住宅用の電話配線は、基本的にひとつの電話番号を想定した設計なので、電話とFAXを別番号で利用する時は工夫が必要となる場合があります。
マンションや戸建で電話とFAXを別番号で利用する場合、光電話を2チャンネル分契約することになりますが、住まいの電話配線や壁に取り付けられた情報コンセントは、複数の番号を想定した設計ではありません。
そこで今回は、電話とFAXを別番号で利用する時に簡単にできる、電話配線の解決方法について説明します。
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光電話対応ルーターの設置場所
昔は電話を廊下や玄関に設置したものですが、今やどの家庭にも情報コンセントがあり、好きな部屋で電話やFAXを利用することができます。
情報コンセントと言えば、電話の他にもテレビアンテナ、LAN、光コンセントなどに対応したものがあり、将来的なことを考えた上で適切な箇所に取り付けたいものです。
電話を2チャンネル使用するなら、電話やFAXの近くに光電話対応ルーター(ホームゲートウェイ)を設置し、それぞれの機器をモジュラーケーブルで接続することになります。
電話とFAXが光電話対応ルーターと近い距離にあれば問題ありませんが、それぞれの機器を別々の部屋に設置したり、光電話対応ルーターから遠く離れた場所に設置するとなると、配線のことで頭を悩ますことになります。
既存の配線を分岐させたり、既存のケーブルに複数のケーブルを巻き付けて引きなおすこともできますが、専門家でなければおすすめできません。
コードレスフォンを利用する
既存の配線はFAX機専用で利用し、電話はコードレスフォンに限定して利用するなら、それぞれの機器を離れた場所でも利用できます。
マルチチャンネルを想定していないマンションや戸建の配線では、コードレスフォンの親機を光電話対応ルーター近くに置かなければなりませんが、収納スペースの狭い場所にコードレスフォンの親機を押し込むのは不細工です。
光電話対応ルーターの設置場所が、リビングなどの広い場所であれば問題ありませんが、玄関などの設置スペースが狭い場所なら、親機の電話もコードレスで利用できる通信ボックスを利用しましょう。
親機もコードレスで利用できる製品はブラザーが有名で、MFC-J5820DNがおすすめです。
ただし、コードレスで利用する以上は、遠く離れたり障害物があると電波が届きにくくなることがあります。
LANケーブルを利用する
情報コンセントにLANケーブルを差し込む口があれば、RJ45をRJ11に変換するアダプタを取り付けることで、LANケーブルを電話線として利用することができます。
数百円で購入できる変換機を用意するだけなので、この方法が最も安くて簡単にできる方法です。
注意する点は、ケーブルの両端で異なる製品の変換機を使用すると、電話やFAXが利用できないことがあるので、変換機を使用する時は必ず両端に同じ製品を取り付けてください。
また、変換機のサイズが大きいと、モジュラージャックや光電話対応ルーターの差込口に接続できない場合があるので、サイズの小さい変換機を購入してください。
電話線とLANを変換するアダプターを購入するなら、恐らく同製品と思われるサンワサプライのTEL-EX4511Wか、ELPAのTEA-076がおすすめです。
LANケーブルは普通の電話線よりもノイズが発生しにくいので、通話が不安定な時はLANケーブルをお試しください。