ビルトインIHクッキングヒーターに必要な電気の契約アンペア数とは

オール電化住宅の生活を経験してしまうと、火災リスクが高くて怖いガスコンロ生活に後戻りできるはずもなく、新築分譲マンションへ住みかえをした時もオプション相談会を利用して、ビルトインIHクッキングヒーターに交換しました。

ガス住戸でビルトインIHクッキングヒーターを使うのは初めてなので、電力会社に相談して電気の契約アンペア数を決めたのですが、電力を大きく消費する家電の使い方に注意しないと、突然ブレーカーが落ちて停電になることが何度かありました。

今回は、ガス住戸のマンションでありながらビルトインIHクッキングヒーターを使用する場合に契約すべき電力アンペアと、ブレーカーを落とさない電気の使い方について紹介します。

まずは40A契約で

電力の自由化が開始したことで、ガスや鉄道系企業が電気料金を低く抑えるプランを販売していますが、少しでも光熱費を安く抑えたいと思うなら電気の契約アンペアを低く設定するのが一番です。

一部の電力会社は契約アンペア制ではなく、最低利用料金が設定されているケースや基本料金そのものがない場合もありますが、一年間通して電気の使用量が判明するまで判断できないので、普通に東京電力と契約することにしました。

エコキュートとビルトインIHクッキングヒーターを使用するオール電化住宅で生活していた頃は、電気の同時使用量が多いので60Aの契約をしておりましたが、久々に電気とガス両方が使える生活に戻ると、契約すべき電気アンペアが良くわかりません。

そこで電力会社の作業員に、ビルトインIHクッキングヒーターを使う場合に必要なアンペア契約の相談をしたところ、40A契約で十分とのアドバイスを頂きましたがブレーカーが何度か落ちたので電気の使い方には注意が必要です。

オーブンの同時調理で停電に

電気を大量に消費するオイルヒーターや電気カーペットを常時使用している訳ではないので、40A契約でも通常ならビルトインIHクッキングヒーターを使用したからとブレーカーが落ちることはありません。

ただし、今回はビルトインIHクッキングヒーターのグリルとトッププレートの同時調理に加えて、23畳カバーするリビングのエアコン使用と電子レンジのグリル機能で食パンを焼いたのが原因で、見事にブレーカーが落ちました。

他に使用していた電気と言えば、冷蔵庫、プライベートビエラ、NAS、寝室と作業部屋の照明くらいですが、オール電化住宅で生活していた頃の感覚で消費電力が高いオーブンを同時使用してはいけません。

今回は時間短縮のために、特別消費電力が高い電子レンジとビルトインIHクッキングヒーターのオーブン機能でトーストを焼きながら、トッププレート上で鍋の加熱調理をしたのが敗因です。

因みに、冷蔵庫に入れて冷めたおかずやコンビニ弁当を500Wの火力で加熱しながら炊飯器でお米を同時に炊いたり、更にビルトインIHクッキングヒーターでお湯を沸かしただけでは停電にはなりません。

こちらは、電子レンジやドライヤーなどの消費電力が高い電化製品を簡単に調べたものですが、オーブン機能を使用した場合の電子レンジ単体だけで14Aを使用しているのがわかりました。

電子レンジオーブン&グリル(手動)1,400W(150W~800W)エアコン23畳200V2,200W
炊飯器(保温時)800W(150W)ドライヤー(送風)1,200W(500W)
ビルトインIHクッキングヒーター150W~3,500W布団乾燥機680W

ビルトインIHクッキングヒーターと電子レンジのグリルを同時に使用すると30A近く電力を消費しますので、契約アンペアを考えずに家電を使用すると停電になりますので注意してください。

3人家族なら40A以上

ビルトインIHクッキングヒーターと電子レンジのオーブン機能を同時に使用する時に、炊飯器でお米を炊いたりドライヤーを使う時は注意が必要ですが、一般的な3人家族の家庭なら40Aの電気契約で十分対応可能です。

子供が中学生以上になると自室で過ごす機会が増えるかもしれませんが、エアコン、テレビ、パソコンの消費電力はオーブンレンジと比べると微々たるものなので、あまり神経質になる必要はありません。

一番気を付けなければならないのが年末年始の来客で、複数の部屋でエアコンを使用したり、セラムヒートなどの電気ストーブやホットカーペットなどを同時使用しながら、高火力で調理をすると停電になる恐れがあります。

安心の50A

乾燥機能付きのドラム式洗濯機や食器洗い乾燥機など、家事を楽にしてくれる大型の便利家電がある家庭の場合、タイミング次第で電気の容量が不足する可能性があるので注意してください。

電気の契約アンペアを上げてしまうと基本料金が上がりますが、電気の使用量を意識しながら電化製品を使えない子供がいたり、調理をしながらドラム式洗濯機の乾燥かけるなど、短時間で同時に処理することが多い場合は50Aがおすすめです。

ガスレンジを使う場合なら、食器洗い乾燥機やドラム式洗濯機を使用しても40Aで対応可能ですが、ビルトインIHクッキングヒーターを導入するなら、安心して電気が使える50Aがおすすめです。

例えば、寒い朝の支度にリビングのエアコンを付けながらご飯を炊き、ビルトインIHクッキングヒーターで味噌汁を作りながらグリルで魚を焼き、更に電子レンジで料理を温めている最中にドライヤーで髪の毛を乾かしたりアイロンがけをすると40A契約では不足します。

家族4人以上でも家で生活する時間帯が異なるなら40Aの電気契約でも構いませんが、起床時間が同じタイミングで朝の支度で一斉に消費電力が高い家電を使い始めるなら50Aあると安心です。

電力会社とアンペア数は変更可能

ビルトインIHクッキングヒーターと電子レンジのオーブンを同時に使うなどをしなければ、家全体のブレーカーが落ちることはないので、現在は40A契約で十分だと判断しています。

ただ、今後乾燥機能付きドラム式洗濯機に買い替えたり、ビルトイン乾燥機能付き食器洗い機を使い始めるなら、40Aの電気契約では容量不足になるはずなので、その時は50A契約に変更します。

電気契約のアンペア変更は簡単で、東京電力ならホームページから申し込みが可能ですが、お急ぎの場合やお客様番号がわからない場合は電話連絡でお願いすることもできます。

電力会社の変更も検針票があれば簡単で、一年間を通して電気が高ければガス会社に、ガス料金が高い場合は電力会社に申し込みするのを考えていますが、個人的に注目しているのは基本料金がないLooopでんきです。

子供が幼稚園に入園する前までなら家で生活する時間が長くなりますが、今後は徐々に家で過ごす時間が短くなりますし、マンションの中部屋は暖かいので冬場にエアコンを多用することはありません。

Looopでんきは基本料金がないだけに従量課金部分が割高ですが、乾燥機能付き食器洗い機やドラム式洗濯機がないなら、ビルトインIHクッキングヒーターを使用していても従来より電気料金が安くなりそうです。

どの電力会社を選んだとしても電気料金が大きく割引される訳ではありませんが、少しでも光熱費を抑えられる可能性があるなら、検針票片手に各電力サービスのサイトで料金シミュレーションをする価値は十分にあります。