インクジェットプリンタは高品質なカラー写真の印刷なら得意ですが、文字や罫線中心の文書やプレゼン資料の印刷には向いていません。
割高な専用の光沢紙であれば文字や罫線の印刷も奇麗に出力されますが、一般的なビジネス文書やプレゼン資料の印刷で使われる普通紙だと、文字が滲んだりプリンタ本来の鮮やかな色がでません。
それ以前に、インクジェットプリンタのインクは、水に弱く長期保存に向いていないので、会社の規模に関わらずビジネスで使用する大切なドキュメントは、レーザータイプの複合機で印刷するのがおすすめです。
文字が鮮明で水濡れに強い顔料のインクを使用するプリンタや複合機もありますが、黒色に特化した物が多いですし顔料のインクは専用の紙でないと光沢のある紙に印刷できないなどの制限があります。
印刷する度に染料と顔料のインクを使う分けるのは現実的ではないので、家庭で使うならインクジェット、ビジネスの現場で使うならレーザープリンターや複合機が良いでしょう。
出力枚数が少ないならコンパクトな複合機がおすすめ
A4サイズの出力が前提ですが、毎月出力する枚数が500枚以下と極端に少ない場合は、お店やネットから購入できるコンパクトな複合機を購入するのがおすすめです。
トナーを使うタイプの複合機は大きく分けて家電量販店で売られているタイプと、リコーや富士ゼロックスなどの出力枚数に応じで毎月料金を支払うタイプがあります。
家電量販店で購入できる製品は、消耗品であるトナーが切れたら自前で用意しなければなりませんし、故障した場合も電話一本で修理に来てくれる訳ではないので不便ですが、毎月の出力費用を支払う必要がないのでコスト的なメリットがあります。
キヤノン、富士ゼロックス、リコーなどの大型複合機は、本体価格が数百万円しますし毎月出力枚数に応じて費用を支払わなければなりません。
トナーが切れたりドラムを交換したり、故障した時は無償で対応してくれるので便利ですが、その分毎月の出力枚数のコストに乗せてくるので決して安くありません。
毎月の出力枚数に応じで支払うコストをカウンタチャージと言いますが、最低出力枚数を決めた上で契約するので、ある月に1枚も出力しなくても最低出力枚数分の費用を請求されます。
更に出力枚数が多く導入台数の多い企業であれば、交渉次第で本体の価格が半値以下になりますが、小規模で出力枚数の少ない企業の場合の値引きは期待ができません。
また、1枚あたりの出力コストも出力枚数が少ないとモノクロで4円以上の値段に設定されたりと、小規模の企業で大きな複合機を導入するメリットはあまりありません。
お金で安心を買うという意味ではリコーや富士ゼロックスの複合機を選ぶのもありですが、個人経営や小規模オフィスではイニシャルとランニングコストがかかりすぎるのでおすすめできません。
レーザータイプの複合機を導入する時は、出力する用紙サイズや枚数を考慮した上で決めるのが基本ですが、カウンターチャージの仕組みや1枚あたりの出力コストの相場に明るくないと余計な出費を増やすことになります。
A4サイズ以下で出力枚数の少ない事務所の場合は、導入コストが安くてコンパクトなカラーレーザー複合機の購入をおすすめします。
おすすめのスモールオフィス向けのカラーレーザー複合機
昔からトナータイプの複合機で業界をリードしてきたキヤノン、富士ゼロックス、リコーですが、キヤノン以外は家電量販店で取り扱いがないのが現状で選択肢が多くありません。
選択肢が少ないだけに製品選びで迷わずに済むのがスモールオフィス向けのカラーレーザー複合機の世界で、キヤノンとブラザーのどちらかを選ぶことになります。
インクジェットの複合機はブラザーがおすすめですが、トナータイプの複合機はキヤノンが長年の実績があるのでおすすめです。
最近購入したスモールオフィス向けの複合機もキヤノンで、価格の割には出力もそこそこ高速で快適に使えています。
50万円以上するプリンターと比較すると自動原稿送り(ADF)が貧弱ですが、トナーの交換も簡単ですし有線LANはもちろん無線LANもついていて、これ1台あれば難なく仕事を開始することができます。
宛先を登録すればPCにスキャンデータを飛ばすこともできますし、無駄に紙を使わずにカードの裏表をコピーする機能などがあるので、本人確認で免許証などの複製をすることの多い仕事に使うと便利です。
インクジェットタイプの複合機と比べると本体の価格は高めですが、本格的なカラー複合機と比べても遜色のない品質のキヤノン製複合機がおすすめです。