最近のカメラは手ぶれ補正が高性能なので、カメラの三脚は不要という意見もありますが、将来的に望遠レンズを使用するなら、汎用性の高い三脚が一台あると便利です。
カメラの三脚を購入する時は何でも良いと言う訳ではなく、使用目的に合わせて選ばなければなりませんが、三脚の世界はとても奥が深く悩んでしまうことがあります。
そこで、今回は持ち運びのしやすい軽量コンパクトな三脚でありながら、推奨積載質量が2.5kgとエントリークラスのカメラなら十分に使えるVelbon UT-53の三脚を紹介します。
三脚選びは難しい
悩んだ末にVelbon UT-53を購入しましたが、コンパクトで楽に持ち運びができる三脚を探すと、必ずManfrottoのbefreeカーボンファイバー三脚ボール雲台キット(MKBFRC4-BH)にたどり着きます。
エントリークラスのカメラで使用することを考えると高価な部類の三脚ですが、本体の重さが1,100gと軽い割に最大耐荷重が4kgと、将来的に大きなカメラに買い換えた時にも使えます。
クイックシューの取り付けが少し面倒で、慣れるまではカメラの準備に時間がかかりますが、頻繁にカメラを切り替えなければ大きな問題にはなりません。
MKBFRC4-BHは全伸高が142cmと希望の高さよりも低いので、全伸高が1,570mmあるVelbon UT-53を購入しましたが、携帯性に優れた三脚のなかでは一番の魅力を感じる製品です。
重くて黒一色の三脚は、エントリークラスのカメラユーザーには近寄りがたいものがありますが、ManfrottoのMKBFRC4-BHはデザインが良く軽いので、これからカメラデビューする方におすすめの三脚です。
Velbon UT-53を選んだ理由
UT-53は、既に生産が終了したUT-53Qの後継モデルのようなもので、雲台やクイックシューの違いと全高が1cm高いなどの差はありますが、基本的にUT-53Qと同じです。
UT-53には、他にもUT-43やUT-63があるのですが、UT-43は全体的な仕様がイマイチですし、UT-63は脚径が太く1,620gもあるので、携帯性重視で考えると対象から外れてしまいます。
その点、UT-53は1,400gとUT-63よりも220gも軽く、折りたたんだ時の縮長が275mmと非常にコンパクトなので、気軽に三脚を持ち運びしながら撮影するならUT-53がおすすめです。
確かにManfrottoのカーボンファイバー(MKBFRC4-BH)と比べると携帯性は劣りますが、クイックシューの取り付けが簡単なのと、全高が1,570mmと15cm高いので楽な体勢でカメラの操作が可能です。
安物の三脚と違い3つの脚が連結されていないのもUT-53を選んだポイントで、窓際や狭い棚の上に収縮した脚をかけながら後ろの脚で固定することもできます。
撮影に命をかけるヘビーユーザーならとにかく、年に数回の撮影で三脚を使用するならUT-53で十分ではないでしょうか。
確かに、風の強い日に撮影するなら脚が太い3段の三脚を選択した方が無難ですが、ここで紹介するのはあくまでも携帯性に優れたエントリークラスの三脚の話となります。
Velbon UT-53の紹介
ここからは、実際に購入したVelbon UT-53を写真付きで紹介します。
Velbon UT-53箱から取り出し付属のカバーに入れた状態です。
カメラ関連のバッグはイマイチな物が多いので、箱を開封する時に覚悟してましたが、意外と普通のデザインで安心しました。
続いては、UT-53を箱から取り出した状態です。
全高1570mmの三脚を縮長275mmまでにしているからか、金属の塊を持ち歩いている感覚がしますが、非常にコンパクトで収納場所に困りません。
レバーで簡単に取り外しができるクイックシューは、ボタンを押すようにセットすれば簡単にセットできます。
UT-53に付属する雲台はQHD-S5Dで、2WAYの水準器の他に縦位置用の水準器がついています。
続いてVelbon UT-56の脚ですが、スポンジはこの部分にしかついていないので、三脚の脚を素手で触ると手の油が目立ちます。
脚を回すだけでロックや解除できるので素早く三脚の準備や片付けができますが、締めが甘いと傾くのでカメラを固定する前に緩みがないか確認してください。
続いてはボディ中央ですが、ロータリーハブを持ち上げて回すと3本の脚が反転可能となり、簡単にたたむことができます。
ノブをスライドさせることで脚の開脚角度を調整したり、ロックナットを回して緩めると、エレベーターを伸ばすことができます。
試しにEOS 50Dと望遠レンズを装着してみるとこんな感じです。
望遠レンズ装着時のピント合わせで若干揺れますが、重量のあるカメラでもかなり安定するので、ミラーレスなどの小型のカメラならストレスなく使える三脚です。
安定性という意味で脚の段数が6段あることをデメリットとして捉える方もいますが、低い位置からの撮影をするときは脚を大きく広げずに済むので、使い勝手がとても良い三脚でもあります。
三脚の脚を最小限に収縮すればコンパクトになりますので、三脚を持ちながらの移動時が楽で、これ1台あれば撮影の幅が大分広がるおすすめの三脚です。