慌ててテレビを買い替える必要のない新4K・8K衛星放送まとめ

2018年12月から新しい規格の4Kと超高解像度な8Kテレビ放送の本格的な運用が開始されますが、アナログ放送終了とは違い全てのテレビ番組が視聴できなくなる訳ではありません。

なので慌てて新規格の4K・8Kテレビに買い替える必要はありませんが、2019年に開催されるラグビーのワールドカップや2020年にオリンピックが控えていることを考えると、今から高解像度で視聴できる環境を用意したいものです。

テレビを買い替えるだけであれば2019年以降でも構いませんが、BC放送やCS放送全てのチャンネルを視聴するには、今までの右旋に加えて左旋に対応したアンテナやブースターなどの機器を用意する必要があります。

地デジの4K放送予定はなし

今回の新4K・8K放送はBSやCSに限定した話なので、日頃から地デジばかりでBSやCS番組を視聴しない方には関係ありませんし、BSやCSについても右旋に対応した番組なら視聴することができます。

新4K・8K放送を難しくしているのは電波の右旋・左旋問題で、地デジや従来のBSなどは右旋方式を使用しているのに対し、一部の新4K・8K放送は左旋の電波を使用しています。

アナログ放送終了時は、Full HDに対応しているテレビに買い替えるだけで済みましたが、今回はテレビだけでなくアンテナやブースターなど全ての機器が対応していなければならないので、テレビを購入する前に自宅の環境を事前に確認しましょう。

地デジの4K放送は機器の交換による負担が大きく今の所予定されておりませんので、左旋チャンネルのBS放送やCS放送をご覧になられない方は、急いでテレビを買い替える必要はありません。

どうしても左遷チャンネルのBS放送やCS放送をみたいテレビが大好きな人であれば、勢いに任せてテレビの買い替えやアンテナの交換をするのもありだと思いますが、そうでもない人は機器の交換を急ぐ必要はありません。

テレビのアンテナ交換はそれなりに費用がかかりますし、Full HDを越える高解像度の映像はテレビ放送でなくても視聴することはできますので、インフラの整備やコンテンツが充実されてからでも遅くはありません。

2020年に開催されるオリンピックを4K・8Kの高解像度な映像で視聴できるのは魅力的ですが、アンテナなどの機器が対応していなければ4K以上の映像で視聴できませんので、まずはご家庭の環境を確認してください。

業者の訪問販売には要注意

地上のアナログ放送終了の時とは違い、急に今のテレビで全ての番組が見れなくなるという訳ではないので、新しいテレビやアンテナを売りたいショップや業者の訪問セールスに惑わされないようにするのが大切です。

新4K・8K放送開始が盛り上がらないからか、2019年に竣工するマンションでも左旋のアンテナを設置しない物件もあるので、気になる方はモデルルームの担当者に聞くか契約する前の重要事項説明書の説明で確認してください。

気を付け欲しいのが、既存の設備では左旋チャンネルのBSやCSなどの視聴はできませんが、必ずしも全員がテレビやアンテナの買い替えが必要になるとは限らないので、強引なセールスには応じないようにしてください。

逆に右旋・左旋電波や対応すべき機器のことを家電量販店スタッフが知らない場合もあるので、家の環境を確認しないで新4Kテレビやチューナーだけを売り付ける店は要注意です。

録画用HDDを購入する時の注意点

今回の新4K・8K放送も従来とテレビ番組と同じ様にBlu-rayディスクや外付けHDDへの録画ができるかもしれませんが、今後の方針変更により4K放送などの高解像度な放送は録画できなくなる可能性があります。

テレビ番組の録画可否の問題は以前から議論されていることですが、今はオンラインの動画配信サービスやYoutubeなどがありますので、テレビで4K解像度の番組を録画してまで視聴したいと思う人は多くないのではないでしょうか。

スポーツ観戦好きの人にはありがたい新4K・8K放送ですが、映像をきれいにしても視聴者数が大幅に増えることはありませんし、インターネットの利用者数が減るとは思えません。

これからのテレビに期待することは、インターネットへの接続はもちろんのことですが、家族全員の予定や学校の行事を確認したり、スマホで撮影した動画を皆で視聴したりと、家族が情報を共有するためのデバイスになることではないでしょうか。

それとは別次元の問題ですが、仮にテレビやチューナーが新4K・8K放送に対応していても、テレビが4KBセクターのHDDに対応していないと、外付けディスクへ録画できない場合があります。

HDDを大容量化するために採用された4KBセクターにネイティブに対応したディスクだと、テレビ自体がハードディスクを認識しない場合があるので、テレビの仕様を確認するのが大切です。

新しく購入するテレビが4KBセクターのHDDやGTPに対応しているならば、10TB以上の容量にテレビ番組を録画するのも夢ではありませんが、大容量のHDDはケースの対応も必要になります。

そう考えると、4KBセクターにも対応したNASを購入してDLANを利用した録画がおすすめと言いたいところですが、1Gbps以上のネットワークでないとコマ落ちする可能性もあります。

2018年12月から開始する新方式のテレビ放送は、電子レンジなどの干渉を受けたり一部BSの帯域を減らしたりと色々な課題や問題がありそうですが、とりあえず地デジ放送には影響はなさそうなので慌てる必要はありません。