1歳でも楽しめる小笠原諸島の旅へ出発するまでに揃えたい物

誰もが一度は行きたいと願う美しくて自然豊かな小笠原諸島ですが、船に乗る時間が片道24時間と聞くと急にハードルが高く感じてしまうので、行こうと決意して実行するまで時間がかかります。

そんな一大決心が必要な小笠原諸島は、食品や生活雑貨などの補給は週に一度か二度の船で運ばれてくるので、東京では簡単に買える物が現地で調達するのが難しい物もあります。

だからこそ小笠原は世界自然遺産にも登録される程の美しい自然を今でも守ることができているので、コンクリートジャングルの都会に住んでいては絶対に体験できないことが沢山あります。

そこで今回は、小学校に入る前の幼児を連れて小笠原諸島へ行く計画を立てている方のために、旅行へ出発する前までに揃えておきたい子供のためのアイテムをいくつか紹介します。

子供の船酔いについて

小笠原へ行くには船の中で24時間過ごさなければならないという高いハードルがあるのですが、それ故に飛行機で行けるリゾート地よりも特別感があります。

ただ、船は波で大きく揺れることがあるので乗り物酔いする人は、薬や嘔吐物を入れる袋などを忘れずに用意し、万端な状態で試練に挑むことをおすすめします。

一番心配なのは小さな子供の乗り物酔いですが、1歳前後の子供は三半規管が未熟なためか船酔いすることもなく、元気に船内を探検しながら楽しんでいました。

しかし、3歳くらいの子供が乗り物酔いで嘔吐いていたのをみると、幼児だからと乗り物酔いしないとは言い切れないので、子供を小笠原へ連れて行くべきかは親がよく考えて決めてください。

3歳未満の子供が飲める乗り物酔い止めの薬はないので、小笠原諸島へ行くと決めた以上は小さな子供が乗り物酔いにならないように、睡眠をしっかりして体力を温存したり食べすぎて気持ち悪くならないようにしてください。

少なくとも乗船した後は下を向きながらスマートフォンの画面をみたり、本を読み続けると船酔いしやすくなるので、大人しくテレビ番組をみるか船内にあるレストランで、お茶でも飲みながら過ごした方が良いでしょう。

船内ではスマートフォンが使えない

東京を出発してからしばらくすると電話の通話やスマホのインターネット接続はできなくなるので、実質的にスマートフォンが使えない状態になると言えます。

船内には衛星電話がありますが、小笠原に向かう船に乗る時くらいは通信に依存しない生活を送るのも良いので、予めどの様に船の生活を満喫するか家族で考えるのも重要なことです。

船内にはテレビがありますが、視聴可能なチャンネル数が少ない上に大勢の方が観ていることを考えると、完全個室の1等室でない限り好きな番組を観られるとは限りません。

自分の時はコンパクトなDVDプレイヤーとスーパーナチュラルのDVDボックスを持ち込んで1日中視聴していましたが、時には海や星空を眺めて何も考えずに過ごすのも悪くないと思います。

船内でも携帯端末の充電ができるのでゲーム機を持ち込んでいる子供も多くいましたが、コンセントの数は決して多くないので、予め充電して長時間占有しないようにしましょう。

大人は日頃の疲れを癒すために何も考えずに船内で過ごすのもいいのですが、小さな子供は有り余る体力を発散する場所がなく長旅に飽きて騒ぎ出すので、いくつかお気に入りのおもちゃや絵本などを用意しましょう。

おすすめはシールブックで、これがあるだけでかなりの時間遊んでいられるのでおすすめですが、長時間下を向きながら遊んでいると気分が悪くなるので、いざという時のために温存しておきましょう。

ただし、シールブックは粘着力が弱くて何度も繰り返して遊ぶと剥がれてしまうことやページ数も決して多くないので、種類の違う物をもう一冊用意しておくのがおすすめです。

幼児連れなら一等室がおすすめ

小笠原行きの船は常に混雑する訳ではありませんが、ハイシーズンだと大人でも嫌になるくらい窮屈な状態で寝なければならないので、小さい子供がいるなら一等室をおすすめします。

2等室には幼児連れの家族が利用できるファミリールームもありますが、混雑すると他の家族と一緒に過ごすことになるので、オムツ替えや授乳のことを考えると一等室がおすすめです。

24時間という長い船旅と言えど一晩寝るだけのことだからと甘く考えていると、親子共々夜に眠れなくて貴重な小笠原の旅を1日無駄にすることになりかねませんので、小笠原行きの船は可能な限り1等室を利用してください。

1等室の値段は2等室と比べ物にならないくらい高いのですが、小さな子供が慣れない環境にぐずりだしたり大騒ぎする可能性が高いので、周囲の方や自分達のためにも完全個室の1等室をおすすめします。

小笠原で紙おむつは買えない

小笠原諸島には父島や母島など人が暮らしている島がいくつかありますが、スーパーやコンビニが充実している本土とは違い、物資の調達は船に限定されるので生活に必要な雑貨が全て現地で手に入るとは限りません。

大人が使う物は何かが足りなくても我慢したり現地で調達できることもありますが、子供の数が絶対的に少ない小笠原諸島に幼児を連れて行くなら、絶対に忘れてはいけない物があります。

幼児を連れて小笠原諸島へ行く時に絶対に忘れてはいけない代表とも言えるのが紙おむつで、残念ながら小笠原諸島では販売されておらず現地に暮らす住民達もAmazonで購入しています。

必要な紙おむつの数は小笠原に滞在する日数により変わりますが、1週間の滞在であれば1個で足りるかもしれませんが予備があると安心で、10日間滞在するなら2パックは絶対に必要となります。

紙オムツが足りたい時は、小笠原諸島に暮らす人々に分けてもらうという方法もありますが、送料や届くまでの時間を考えると気軽に貰えるものでもないので、荷物になるからと現地調達する考えは捨てましょう。

日焼け防止グッズは大切

これは子供だけでなく大人も同じことが言えるのですが、小笠原の日差しは痛さを感じるくらい強烈なので、日焼け止めクリームはもちろん、サングラスやラッシュガード、帽子は絶対に必要です。

ツバのある帽子を被るだけで直接目に入る太陽の光の量を減らせますが海面に反射した光を防ぐことはできないので、子供の目を強烈な紫外線から守るためにもサングラスは必要です。

ただし、1歳の幼児が使える小さいサイズのサングラスを現地で調達するのは困難ですし、小笠原へ到着する前から慣れておかないとサングラスをかけるのを嫌がるので、出発する1か月前から使用するようにしましょう。

ラッシュガードは貝や砂利、そしてクラゲから体を守るのに欠かせない物ですが、ラッシュガードを着るだけで小笠原の強烈な太陽の光から肌を守ることができるので、幼児も必ずラッシュガードを着せてください。

ただ、ラッシュガードはウェットスーツの様な保温性はありませんし風が吹くと気化熱で急激に体温が下がるので、小笠原の気候だからと安心せずに海から出た後は子供の体を良く拭いてください。

他には、熱中症予防としてスポーツドリンクや麦茶などの飲み物が必要になりますが、直接ペットボトルに口を付けて飲むと雑菌が繁殖するので、可能ならサーモスなどの魔法瓶の水筒に飲み物を入れて飲ませてください。

宿泊

離乳食後期や卒業したばかりの子供が食べられるご飯が、小笠原諸島にあるホテルやペンションで用意できるものなのか、まずは宿泊したい施設に電話して確認するのが大切です。

ただ、アレルギーの事を考えると食事に使われる素材や調味料に気を付けなければならないのは小笠原諸島でも同じなので、子供の食事が心配な方はコンドミニアムをおすすめします。

ただし、母島には料理の素材を買える様な場所はないので、一般的なペンションや民宿などの利用しなければなりませんので、事前連絡して子供のご飯について必ず確認してください。

3歳未満の子供に生魚や甲殻類を食べさせる宿はないと思いますが、幼児が気を付けたい食物アレルギーのことは子供がいないとわからないことなので、宿泊施設に任せきりにしてはいけません。

小笠原諸島での遊び

小笠原の旅を満喫するにはシーカヤックやシュノーケルなどの現地ツアーへ参加するのが一番ですが、体力を使うマリンスポーツなどのアクティビティツアーには当然ながら幼児は参加できません。

ただ、シーカヤックやシュノーケリングができなくとも、歩けるようになればイルカやクジラをウオッチングするツアーに参加することもできるので、幼児でも十分に楽しむことができます。

また、小笠原諸島の旅を楽しめるツアーは海の中だけでなく陸の上にも沢山あるので、子供が参加できそうなツアーがあるかナショナルランドのサイトで確認してください。

海のアクティビティツアーもそうですが陸のツアーにも体力を使う物もあるので、予約をする前にツアーの詳細を確認するか直接連絡して聞いてみてください。

仮にツアーに参加できなくても、小笠原の満天の星を眺めたり、ジョンビーチ近くの山の上から小笠原の景色を眺めるだけでも十分に楽しむことができます。

ただし、この景色を眺めるには結構な数の階段を上らなければならないので、幼児を連れて行くなら抱っこ紐と靴がなければ山頂まで辿り着くことはできません。

ここからみた景色はとても素晴らしいので是非皆さんの子供にもみて欲しいのですが、頂上は急な崖なので小さな子供は抱いたままにするか、大きくなるまで待つ方が安全です。

一度大人だけでギョサンを履いて登りましたが、足元が不安定な道をサンダルで登るのは危険な上に疲労も増すので、陸地の散策をするなら靴底が丈夫なマリンシューズがあると便利です。

サンダルなら現地で調達できますが、靴底が丈夫で子供の小さな足に合うマリンシューズは手に入らない可能性が高いので、小笠原に向かう前に調達するのがおすすめです。