NASとTVが無線に繋がらない!?そんな時はWiFiの有線変換で即解決

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我が家のインターネットはJ:COMのケーブルテレビ回線で、HUMAXの無線LAN対応ルーターを利用しているのですが、肝心の有線LANケーブルが各部屋に配線されていないため、NASやTVレコーダーをネットワークに接続することができません。

無線化接続しようにも、TVやホームサーバのNASはUSBワイヤレスアダプターを認識しな場合が多いので、無線LANを有線に変換して各種デバイスをケーブルで接続することにしました。

今回は、ケーブルテレビでお馴染みのJ:COMがレンタルするHUMAX HG100R-02JGと、NEC AtermやASUS RT-AC86Uを無線LAN接続し、有線LANデバイスをネットワーク参加させてみました。

初心者に優しいAterm

Atermの無線LAN対応ブロードバンドルーターは、企業向けやゲーマー向け製品と比べると同時接続数が少なく力不足を感じるのは否めませんが、物理スイッチで簡単にモードを変更することができます。

無線LAN対応ルーターの設定に詳しい人であれば、ASUSなどの管理画面でモードを切り替えるタイプでも構いませんが、慣れていない方なら余計な設定を全て排除してくれる物理スイッチがあるAtermがおすすめです。

コンバーターモードの設定はマニュアルに記載されているので詳しく説明はしませんが、コンセントを抜いた状態で物理スイッチをCNVにスライドし、電源を投入後有線LAN接続したPCからアクセスし無線の設定をするだけです。

WDSでも無線LAN同士を接続して有線LAN端末を接続することは可能ですが、暗号化レベルの制限や同一機種でなければ接続できないなど、製品により仕様が大きく変わるのでおすすではありません。

Atermのコンバートモードは、HUMAX HG100R-02JGとの接続相性も悪くないので、必要最小限のコストでそれなりの通信速度を発揮してくれれば十分という方におすすめです。

ASUSならペアがおすすめ

当初の計画では、ASUS RT-AC86Uをメディアブリッジモードに設定し、有線接続デバイスを無線ネットワークへ参加させる予定でしたが、HUMAXのルーターと接続できないのでWDS接続にしてみました。

高速とは言えないJ:COMのインターネット回線にASUSのゲーミングルータを使う意味はありませんが、接続するデバイスが多い我が家は最大18台まで接続可能なRT-AC86Uは重宝しています。

ただ、ASUSのルーターは他社の製品との互換性よりも自社製品の連携に力を入れているのか、WDS接続の認証はセキュリティレベルが低いOpen System/WEPを利用しなければなりません。

奇跡的にWPA2パーソナル/AESでWDS接続できたことがありますが、10ギガバイトのファイルをコピーするのに2時間以上と、パフォーマンスに問題があるので設定を解除しました。

ASUSの無線対応ルーターでWDS接続を利用するには、双方の機器の設定を低いセキュリティレベル認証に設定し、チャンネルやチャンネル帯域を合わせる必要があるので手軽とは言えません。

ブリッジ接続で通信を高速化

契約しているJ:COMのインターネットが月額1,000円と格安なので文句は言えませんが、Youtubeの動画再生を少しでも改善したいと思う人は、ブリッジモードを試してみてください。

同軸ケーブルを利用したインターネット回線そのものの遅さもありますが、HUMAXの無線LAN対応ルーターのパフォーマンスが原因で、ホームサーバへのアクセスも遅くなることがあります。

HUMAXのルーターをブリッジ接続することで、無線LANやインターネットの接続速度が改善される場合もありますし、ASUSの無線機器をペアで利用したり10Gbps近い速度がでるWiFi 6対応のアクセスポイントにすることもできます。

そもそもインターネット回線速度が遅いので、Youtubeなどの動画再生を改善する目的でWiFi 6対応ルーターにするのは全く意味がありませんが、ホームサーバであるNASが無線接続可能ならアクセス速度が大幅に向上します。

HUMAXのルーターをブリッジ接続する設定は難しくありませんが、親機となるアクセスポイントの設定を間違えるとインターネットに接続できなくなる可能性があります。

HUMAXの無線LAN対応ルーターをブリッジモードに設定すると、WiFi接続が不可能となり管理画面へアクセスできなくなるので、有線LANで接続するか本体の初期化ボタンを押して設定をリセットしてください。

WiFi6はおすすめなのか

無線LANを有線にコンバートするバッファローのWLI-UTX-AG300/Cも便利ですが、最大速度が300Mbpsの低速な通信規格な上に1台の機器しか接続できないので、今のタイミングで購入するべき製品ではありません。

WiFiの速度向上は目覚しく、論理上の最高速度は9.6Gbpsと企業でも導入が困難な10Gbpsネットワークに近い高速な通信インフラが、家庭内で簡単に構築できるようになりました。

当然ながらインターネット回線や無線接続する機器がWiFi 6に対応していなければ宝の持ち腐れとなりますが、iPhoneやGalaxyなどの最新スマートフォンは対応しますし、下位互換もあるので無駄になることはありません。

多くの家庭向けNASやテレビ番組録のレコーダーの有線LAN速度が最大でも1Gbpsなのを考えると、現在主流のWiFi 5(IEEE802.11ac)でも十分ですが、これから無線対応ルーターやアクセスポイントを買うなら、WiFi 6対応製品がおすすめです。

WiFi6が最大通信速度9.6Gbpsを誇るとは言え、論理値通りの速度が出ることはまずありませんが、今後ますます高解像度化されるスマートフォンで撮影した動画や写真を家庭内で快適にシェアするには、高速な通信インフラが必要になります。

WiFi 6は単純に無線LANの通信速度を高速化しただけでなく、同時無線接続する端末が増えても安定した通信を維持する直交周波数分割多元接続(OFDMA)や、より安全なWPA3 Personalのセキュリティ認証にも対応しています。

ただし、高速通信を可能にする高速なCPUを搭載したWiFi 6対応の無線LANルーターは、4万円以上と企業向けのアクセスポイント並みの価格ですし、期待通りの速度が出る製品の登場はもうしばらく先になりそうです。

そう考えると、一般家庭向けのユーザーが今買うべき無線LAN対応ルーターはWiFi6対応の製品ではなく、コストパフォーマンスに優れてそれなりのスピードが出るWiFi 5(IEEE801.11ac)に対応した製品がおすすめです。

建物の構造や設置場所の環境にもよりますが、WiFi5に対応した無線LANアクセスポイントを買うなら、コンバートなどの設定が簡単にできるNECのAtermシリーズがおすすめです。