QNAPで使う日本語版WordPressのインストールに続き、今回はQNAPにWordPressをインストールした後の設定について説明します。
設定と言ってもルートディレクトリ以外のフォルダにWordPressをインストールした時にするサイトアドレスの変更や、WordPress本体やプラグインの更新ができない場合にする作業に限定した説明となります。
※今回使用しているQNAPのNASはTS-251を使用しています。
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ルートディレクトリでアクセスできるようにする
まずはじめに、WordPressをルートディレクトリではなく、wordpressといったフォルダにインストールした場合、サイトのアドレスがhttp://ドメイン名/wordpressとなるのをhttp://ドメイン名でアクセスできるように変更します。
WordPressの管理画面へアクセスし、設定のサイトアドレス(URL)に入力されているアドレスから/wordpressを削除します。
この例では、サイトアドレス(URL)をhttp://vezloaforce.localとしています。
次に、WordPressをインストールしたフォルダを開きindex.phpをルートフォルダへコピーします。
ルートフォルダへコピーしたindex.phpファイルは後ほど修正するので、WordPressをインストールしたフォルダにあるindex.phpはバックアップとしてファイル名を変更して残しておきます。
仮想サイトのルートフォルダへコピーしたindex.phpファイルをテキストエディタで修正します。
index.phpの一番下の行に書かれているアドレスの部分にWordPressをインストールしたフォルダ名(この例では/wordpress)を追加します。
index.phpの修正が完了したらファイルの保存をしますが、Windows標準のメモ帳などで保存するとトラブルになる可能性があるので、TeraPadの「文字/改行コード指定保存」を使用してファイルを保存します。
文字コードはUTF-8Nを指定し、改行コードはLFを指定してから「OK」ボタンをクリックします。
WordPressのファイルは、この指定を間違えて保存すると様々なトラブルが発生しますので、十分注意してください。
これで、ルートディレクトリのアドレスでWordPressにアクセスする事ができます。
WordPressがアップデートできない場合
WordPressの更新をすると、「要求されたアクションを実行するには、WordPressがWebサーバーにアクセスする必要があります。」というメッセージが表示される場合があります。
この様なメッセージが表示される場合、WordPressのフォルダへ書き込みができないパーミッションの設定になっているのが原因かもしれません。
パーミッションに問題ない場合は、wp-config.phpを修正します。
wp-config.phpのファイルは、「wordpress」のフォルダにありますので、これも先程と同じTeraPadで開いて修正します。一番下の行にdefine(‘FS_METHOD’, ‘direct’);を追記して、先程と同じく「文字/改行コード指定保存」を使用して保存します。
これで、WordPressの更新ができるようになります。Part1からPart4まで4回に分けてQNAPにWordPressをインストールする方法を説明しましたが如何でしょうか。
WordPressのローカルサーバといえばCentOSなどのLinuxで構築する人も多いかと思いますが、Linux初心者には若干ハードルが高いので、断然手軽なQNAPでの構築をおすすめします。
システム系の方以外がLinuxを覚える時間を考えると、QNAPを購入してサイトの構築や更新に時間を使う方が有効的ではないでしょうか。
また、単純なファイルの保存やTVの録画用としてしか使えなかったNASをQNAP製品に変えるだけで、ファイルサーバ用のNASとWordPressのテストのサーバをひとつにまとめる事ができるので、PCや電気代の節約になります。