庭向けなのかビジネス用途向けなのかターゲット層が良くわからない製品だと思いました。

マーケットが非常に小さいので差別化できないのは仕方がないことですが、主装置に接続するビジネスフォンと比べると保留や転送の操作性が劣りしますし、高齢者が使うにしては機能を詰め込み過ぎている気がします。

そこで今回は、大型家電量販店で売れ筋商品として紹介されたPanasonicのコードレス電話機、VE-GD56DLの機能や使い勝手で気になる点、そして家庭とビジネスどちらの用途で使うべきかまとめて。

コードレス電話機の選び方

携帯電話の普及が進むにつれて固定回線の利用者は大幅に減少しましたが、スマートフォンの操作に慣れない高齢者の住まいや、小売店などの店舗運営に欠かせないことから、今でもコードレス電話機の需要があります。

ただ、コードレス電話機の使い勝手や機能について情報発信する人が少ないので、ある意味ではスマートフォンよりも機種選びが難しい状況下にあり、大手通販サイトの数少ないレビューを頼りに判断しなければなりません。

正直、どのコードレス電話機も機能は大差ないので、デザインの好みや価格で決めてしまうことがありますが、利用する建物の電波や配線の引き込み先状況、利用者が扱いやすい製品かを考えて選ばないと失敗します。

例えば、3階建てや地下がある建物では電波の中継器が必要になりますし、電話回線の引き込み先に人がいなければ操作可能な親機を設置する必要がないので、良く考えた上で機種選びをする必要があります。

また、スモールオフィスや店舗で使うなら保留や転送が必要になりますし、年配の方が使うなら操作ボタンと文字の表示が大きいだけでなく、不審な着信を拒否したり誤操作を防ぐ機能が重要になります。

機能の紹介

今回購入したVE-GD56DLには、デジタルコードレス電話機の基本とも言える電話帳、ナンバーディスプレイ、着信履歴、留守番電話、ミュートの他に、内線通話や転送機能などビジネス用途で使う機能が盛り込まれています。

他にも、ナンバー表示がない番号や電話帳未登録の番号からの着信を遮断したり、相手の声を確認してから電話に出ることができる機能など、迷惑電話や防犯対策を目的とした機能も搭載されています。

家族やお得意先の電話番号をワンタッチダイヤルに登録すれば簡単に発信が可能ですし、電話帳の検索時に音声で読み上げて間違い電話を電話を防止する機能など、便利に使うことができるコードレス電話です。

ただ、これらの機能は他社のコードレス電話機も基本的に使えますし、マニュアルをみなければ分からない操作も多いので、高齢者の家庭に設置して使用するようなイメージはありません。

店舗運営におすすめ

レジカウンターや自席など決められた場所で頻繁に電話をかけるなら、画面表示とダイヤルボタンが大きな親機があると便利ですが、受話器がコードにつながれていると何かと不便に思う時があります。

今回購入したPanasonic VE-GD56DLにも、ビジネスシーンでの利用には欠かせない子機への通話転送機能がありますが、親機の受話器もコードレス対応なので席を離れる時に持ち出せてとても便利です。

その一方で、家族や病院などかける番号が限られている方が使うには、ボタンが多く文字が小さいので扱いにくさがありますし、迷惑電話対応の機能も高齢者が駆使するには少し難しい気がします。

昔は戸建て住宅の連絡手段として重宝したコードレス電話機ですが、スマートフォンの電話かけ放題プランやLINE通話が普及した今、家庭内よりも店舗運営などの用途で使用した方が良さそうです。

コストを抑えたデザイン

冒頭でもお伝えしましたが、今回購入したPanasonic VE-GD56DLは固定電話に必要な機能を盛り込みすぎていて、小売店と高齢者どちらをターゲットにして販売しているのか良くわからない製品という印象です。

ただ、コストを抑えているのが非常に良くわかるシンプルなデザインは、自宅のリビングに置く電話機としては違和感がありすぎるので、やはり小売店などのビジネス用途向けだと思います。

コードレス電話機の基本的な機能はどれも同じなので、斬新なデザインで攻めるならパイオニアやシャープ製、中継器を必要とする場所で利用するならパナソニック製という簡単な基準で選んでいます。

正直、VE-GD56DLはあまりにも特徴がないので紹介しにくいのですが、そこそこの価格とデザインで機能も豊富ということで、デジタルコードレス電話機にこだわりがない人や、小売店の店舗などにおすすめです。