人生最大の買い物であるマイホーム生活の住み心地に大きな影響を与えるのがフローリングの色で、モデルルームやカタログをみた印象だけで決めたり、家族全員が納得していない色を選ぶと失敗してしまいます。
昔は、一家の大黒柱となる男性の意見で決めてしまう傾向がありましたが、家で生活する時間が長い人の意見を聞かずに独断でフローリングの色を決めてしまうと、誰かがストレスを抱えたまま生活することになります。
今回は、そんな住いの居心地を決めるフローリングの色を、モデルルームの見学だけでなく新築マンションを何度も購入し実際に住んでみて感じた、それぞれのメリットやデメリットについて紹介します。
色の効果
高級感や落ち着いた雰囲気を演出してくれる黒色のフローリングは、ラグジュアリーな家具と合わせやすいのですが、暗い気持ちになりやすく老化を促進させる効果があると言われています。
安定した印象を与えるブラウン系の色は、ある意味ブラックのフローリングよりも家具を合わせにくいため、床と同じ色の家具を揃えてしまう傾向がありますが、色そのものは緊張を緩和したり温もりを感じさせる効果もあります。
ナチュラルで明るいベージュのフローリングは、温もりを感じる茶色を明るく清潔な白に近づけた色で、安心感や明るい気持ちになりやすいことから、子供がいる方に人気です。
明るいベージュ系のフローリングにダーク系の高級感あるインテリアを置くのも悪くありませんが、やはり同じ系統の明るい色のテーブルで合わせた方が自然な雰囲気になります。
自然の温もりを感じるベージュよりも更に白色に近づけたフローリングは、高級感を演出するために濃い色の家具をアクセントに使用したり、ナチュラルな明るい色の家具にも合わせやすい印象です。
汚れの見え方が違う
フローリングの色は大きく分けて、ラグジュアリーで大人の雰囲気を感じさせるダーク系と、温かいナチュラルな色でファミリーに向いているライト系の二つがあります。
ブラックやダークブラウン系のフローリングは、住いの高級感を演出したり気持ちを落ち着かせる効果がありますが、埃が目立つので掃除を頻繁にする必要があるのと、部屋が狭く感じたり圧迫感を感じる時があります。
ナチュラルな色の明るいフローリングを使用したリビングは、明るくて部屋が広く感じるので子供がいる方におすすめですが、単身者向けの手狭な住いでは廉価な雰囲気になることもあります。
明るい色のリビングは食べ物をボロボロ落としても目立たないので、子供がいる家庭ならメリットがありますが、裏返して言えば掃除機がけが疎かになりやすいので、清潔さを保ちたい方にはあまりおすすめしません。
インテリアを合わせやすい色
マンションのデザインは時代ごとに流行があり、リーマンショック前に売り出されていたマンションは、高級感を前面に押し出したブラックやダークブラウン系のフローリングが主流でした。
当時は、新築の住いに合わせるインテリアと言えば大塚家具という時代で、ダーク系のフローリングに合わせやすいグレードの高い家具が豊富でしたので、特に困ることがありませんでした。
その一方で、子育て世代に人気なのがナチュラルで明るい色のフローリングで、リビングで子供を遊ばせるのに適していますが、高級なデザインのテーブルやソファーは合わせにくいと感じました。
今の時代はIKEAやニトリなどの低価格路線の家具が人気なので、使い捨て感覚で使えるこれらのインテリアに合わせやすい、明るいフローリングの色でありながら高級感のある物が主流のようです。
最近見学したクレストシティ、ルピアコート、プラウドのモデルルームも、明るい色のフローリングを採用していましたが、いかにもファミリー向けのデザインではなく、落ち付いた雰囲気のフローリングでした。
そんなフローリングもフロアコーティングをすると光沢して違和感をかなり感じるので、過去の経験を踏まえた上で何もコーティングせずに生活することを決めました。
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モデルルームは早期訪問が重要
分譲マンションの場合、モデルルームがオープンしたばかりであればフローリングのデザインを選ぶことができますが、物件がある程度完成すると変更できないので、モデルルームをオープンしたらすぐに見学してください。
3度目の購入となる我が家の住いは、寝室と子供部屋の壁紙を一部貼り替えるアクセントクロスにしたのですが、フローリングの色を意識せずに決めたので仕上がりが心配でした。
リビングや寝室のフローリングは、壁紙の色や好みの家具との相性を考えずに決めてしまうと居心地が悪くなるので、総合的にイメージしながら決めることをおすすめします。
一度モデルルームを訪問すると年収などを含む個人情報を書類に記載したり、物件の仕様やコンセプトなどを長々と説明されるので、デザインや価格だけで見学してはいけません。
マンションや一戸建てを購入する時は、将来的に子供が産まれる予定があるのか、子供が産まれた場合にリビングで楽しく遊べる雰囲気があるのか、将来通うことになる学区などを考えておかないと、住み替えをすることになります。