エコだけで選んではいけない自然と人に優しい食器洗い洗剤の選び方

後世のことを考えて少しでも自然環境を守りたいという思いから、5年前から天然由来の成分でつくられたエコな食器洗い洗剤を使用しています。

初めて購入したエコな食器洗い洗剤は、泡立ちが悪いだけでなく手荒れするので満足度は高くありませんでしたが、当時はエコと言う名のつく製品は多少不便でも仕方ないと思い込んでいました。

同じ食器洗い洗剤を使うのは面白くないので、他にも自然に優しいと言われている製品を探して使用してみましたが、泡立ちや香、手荒れのしにくさなどで大きな違いがあることに気が付きました。

エコであれば何となく使い勝手が悪くても許していましたが、これからのエコな製品は地球環境だけでなく人にも優しい製品だけでなければならないと思いました。

そこで今回は、今まで試したエコな食器洗い洗剤のなかから、特に満足度が高いと感じた製品について紹介します。

エコな洗剤はなぜ自然に優しいのか

商品の使用感などを紹介する前に、まずはエコと言われている食器洗い洗剤が、なぜ自然に優しいと言われているのか簡単に説明します。

エコな食器洗い洗剤には、洗浄力や泡立ちの良し悪し、手が肌荒れしやすい物もあればそうでない物など様々な違いがありますが、大きな共通点が二つあります。

一つ目の共通点というのは、使用する材料や配合の違いはあるものの、どの製品も自然由来の天然成分を配合して洗浄成分がられているという点です。

石油系の材料で造られている洗剤は分解されにくいのに対し、エコと言われている洗剤は天然由来成分で造られているので、比較的短い時間で分解されるのが特徴です。

天然由来の成分だからと大量に自然界へ流しては環境への負担がかかることも考え、できるだけ短時間で分解されるように作られているという点が重要です。

1970年代は洗剤の影響で、泡立つ河川が日本の至る所にありましたが、汚水処理施設の能力向上や自然に還る洗剤の普及により、一度は姿を消した魚が戻るようにまでなりました。

二つ目の共通点というのは、エコな洗剤をつくる時に高温高圧処理などの大量にエネルギーを消費する製造方法を利用せずに、自然現象を利用しながら環境に配慮した方法で作られています。

例えば、エコベールは洗浄成分を生み出すのに発酵という作用を利用していますし、sonettはリズムを与えた調合剤を商品に加えた上に、液体製品に使用する水を渦巻かせて活性化しています。

洗剤を作る時に欠かせない電力も環境に優しいと言われている自然エネルギーを利用するなど、洗剤を作り上げる作業自体もエコを意識してつくられています。

エコの洗剤は泡持ちが悪い

エコな食器洗い洗剤を紹介する前にお伝えしなければならないのは、石油系の洗剤と違い天然由来の成分でつくられた洗剤は泡持ちが悪いという点です。

分解されにくい石油系の洗剤の方は、ごく少量でも多くの食器を洗えるのに対し、エコな洗剤は泡持ちが悪いので途中に何度も洗剤をスポンジに足さなければなりません。

テレビCMでお馴染みのジョイとと比べると泡持ちの悪さと消費スピードの早さに最初の頃は驚きましたが、今はお得な大容量のボトルで購入しているので気にならなくなりました。

一度の食器洗いで洗剤を大量に使うことを考えると、自然に還りにくい石油系洗剤の方がエコではないのかと思う時もありましたが、エコと言われている洗剤を調べることで考えが変わりました。

エコと言われている洗剤は分解されやすい原材料を使用しているのはもちろん、自然の摂理を利用した低エネルギーで環境に優しい製造方法で作られているので、単純に洗剤の消費量だけで考えるべきではありません。

前置きが長くなりましたが、ここからは数あるエコな食器洗い用洗剤のなかから、実際に使用してみて高い満足度を感じられた製品について紹介します。

植物生まれのエコな洗剤ecover

ecover(エコベール)は、我々の生活に馴染み深い発酵作用を利用して作られた洗浄成分を利用した洗剤で、排水処理施設や浄化槽ですばやく分解される製品です。

エコベールのボトルは75パーセントがプランタスティックという植物由来のプラスティックと、25パーセントの再生プラスティックでつくられています。

エコベールのボトルはエコを意識して作られているので自然には大変優しい商品ですが、押すだけで洗剤が出てくるポンプ式とは違い、食器を洗う際中に若干不便に感じることがあります。

エコベールは少し粘性のある洗剤で泡立ちや泡持ちも悪い方ではありませんが、匂いがあまり良くないのと今まで使用してきた洗剤と比べると手が荒れやすいという印象です。

価格も他の製品と比べると若干安いので、使い勝手や肌荒れのことを気にすることなくエコを徹底的に追求したいとい考えの方におすすめな洗剤です。

人と地球に優しいヤシノミ洗剤

ヤシノミ洗剤は、赤ちゃんの入浴に欠かせない植物生まれの石鹸である、アラウ.ベビー(baby arau)を販売するsarayaの製品です。

我が家でも娘が新生児の頃からsarayaのアラウ.ベビーの石鹸を使用していますが、デリケートな赤ちゃん肌にやさしい満足度の高い製品です。

そのsarayaから発売されているヤシノミ洗剤は、その名の通り洗浄成分に植物原料であるヤシ油を使用した洗剤で、無香料・無着色の無色透明でサラサナした大変使いやすい製品です。

この洗剤は、食器やフライパンなどの調理器具の洗浄にはもちろん、野菜や果物を洗うのにも使える点や、成分界面活性剤が16パーセントに抑えられているので手肌に優しいという特徴があります。

ecoverを使用していた時は手の肌が荒れてしまいましたが、その後ヤシノミ洗剤に切り替えたところ、手荒れが大きく改善されましたので手に優しいというのは本当です。

この洗剤は、とてもサラサラしていて泡立ちが良く洗いやすいのですが、他の製品と比べて泡の持続力がやや弱いので一度の食器洗いで使用する量が多いと感じました。

ヤシノミ洗剤を発売するsarayaの製品にはハッピーエレファントという天然アロマな食器洗い洗剤もあるのですが、こちらは無香料のヤシノミ洗剤とは違いグレープフルーツの香がする心地よい製品です。

ハッピーエレファントの食器洗い洗剤は、天然酵母の発酵で生みだす洗浄成分ソホロを配合した製品で、こちらもヤシノミ洗剤同様自然と肌に優しいのが特長です。

ハッピーエレファントは、とても香の良い食器洗い洗剤ですが、ツルツルした陶器製で泡立ちが悪いという印象で泡立ちの悪さにストレスを感じてしまいます。

同じsarayaの食器洗い洗剤を買うなら香の良いハッピーエレファントよりも、無色無香料のヤシノミ洗剤の方をおすすめしますが、どちらも人や自然に優しい洗剤という意味では同じです。

ヤシノミ洗剤に限らずエコな食器洗い洗剤は消費量が多いので、製品を購入される時は大容量のポンプタイプがおすすめです。

大本命のオーガニック洗剤sonett

1977年にドイツで生まれたsonett(ソネット)の洗剤は海外で広く使われている人気の製品ですが、日本のスーパーやドラッグストアではあまり姿をみかけないことから、あまり認知度は高くないようです。

初めてsonettの洗剤を購入したのはカリス成城というハーブショップで、他のエコな洗剤と比べると値段が若干高く設定されていますが満足度がとても高い製品です。

sonetteの洗剤は、環境のことを意識した製造方法や使用する原材料にこだわりがあるのですが、それと同時に人の肌やアレルギーなども考えて、酵素、着色料、保存料、蛍光増白剤などを使用していません。

この情報はsonettの商品を紹介するページに掲載されている内容ですが、実際に3年以上sonettを使い続けていましたが、他の食器洗い洗剤と比べると手荒れしにくい印象です。

sonettの洗剤は他のエコな商品と同じで泡持ちは決して良くありませんが、粘性のある洗剤の香りがとても良く手に優しいので、今まで試したエコな洗剤のなかでは、最も満足度が高い製品という印象です。

我が家でsonettの洗剤を購入する時は、消費量や手間、コストのことを考えて必ず5リットルの物を選んでいますが、あくまでも補充用なのでポンプタイプの容器がないと使うことができません。

初めてsonettの食器洗い洗剤を購入する方は、300mlのポンプタイプと一緒に1リットルのボトルとセットで売られている製品をおすすめします。

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