QNAP2ドライブタイプ全機種比較でわかる新世代NASの選び方

ホームサーバーや企業で定評のあるQNAPのNASですが、エントリーモデルやミドルレンジ、ハイエンド製品を合わせると2ドライブベイの製品だけでも10種類以上あり、どの機種を選べば良いのか詳しい人でも悩んでしまいます。

初めてNASを購入する方やハードウェアに詳しくない人はエントリークラスの製品を選んでしまう傾向がありますが、ホームサーバはカメラと違い性能の低い製品を選んでしまうと失敗してしまうこともあります。

そこで今回は、エントリ―クラスからハイエンドな製品まで数多い製品を揃えるQNAPの2ドライブベイNASを全機種比較し、これから買うべき製品選定のためのお手伝をしたいと思い執筆しました。

2ドライブベイ全機種比較

今現在発売されている製品のなかから一番ハイスペックな製品を選ぶのが一番楽な選択方法ですが、予算に限りがある場合や使用頻度が少ないのであれば全機種の比較が必要になります。

家庭向けミドルレンジ製品

こちらの製品は家庭向けのNASのミドルレンジに相当する製品で、通常タイプのNASの他にもDTCP-IP対応で静音ファンレスなHS-210-Dや、ハイレゾ楽曲のスムーズな一元管理が可能なオーディオ用NASが含まれています。

DTCP-IPやハイレゾ楽曲に興味のある方であれば、HS-210-DやHS-210-ONKYOを選ぶのも悪くありませんが、ミドルレンジクラスでありながらハードウェア性能はかなり低いので正直おすすめできません。

仕様を確認したところHS-210-DやHS-210-ONKYOは、SATAの規格が3G/sにしか対応しておりませんので、ファイルのアクセスや管理画面の操作に影響が出てくる可能性があります。

ネットワークの速度が1GbpsなのでHDDの速度が3G/sでも影響ないかもしれませんが、ディスクアクセスの遅さは確実に管理画面の操作や動画や音楽の再生に影響を与えます。

家庭用ハイエンド製品

こちらの製品は家庭向けのNASのハイエンドに相当する製品で、スモールオフィスやFTPSサーバなど利用人数や用途が限られるのであれば、企業用のサーバとしても十分に活躍してくれます。

ただ、TS-251Bを除いた他の製品は、PCI Express拡張ボードを搭載していないため、内部キャッシュポートや10Gbpsネットワークボードを実装できないなど、ハードウェア的に旧世代という印象です。

家庭で使う2ドライブタイプのNASでQtierを使うのかという疑問もありますが、上記の表4機種で対応しているのはTS-251Bのみとなるので、この中から製品を選ぶなら断然TS-251Bとなります。

家庭用エントリクラス・SMBミドルレンジ

こちらは、家庭向けNASのエントリ―クラスであるTS-228Aと、SMBミドルレンジに相当するTS-253BとTS-253Beなのですが、クラスの違う製品を比較するとハードウェアに詳しくない人でも性能差の違いが良くわかります。

家庭向けのエントリー製品であるTS-228Aは拡張ディスクユニットやホットスワップに対応していないだけでなく、2.5インチのHDDやSSDに対応していないという大きなトラップがあります。

PCやNASの性能を上げる一番簡単な方法はディスクにSSDを使うことですが、マウンターが2.5インチに対応していないので、HDDよりも高速に動作するSSDを搭載することができません。

その点、SMBミドルレンジで2ドライブベイNAS最高峰のTS-253BやTS-253Beは2.5インチのSSDはもちろん、拡張ボードを使えばM.2 SSDをキャッシュとして使用できるなど高い汎用性があります。

今後大容量SSDの低価格化が進みNASに搭載するようになれば、1Gbpsのネットワークでは高速なディスクのパフォーマンスを十分に発揮できないため、10Gbpsネットワークへの対応が必要になります。

PCIe拡張スロットを搭載したTS-253BやTS-253Beであれば、オプションで10Gbps対応ネットワークボードを搭載することができるので、低価格で大容量化が進むSSDに対応することができます。

家庭用エントリ―クラスとミドルレンジは避けるべし

ハイエンドNASと言われるQNAPの製品は、その機能の高さ故にハードウェア性能が低いモデルだと、一部の機能で処理が追い付かずストレスを感じたり、バックアップジョブの実行時にエラーになることがあります。

QNAPのNASは日々機能が追加されて進歩しているので、購入当時は動作してもファームウェアのアップデートを繰り返すうちに、ハードウェア性能が低い機種では限界を感じるようになります。

NAS本体やディスクを合わせて購入するとなるとエントリ―クラスの製品でも初期費用がそれなりにかかりますので、できるだけ長く使うことのできる性能のある機種を選ぶことが重要です。

拡張スロットのある製品がおすすめ

大容量なメモリや高速なCPUを搭載した最新のハイエンドなNASを購入すれば不要なストレスを感じることはありませんが、製品の使用目的や利用頻度に合わないオーバースペックになるかもしれません。

ただ、今後追加される機能や使い方の変化などを考えると最初からスペック不足を感じる機種を選ぶと買い替えが必要になるので、オーバースペックと感じるNASを選んだ方が長く使えて結果的に経済的です。

オーバースペックと感じるハイエンドなNASには、NVMe M.2 SSDによるキャッシュなど次世代のNASと思わせる機能がついている製品もありますが、期待していたよりも効果が表れにくい物もあるので注意が必要です。

最近はSSDをキャッシュを搭載してNASへのアクセスを高速化させたり、LightningやHDMIケーブルを接続できる製品も登場していますが、使い方や環境次第ではパフォーマンスを発揮できないこともあります。

本当に快適なホームサーバを構築するならSSDを使用したキャッシュ設定よりも、データを保存するディスクそのものをSSDにしたり、ネットワークを10Gbpsに高速化させた方が断然効果的です。

標準で10Gbps対応のネットワークに対応している製品があれば良いのですが、QNAPのNASで標準対応している製品はありませんので、拡張スロットを搭載できる製品をおすすめします。

おすすめのNAS

これからQNAPの2ドライブベイNASを買うのであれば拡張スロットのあるTS-253Beがおすすめと言いたいところですが、TS-253Beを買うなら差額が1万円未満で買える4ドライブタイプのTS-453Beが断然おすすめです。

ハイエンドなNASは後からメモリを増設したりディスクをHDDからSSDに交換できたとしても、ドライブ数は拡張ユニットを使わなければ増やすことができないので、数千円の差額なら絶対に4ドライブベイがおすすめです。

4ドライブベイあればディスクを冗長化するRAID-1だけでなくRAID-5やRAID-6も使えますし、SSDキャッシュやホットスペア、バックアップ用ドライブなど使い方がかなり広がります。

家庭で使うことを考えると2ドライブベイで十分かと思うかもしれませんが、外付けHDDでNASのデータをバックアップするとなるとケーブルが邪魔になりデスク周りが美しくありません。

4ドライブベイのNASだからと購入時に全てのディスクを用意する必要もありませんので、予算に余裕のある人であれば迷わず4ドライブベイのTS-453Beをお求めください。

予算が限られてしまうという方には2ドライブベイで拡張スロットが使えるTS-251Bがおすすめで、それ以外の機種はハードウェア性能が低いかレガシーな世代な物なのでおすすめしません。



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