ワイドリビングのマンションに住んで感じたメリットとデメリット

分譲マンションは賃貸住宅と違い簡単に住み替えができないので、後から変えることができない住まいの広さや日当たりの良さなど、特に重大なポイントを慎重に検討しながら決めなければなりません。

ただ、豪華なモデルルームに魅了されて数千万円近い住宅ローンを組んだものの、マイホームは実際に住んでみなければわからないことが多く、購入前と住んだ後では印象が大きく違う場合があります。

特に難しいのが間取り選びで、明るいリビングを求めての角部屋やワイドリビングのマンションを購入したことがありますが、それぞれメリットもあればデメリットもありました。

角部屋も万能ではない

今のマンションに住み替える前は、一日中明るい角部屋マンションに生活していたので、ワイドリビング最大メリットである採光の良さを説明する前に角部屋との違いを簡単に説明します。

角部屋は中部屋と比べると圧倒的に明るいという印象があるかと思いますが、実は間取りの形状や窓の位置が悪いとワイドリビングの中部屋よりも暗い場合があります。

明るい角部屋マンションのリビング

以前は東西北3方向に窓がある朝から夕方まで明るいリビングで生活していたので、今回も住み替えるなら角部屋を希望していましたが、検討した物件は価格の割に部屋が暗いと感じたのでワイドリビングの中部屋にしました。

今回は子供の教育環境を考えて地域優先に物件を決めたので、他の分譲マンションを探すことはしていませんが、想像していたよりもリビングが明るいので満足しています。

中部屋と比べて圧倒的に解放感がある角部屋ですが、プライベートを守るために隣接する建物側をガラスにしたり、リビング片方にしか窓がない間取りがあるなど、魅力半減の角部屋もあるので注意してください。

ワイドリビングが明るい

ワイドリビングの最大の魅力と言えば採光の良さで、条件次第では角部屋よりも明るくなることから人気が高く、今回購入した分譲マンションも販売開始直後から契約が進み一瞬で完売しました。

ダイニングに保護マットを敷く

こちらは午前中に撮影した西側リビングの我が家ですが、中部屋で日当たりが全くない部屋にも関わらず朝から夕方まで明るいので、角部屋のマンションから住み替えても満足することができました。

我が家が購入したマンションは、リビング前に建物がない開けた場所にあるので西側でも朝から明るくなりますが、これが建物が密集する場所ならここまで明るくなることはありません。

こちらは一時的な仮住まいに利用した東側に窓がある賃貸住宅のリビングですが、道路を挟んだ向かいに建物があるだけで明るいはずの部屋が暗くなるので、ワイドリビングでも周辺環境は注意が必要です。

リビングの採光を遮る建物

因みに、東向きのワイドリビング物件を何度か見学したことがありますが、西向きリビングの午前中の明るさと違い明るいのは午前中の10時過ぎまでで、その後は暗くなる一方なので寒さを感じました。

防音性能が弱くなる

南向きのリビングでなくても明るいワイドリビングですが、ガラス窓が広いだけに一般的な縦長間取りよりも外部の音を拾いやすいので、大通りや線路沿いは注意が必要です。

ワイドリビングのガラス窓は、防音性能が優れているので打ち上げ花火の音でも大幅にカットすることができますが、完全に音が聞こえなくなる訳ではないので、騒音が気になる人には向いていません。

もちろん、車の交通量が少ない通りや鉄橋沿いでなければ窓が大きくても静かですし、例えリビングが騒がしくても寝室が静かであれば寝られないということにはなりません。

ただ、一般的にリビングは寝る時以外に一番長く過ごす空間だけに静かな方が落ち着くので、騒がしい環境に建てられた物件ならワイドリビングはデメリットになるかもしれません。

断熱性能に影響なし

ワイドリビングのマンションに住む前は、大きな窓が断熱性能を低下させるのではないかと考えていましたが、実際に住んでみると真冬でも室内の気温が18℃を下回ることがありませんでした。

もちろんこれは一般的なマンションの中部屋のことなので、タワーマンションのような全面ガラス張りや角部屋だと断熱性能が低下することがあるので、当然ながら光熱費が高くなる可能性があります。

以前住んでいたタワー型マンションの角部屋は、夏と冬になるとエアコンなしではとても生活できる状況ではないので、極力6畳の部屋にこもりながら作業をするなど光熱費を抑える工夫をしていました。

ワイドリビングは結露しにくい

角部屋のマンションでもリビングの窓が結露することはありませんでしたが、キッチンや寝室は冬になると毎日ガラスやアルミサッシが結露してしまい、ゴムパッキンにカビが生えていました。

幸いなことにワイドリビングのガラスは断熱性能が優れているので、リビングに結露が発生してカビが生えることはありませんし、中部屋は窓が少ないので管理がとても楽です。

角部屋と同じで寝室や洋室などの狭い部屋は結露する可能性は高いと言えますが、悲しいかな中部屋には最も結露しやすいキッチンに窓がある物件は少ないので、窓を開けたりサーキュレーターで空気を循環させる必要がなくなりました。

70㎡以上がおすすめ

最初に購入した分譲マンションもワイドリビングでしたが、今よりも狭い65㎡でしたので入居前に随分と悩んだことがありましたが、今回は70㎡以上の広さがあるので満足しています。

65㎡のワイドリビングで部屋数が多い間取りプランだと、寝室などの部屋を狭くしない限りリビングの広さを確保することができませんが、部屋を狭くするのも限界があるので仕方なくリビングを狭くする必要があります。

あまりにもキッチンからベランダまでの距離が近いと狭く感じてしまう時がありますが、ダイニングとリビングを分離することができるので、インテリア家具の配置はしやすいと感じました。

夫婦二人で生活するなら65㎡でも十分かもしれませんが、子供が一人でもいるなら他の部屋を狭くせずにリビングの広さをある程度確保できる、70㎡以上の間取りプランをおすすめします。