夢のマイホームを少しでも安く手に入れようと何度か値下げ交渉したことがあります。
人生を左右する買い物なだけに、ネットで情報を調べれば調べる程、膨大な量の情報に正常な判断力を失い、何事も交渉しないと損するという気持ちになりました。
今思うと随分と恥ずかしい言動をしたものだなと自分でも思いますが、当時の精神状態はある意味普通ではありませんでした。
今回の記事は、新築マンション購入時に実際に値引き交渉した時の話と、中古の戸建てやマンションの値引きの可能性について、実体験を交えながら紹介します。
※アイキャッチの建物と今回の話は無関係です。
新築マンションの値引き交渉は契約前に
通常、新築の戸建てやマンション購入時に値引き交渉しても一蹴されておしまいですが、値引き交渉するなら契約前がおすすめです。
値引きに応じたことが他の契約者に知られると、全ての契約者に応じなければならないので、余程の理由がないかぎり新築マンションの値引きは絶対にありません。
値引きしてもらえる可能性があるとすれば、残りの販売戸数が残り少なくなりモデルルームの撤去が行われた後の物件が狙い目です。
モデルルームが撤去された物件は既に建物が完成しているので、実際のマンションをモデルルームとして使用することがあります。
物件が完成しているということは、部屋のデザインやオプションを選ぶことができないというデメリットがありますが、モデルルームとして使用された部屋は、他の部屋よりも割安で売り出されることがあります。
契約の解除は手付金を放棄することに
マンションの購入契約をすると、手付金を支払うことになりますが、自己都合による契約の解除は手付金の返還がされません。
数百万円の手付金を支払った後に、値引き交渉に踏み込んだことがありますが、1時間交渉して得たものは虚しさだけです。
値引き交渉に応じないからと、手付金放棄覚悟の値引き交渉をしても、モデルルームで使用された6畳用エアコン1台が限界です。
手付金放棄する覚悟があるなら契約後の値引き交渉もありですが、契約後の値引き交渉にメリットがあるかというと全くありません。
新築で値引きに応じる場合は要注意
逆に値引き交渉にすんなり応じた場合、何か裏があると考えた方が良いでしょう。
あまりこの様なことは考えたくありませんが、売り急いでいる感じがする時は注意が必要で、売れていない物件かマンションデベロッパーが危ないか、建物自体に重大な欠陥があるなどが考えられます。
建物さえ完成すればデベロッパーが倒産しても関係ないと思いましたが、杭データの改竄などの違法行為が横行している現状をみると、そうもいかないようです。
大手のデベロッパーでも安心できない現状ですが、何かトラブルが発生した時に対応できる体力のある大手の方が、やはり安心なのかもしれないと思う複雑な状況です。
その様な意味ではマンションや戸建て関係なく、契約前に大幅な値引き交渉をして安全確認をするというのも方法として考えられます。
ですが、常識の範囲を逸脱した度が過ぎる交渉は迷惑なだけでなく、好物件の契約を逃すことになるので、交渉はくれぐれも慎重に自己責任で行うようにしてください。
中古マンションは値引き交渉しないと損
新築マンションは売り手がデベロッパーなので、よほど売れない物件でない限り値引交渉には応じてくれませんが、中古マンションの売り手は個人の場合がほとんどなので、値引き交渉をするべきだと考えます。
実際に築35年以上の一戸建てと築15年のマンションを売り出しましたが、初期の価格は相場よりも高めに設定し、反応が悪ければ段階的に値段を下げていきました。
売却までの時間に余裕のある売り手なら1ヵ月以上値引きしないこともありますが、住居実態のあるマンションの売り手は、決められた日までに引越しをしなければならない事情のある人もいます。
不動産会社のサイトやレインズに登録されて1ヶ月以上経過している中古マンションがある場合は、値引き交渉してみるのもありだと思います。
仮に今の売り出し価格が5,280万円なら、200万円~300万円を上限に交渉してみるのもありです。
なぜなら、より多くの人に物件をみてもらうために、5,080万円で価格改定するよりも、5,000万円以内の予算でマンションを探す人を対象にするために、4,980万円で売り出す可能性が高いからです。
ただし、値引き交渉で気分を悪くするマンションのオーナーもいるので、値引き交渉はあくまでも自己責任でお願いします。
良い中古物件を探すこつは、提携している不動産会社によってはウェブサイトに登録されない物件もあるので、Yahoo不動産だけでなく、東急リバブルやSUMOなど、複数のサイトで検索するのが重要です。