災害と言えば地震というイメージが強くありますが、ここ数年大雨や大雪の被害が増えており、いつ非常用持ち出し袋や備蓄品が必要になるかわかりません。
大きな地震が30年以内に何パーセントの確立で来るだとか、富士山の噴火が始まるだとか、地球の温暖化で水害が増えるだとか、今後の生活が不安になる情報ばかりなので、とりあえず通販サイトで一番売れている防災グッズセットを購入してみました。
防災グッズセットを購入するまでは、具体的にどんな物が必要なのかわかりませんでしたが、これがあるだけで災害時に必要なものと、追加で購入しなければならない備蓄品をイメージできるようになりました。
防災グッズセットだけでは足りない
いきなりの結論ですが、段ボールで届けられた備蓄品をリュックに詰める時に、これで3日間生活するのは厳しいなと不安を感じたのが正直な気持ちです。
ただし、防災グッズというのは何を買えば良いのかわからないので、防災士が選んだ消耗品中心の非常用持ち出し袋があれば、後は素人でも買いやすい食料と合わせて備蓄すると、大分状況が変わるのではないかとも思いました。
今回購入した防災グッズセットはディフェンドヒューチャーという、某インターネット通販サイトで一番売れているという非常用持ち出し袋です。
防災グッズといえば食料か簡易トイレ程度しか思いつかないのですが、流石プロが選んだ防災グッズのセットなだけに、レジャーシート、レインコート、綿棒などの細かい物が多数含まれています。
非常用持ち出し袋の中身
製品には防災セット二人用の内容商品一覧と、防災グッズ被災時使用法方が書かれた説明書が同梱されています。
一覧をみるとわかりますが、非常時に必要なものを細かく揃えるのは大変でなので、防災グッズセットを購入した方が楽に備えることができます。
また、ディフェンドヒューチャーの防災グッズは他の製品と違い、被災時の使用方法が同梱されているので安心です。
防水加工バッグ
こちらは防災グッズを収納する防水加工のバッグですが、生地が想像していたものよりも薄く少しペラペラした感じがあります。
日常的に使うリュックではありませんし、備蓄品を全て収納すると重くなるので、妥当な厚さの生地ではないでしょうか。
モーリアンヒートパック
次はモーリアンヒートパックという、キャンプ、釣り、登山でお馴染みの加熱セットで、水を注ぐだけで簡単に沸騰するアイテムです。
モーリアンヒートパックは使い切りタイプですが、これひとつあればレトルト食品だけでなく飲み物も暖めることができるので、赤ちゃんのミルクをつくるのにも使えます。
非常時だけでなくキャンプなどのレジャーにも活躍する便利なアイテムですが、使用時に沸騰するくらい高温になるので、子供が使わないように注意してください。
レジャーシート
次は、特に説明は不要なくらいメジャーなレジャーシートですが、これが被災時には結構役に立つアイテムです。
被害状況にもよりますが、水害で畳や床が濡れている時に敷けば座ることもできますし、寒い時は上から羽織れば防寒具にもなります。
何よりもレジャーシートは場所取りに最適なアイテムで、油断をした瞬間に場所をとられてしまうことがあるので、避難所生活をする上では必須のアイテムと言えます。
ひとりの場合は、この防災グッズセットに含まれているレジャーシートで十分ですが、家族や子供がいる時はアウトドア用の大きなレジャーシートが必要になります。
今お持ちの非常用持ち出し袋にレジャーシートが含まれていない場合は、必ず追加してもらいたいアイテムのひとつです。
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アルファ米
防災グッズセットをリュックに詰めている時に足りないと感じたのが食料で、アルファ米を1日1食二人で食べた場合3日しかもたないので、追加で食料を備蓄する必要があります。
どの家庭にも缶詰程度なら備蓄してあると思いますが、消費期限が意外と短いのでアルファ米が防災リュックのなかにあると安心です。
ただし、非常食が味のついていない白米だけではさびしいので、Amazonベストセラーのアルファ米を追加で購入することをおすすめします。
追加で購入した非常食すべてを持ち出すのは困難なので、我が家では追加した非常食はリュックに詰めずに、キッチンの近くに置いて消費期限切れにならないように管理しています。
お役立ち救急セット9点
こちらは、左がお役立ち救急セット9点の外箱で、右が綿棒や絆創膏などが入れられているポーチです。
お役立ち救急セット9点の箱のなかには、綿棒、絆創膏大小、マスク、テープ、カット綿、ウェットティッシュ、ピルケース、そしてポーチの合計9点が含まれています。
ポーチや絆創膏の大小を1つとカウントするところが気になるところでもありますが、それよりも衛生用品の量が少ないので、マスクやウェットティッシュなどは追加で購入し、別管理で備蓄してください。
ウェットティッシュは長期保管すると乾燥してしまうかもしれませんが、マスクは封を開けなければ長期保存が可能ですし、風邪が流行するシーズンにも使えるので、大量に備蓄していても損をしません。
三角巾
大きな地震が発生した時に、オフィスビルの外に飛び出して外壁が腕や肩にあたり怪我をしたり、家のなかの家具が倒れ込んで腕を怪我することがあます。
被災時は大きな怪我をしても速やかに医療を受けられるとは限りませんので、腕をサポートする三角巾があると少し楽になるかもしれません。
サランラップ
災害時に困るのが断水で、飲み水すら確保するのが困難な状況で貴重な水を食器洗いで使用する訳にはいきませんので、サランラップを食器の上にのせて食事をするのが定番です。
防災グッズセットに含まれるサランラップは長くないので、断水状態が長く続くことを考えると念のために予備で1本追加することをおすすめしますが、備蓄品として保管するのではなく常に1本予備がある程度の認識で十分です。
携帯用ポケットレインコート
雨の中何かの作業をする時に片手が使えなくなる傘よりも、レインコートの方が各段に作業がはかどりますので、備蓄しておきたいアイテムのひとつです。
電気やガスが停止して暖房器具が使えない時や避難所で生活をする時に、保温機能のあるレインコートがあれば少しは寒さをしのげるのです。
ただし、地域全体の電気が停止した状態で避難するのに目立たない色のレインコートでは危ないので、日ごろから使える明るい色のものがあると良いでしょう。
小物セット(透明袋)
こちらは、使い捨てカイロ、万能ナイフ、歯ブラシ、包帯がセットの小物セットです。
万能ナイフと歯ブラシは長く使えますが、使い捨てカイロは1度しか使えないので予備を追加購入するか、長持ちして繰り返し使える湯たんぽがあると便利です。
当然、湯たんぽはお湯がないと使えませんが、計画停電などで電気が止まることを予想できるのであれば、事前にお湯を沸かして温まることができます。
湯たんぽは日頃から使えるものなので、冷たい布団で寝るのが辛い方におすすめのアイテムです。
軍手・ロープ・笛3点セット
地震で建物が崩れて閉じ込められた時に声を出し続けて助けを求めるのは体力を消耗しますし、そもそも人の声は遠くまで届かないので笛は非常時に絶対必要なものです。
ただし笛は防災リュックの中に入れてあると、そこまでたどり着けない可能性があるので、リビングや寝室などの生活する時間の長い場所に置くか、普段から使う鞄のなかに入れておくのが良いでしょう。
そして軍手は、防寒だけでなくガラスや瓦礫の撤去をしたり、倒れた家具を元に戻す時に必要になります。
ただし軍手をしていても手を切ることがある素手よりもマシというだけで、ガラスや破片から守るのに適していないので、安全性の高い作業用の防刃手袋があると安心です。
ウォータータンク
東日本大震災以降、ウォーターサーバーを契約された方が多く、我が家でも3年ほど利用していましたが、思いのほかコストがかかるので解約してしまいました。
ウォーターサーバーを解約した以上、水道などのライフラインがストップした時のことを考えて、ペットボトルの水を備蓄するようにしていますが、給水車の水を確保するタンクがあれば余裕ができます。
喉元過ぎれば熱さを忘れるではありませんが、災害時の記憶というものは徐々に薄れてきますので、気が付いた時にウォータータンクの確保や、ペットボトルの水を備蓄するようにしてください。
因みに、我が家では一時ウォータータンクに水を入れて備蓄していましたが、定期的に水を入れ替えるのが面倒なので、財宝というペットボトルの水を備蓄することにしました。
財宝の保存期間は2年程度なので備蓄用水には向いていませんが、硬度4mg/lの軟水でなので赤ちゃんのミルクを作るのに適しています。
最初は財宝という名前に怪しさを感じましたが、とても美味しいお水で何度もリピートしているので、是非一度お試しください。
エアーマット
避難所生活で何が一番つらいかというと、布団がない状態で寝る時に床の硬さや冷たさが体に直で伝わることです。
被災したその日から布団で寝られるのが理想ですが、救援物資の支給がいきわたるのに時間がかかり、とても多くの方が辛い生活を余儀なくされました。
過去に段ボールを床や机の上に敷いて寝たことがありますが、とても寝心地が悪く熟睡とは程遠い睡眠となりました。
とりあえずエアーマットがあれば寝床を確保できるので、備蓄用品になければ追加してもらいたいアイテムですが、もし個別に買うのであれば夏のレジャーの車中泊でも使える製品をおすすめします。
非常用トイレ
大きな地震が起きた時に困るのがトイレ問題で、地震の影響で下水や配管が壊れてしまうと流した途端に溢れたりするので、非常用トイレの備蓄はとては重要です。
今回購入した防災グッズセットにも非常用トイレが6個含まれていますが数が少ないので、必ず追加で購入しておきたいアイテムです。
災害用トイレセットを車の中に置いておけば災害の時だけでなく、渋滞中のいざという時にも役立つので、是非車のなかにストックしてください。
北アルプス保存水
こちらはお馴染みペットボトルのお水で、500mlが6本と二人分の量で考えると心細いものがありますが、それ以上防災グッズセットのなかに入れると重くなりますし、他のものが入らなくなります。
防災グッズセットのお水はあくまでも最低限のものと考え、備蓄用のお水はウォーターサーバーもしくは、2リットルのミネラルウォーターを最低6本以上確保するのが良いでしょう。
500mlのペットボトルのお水を飲む場合に注意するのが、真夏日にペットボトルに口を直接つけて飲むと雑菌が繁殖するので、必ずコップに入れて飲むようにしてください。
夏はお水が温くならないように、冬はお湯が冷たくならないように、コップ付きの魔法瓶の水筒があると便利です。
また、真夏日は脱水症状になりやすいので、お水だけではなく塩分も補給して熱中症になるのを防いでください。
ソーラー充電・LEDライト付きダイナモラジオ
被災した時は、とにかく情報の収集が必要になりますが、スマートフォンなどは充電がすぐに切れてしまうので、ソーラー充電可能なLEDライト付きダイナモラジオが1台あると便利です。
我が家には他にも手動で充電できるLEDライトがありますが、手動での充電は体力を消耗するだけなので、放置するだけで充電できるソーラー充電が可能なライトがあると便利です。
ただし、太陽光の蓄電能力は決して高くないので、もうひとつ大きめのソーラーで充電できるものがあると助かります。
アルミブランケット
被災時の最大の敵は寒さで、寒いと寝れないばかりか体温を奪われ続けると低体温症になり、命を落としてしまう危険があります。
新聞紙をかけて寝ると意外と暖かいと感じるのと同じで、アルミブランケットがあるだけでかなりの違いがあります。
一度サーバールームで一夜を明かさなければならない時があり、試しにアルミブランケットをかけたら暖かくて寝ることができました。
アルミブランケットがない場合は、レインコートを着て寝るのも効果的ですが、極限状態のなかで少しでも快適な眠りを確保したいのであれば寝袋は必須です。
防災グッズセットのなかにはアルミブランケットを保管し、それとは別にマイナスの気温でも寝られる寝袋があると安心度がかなり増します。
今回の内容は以上となりますが、防災グッズセットひとつあれば安心という訳ではありませんが、全く何もない状態よりも生存率が格段と上がるので、一家に1個は最低限備えとして購入することをおすすめします。
また、防災グッズセットだけでは不足するであろう食料、衛生用品、消耗品などは、備蓄品として何年も収納に保管するのではなく、キャンプなどのレジャーでも使えるものを選んで購入した方が、投資に対する納得度も上がるのではないでしょうか。
日本全国で発生している災害の数を考えると、いざという時の安心を人任せにするのではなく、自分や家族の安全は自分達で守るという気持ちと行動力が重要です。
今回購入した二人用の防災グッズセットだけでは安心できるとは言えないので、紹介したグッズを参考に量を増やしたり追加でアイテムを増やすことをおすすめします。
大きな災害から時間が経つと当時のことを忘れてしまい、どこか他人事の様に思うてしまうこともありますが、いざという時の時に何も備えないのは本当に危険なので、自分や家族を守るために行動を起こしてください。