低価格なスモールオフィス向けNAS Synology Valueシリーズ徹底比較

SynologyのNAS Valueシリーズは、価格とパフォーマンスのバランスが良い自宅やスモールオフィスなどで使われるワークグループ向けの製品とのことですが、実際にスペックや仕様を比較すると使用できるシーンは限られます。

実際にDS1817という8ドライブベイで10Gbps対応のネットワークが使えるValueシリーズのNASを使用していますが、他のシリーズや他社の製品と比較すると低価格なので導入しやすさはあるのですが、使用するシーンを良く考えて購入しなければなりません。

そこで今回は、低価格なValueシリーズのNASを企業や自宅で導入する時に後悔しないように、製品を選ぶ時の気を付けたいポイントや全機種のなかから用途に合わせたおすすめのNASをいくつか紹介します。

ローエンドなValueシリーズ

企業で使うなら、スペックがやや低く機能制限の多いValueシリーズよりも、大容量なメモリとストレージを搭載可能で機能が豊富な、ウルトラハイエンドのFX & XSシリーズかPlusシリーズの方が正直おすすめです。

ただ、FX & XSシリーズやPlusシリーズは高性能で利用できる機能が豊富なだけに価格の高い製品ばかりなので、スモールオフィスのファイルを共有するサーバやバックアップ用ストレージなど、使い方を限定すればValueシリーズで安くシステムを構築することができます。

こちらは1ドライブベイのDS118、2ドライブベイのDS216、DS216play、DS218のハードウェア性能の比較表ですが、CPU性能や搭載可能なメモリの容量がPlusシリーズと比べると見劣りしてしまいます。

1ドライブベイのDS118Sは企業・個人問わず導入すべきではないのでの説明は省略しますが、他のモデルも搭載可能なメモリの量が2GB以下と一般的なPCよりも容量が少ないので、中規模や大規模で使用するサーバとしては不向きです。

電源ユニットが36Wから60Wと省エネなので電気代のことを考えると魅力的ですが、DS216やDS216playはSSDTrimに対応していませんし、性能だけみるとホームサーバとして使えそうなDS218も共有フォルダの同期最大タスク数が2と少ないのです。

そもそも内蔵ドライブが2台しなかいので、外付けHDDにバックアップすることを考えると共有を同期するタスク数が少なくても問題ないのかもしれませんが微妙に感じる仕様です。

Valueシリーズには、企業などの連続稼働が求められるでNASには欠かせないホットスワップに対応していない製品もあれば、低価格が進むSSDのTrimにも対応していない機種があるので、低価格だからと細かい仕様を確認せずに購入すると後で困ることになります。

これらの製品は全てがActive Backup for Serverに対応していないので、ファイルサーバのバックアップ用ストレージとして使用するならBackupExecなどのソフトを使用する必要があります。

続いて2ドライブベイのDS218playと4ドライブベイのDS418、DS418play、そして5ドライブベイのDS1517を比較した表ですが、これらの製品は全てディスクをSSDにすることができるTrimに対応しています。

ただ、DS218playはホットスワップに非対応ですし、DS1517はハードウェアコード変換に非対応など微妙な機能制限しているので、これらの製品を購入する時も細かい仕様のチェックが必要です。

気になるDS218とDS218playの違いですが、メモリの量やホットスワップ対応、共有フォルダのスナップショット作成が可能など、DS218の方が基本的な性能は上ですがDS218playの方が共有フォルダの同期の最大タスク数が多く設定できます。

因みに、DS216とDS216playの違いですが、基本的なハードウェア性能はDS216playの方が優れているのですが、DS216の方がハードウェア暗号化やホットスワップ可能など微妙に優れているという謎の違いがります。

DS418playはActive Backup for Serverなどのバックアップ系ソフトが使えますし、ホットスワップやSSD Trimに対応しているので、スモールオフィスのファイルサーバや小容量のバックアップストレージとして使えます。

最後に、8ドライブのDS1817とラックマウントタイプのRS217、RS816の比較表ですが、Valueシリーズで唯一10Gbpsネットワークに対応しているDS1817はファイルサーバのバックアップで実際に使用しています。

ラックマウント式にRS217やRS816のハードウェアスペックはとても低く、SSD TRIMやスナップショットレプリケーションなどにも対応していないことを考えると、無理して導入するべき製品ではありません。

DS1817もスナップショットレプリケーションに対応していませんし、共有フォルダの同期の最大タスク数も4と少ないの、企業で使うファイルサーバとしてはベストな選択とは言えません。

ただ、標準で10Gbpsのネットワークに対応しているので、大容量なファイルサーバとLANケーブル1本で直接iSCSI接続し、高速にバックアップする仕組みを低価格で構築することができます。

Active Backup for Serverなどのバックアップ系ソフトが使えないのが難点ですが、そこはBackupExcecなどの本格的なバックアップソフトで代用できるので、決して無駄にはなりません。

ValueシリーズおすすめのNAS

メモリ容量の少なさやホットスペアへ非対応な機種が多いなど、データ保護を重要視する企業で使用するストレージとしては頼りなさはありますが、低価格なバックアップ用ストレージとして利用するには利用価値はありそうです。

ただ、10Gbpsのネットワークに対応していないNASで10TBを越える容量をフルバックアップするとなると5日かかるので、大容量なファイルサーバとセットで使用するならDS1817以外の選択はなさそうです。

自宅のホームサーバとしてValueシリーズのNASを選ぶならDS218playかDS418playになりますが、ここまで費用を出すのであればハイスペックで万能なPlusシリーズのDS718+をおすすめします。

エントリーモデルのJシリーズと比べると使い道はありますが、性能差よりも機能制限の方に不満を感じるので、ハイスペックで長期保証のあるPlusシリーズを購入した方が断然お得です。



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