スピードがまるで違う!?速くて使いやすい2.5インチSSD/HDDケース

容量が少ない使い道のないSSDを有効活用するために、高速なUSB接続の2.5インチディスクケースを購入してみたものの、期待していたパフォーマンスの半分も発揮しない製品に、憤りを感じたことが何度もあります。

Full HD画質のテレビ番組を録画だけであれば速度が遅くても構わないのですが、4K解像度以上の映像を録画したりディスクのレプリケーションで速度が遅くなるのは問題です。

単純にUSB規格の違いだけで購入すべき製品を判断できないので、USB接続タイプのディスクケースは実際に使用している方の意見を参考にして選ぶのがおすすめです。

ケーブル交換可能タイプがおすすめ

下位互換があるUSB接続の2.5インチディスクケースを購入する時は、最新規格に対応した製品を購入するのがおすすめですが、プラグの形状には注意が必要です。

最新規格のUSB接続機器を購入したものの、プラグの形状がパソコンやテレビと合わないと接続できないので、ケーブルの交換が可能な製品をおすすめします。

USBケーブルの交換が可能なディスクケースがおすすめ

パソコンやテレビが最新規格のポートを搭載していない場合でも、2.5インチディスクケース側のケーブルが交換可能なら、旧規格の速度に合わせて接続することができます。

古い規格のUSBポートに接続するだけで、最新規格のパフォーマンスを発揮することはできなくなりますが、接続できず無駄にすることはありません。

逆に言えば最新規格のUSB接続ディスクケースを購入したとしても、古いタイプのプラグに対応したケーブルだけが同梱されているとパフォーマンスを十分に発揮することはできません。

ケーブルの違いで速度が変わる

こちらのベンチマークは、SATA規格のSSD Crucial M300シリーズをUSB 3.1Gen2対応2.5インチディスクケースに入れ、Type-AとType-Cのケーブルに接続し計測したものです。

USB 3.1Gen1とGen2のベンチ比較

左のType-A(5Gbps)対応ケーブルでは444.2MB/sとなり、Type-C(10Gbps)対応ケーブルは532.9MB/sのアクセス速度となましたが、実はどちらもGen1の限界である5Gbpsには到達していません。

ただ、5Gbpsに到達しないSSDとは言え使用するケーブルの種類が違うだけで速度差がでるので、可能なかぎりType-Cケーブルを利用するのがおすすめです。

USB3Ge1Gen2ケーブル

実は、ケーブルの形状がType-CでもUSB3.1Gen2(10Gbps)に対応していない物もあるので、ディスクケースの対応規格だけでなくケーブルの仕様を確認するのが大切です。

SATA規格の速度が6Gbpsなので、5GbpsのUSB3.1Gen1と10GbpsのGen2どちらを選んだとしても、論理上の速度は大差はありませんが、較してみると速度に違いがあるのがわかります。

ポート形状に騙されない

USB規格の最大の罪は、USB3.1 Gen2、USB3.1 Gen2x2などの分かりにくい名前付けよりも、ポート形状が最新でも古い規格の速度のみサポートした製品がある点です。

Type-Cのケーブルを購入したつもりが、実はUSB2.0の通信速度にしか対応していないこともあるので、特に安い製品を購入する際は注意が必要です。

Type-Aならケーブル形状や色の違いで判別できる可能性がありますが、Type-Cの場合はどれも同じなのでケーブルのマークや仕様を必ず確認してから購入してください。

極端にパフォーマンスが悪いケース

古いUSB規格やUASP非対応などの理由でパフォーマンスを発揮できないのは仕方がありませんが、何故かディスクアクセスが劇的に遅い製品もあります。

こちらのベンチマーク結果は先程と同じSSDを使用して計測したものですが、USB3.1Gen1対応のディスクケースにも関わらず、203.8MB/s(1.6304Gbps)となりました。

低速なUSB接続ディスクケースベンチ

悲惨なペンチマーク結果になる製品は意外と多く、有名なメーカーの製品だからと安心して購入したものの、期待していたよりも大幅に悪い性能しか出ない物が何個もありました。

個体差の問題や故障が原因で、パフォーマンスを発揮できない可能性もあるので具体的な製品名を明かしませんが、カタログスペックでは判断できないのが残念です。

常時接続なら冷却対策

ストレージ容量が少ない2.5インチディスクは、テレビ録画やNASのバックアップにはあまり向いていませんが、AC電源不要のバスパワーだけで動作するのが魅力です。

2.5インチのSSDやHDDを特定デバイスに常時接続して利用するなら、頑丈で冷却構造の金属製ケースを利用するのがおすすめで、排熱処理を怠るとディスクが故障しやすくなります。

冷却対策されているディスクケースはネジ式が主流で、ドライバーを使わなければディスクを交換することができないので、手軽さはありませんが丈夫なケースとなります。

今まで何個か冷却構造のネジ式ディスクケースを利用してきましたが、VANTEC NexStar GXがパフォーマンスが良く、規格に合わせてケーブルの交換が可能なのでおすすめです。

NEXSTAR GX USB3.1 Gen2 Type-C

ケース内に遊びのスペースがないのでディスクの出し入れが若干困難ですが、その分しっかり固定されるので安定した状態で使うことができます。

今回購入したVANTEC NexStar GXシリーズのケースは、シングルタイプで2.5インチSSDとHDDを1個入れることができるのですが、デュアルタイプはRAID構成にすることもできます。

USB Type-AとType-Cポートに接続可能なケーブルがそれぞれ同梱されていますし、アルミ製のケースは手触りが良く丈夫で使いやすい満足度が高い製品です。

頻繁にディスク交換するなら

PC本体のストレージを取り出してウイルス駆除したり、新しく購入したSSDへデータを移行することが多いなら、ワンタッチでケースを開けられるプラスチックタイプがおすすめです。

プラスチックタイプのケースはディスクを取り出しやすい反面、ケース内に遊びが多く振動で接続不良を起こすこともあるので、TVやバックアップメディアとして常時接続する用途には向いていません。

今まで使用してきた2.5インチディスクケースのなかで、使いやすいと感じたのはUGREENの製品ですが、Type-Cのケーブルは同梱されていません。

UGREENなどの価格が安いケースは、Type-A変換ケーブルのみ付属している場合が多いので、Type-Cケーブルを追加で購入する必要があります。