QNAP NASファンをPWM制御するケーブルを使用して交換修理してみた

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NAS 最強NAS QNAP TS-251内部

自宅で使用しているQNAP NASの管理画面にアクセスしたところ、ファンの故障を知らせる警告が表示されていたので修理することにしましたが、既にサポート期限が切れている機種なので、純正品を購入して自力で交換することにしました。

一応QNAPのサポートに連絡し、純正品の部品を購入できるサイトの紹介をしてもらいましたが、価格が4千円以上もする上に何故かカートに追加できないので、類似品をAmazonや楽天から探して購入することにしました。

ただ、QNAP TS-251で使えそうなファンは、国内の通販サイトだけでなく海外サイトを隈なく探しても手に入らない状態で、部品交換による自力修理はそんな簡単にできることではないことを思い知ることになりました。

悪夢の70m角4pinファン

パソコンなどに使うファンはピン数により回転数が制御可能な物とそうでない物があり、常にフルパワーで動作する2ピン、回転数の通知が可能な3ピン、動作電圧を下げなくても回転数を調整することができる4ピンがあります。

マザーボードのピン数に合わせた配線数の製品を使う必要があるのですが、今回故障したTS-251で使用しているファンは入手困難な70mm角4pinという代物で、修理に必要な技術よりも部品を調達するのが困難です。

ただ、4pinコネクタに3pinのファンを接続することは可能ですし、3ピンファンを細かく制御可能にする特殊なケーブルもあるので、純正品の部品が手に入らないからとあまり悲観的になる必要はなさそうです。

NASのファン交換で一番の問題なのは部品の価格で、使い古した家庭向けNASを修理するのに4千円以上する部品を購入するくらいなら、新品のエントリークラス製品を手に入れた方が良いのではないかと思う時もあります。

3pinをPWM制御する変換ケーブル

NASに搭載されているファンは70mm角25mm厚3,500rpm 4pinですが、今回新品で購入できたのは70mm角厚さ15mmの3,200rpm 3pinファンなので、PWM制御を可能にする変換ケーブルPWM-Masterも合わせて購入しました。

変換ケーブルを24時間365日稼働させるNASで使用するのは抵抗を感じますが、70mm角4pinファンが全く手に入る状況ではないので、新しいNASへのデータ移行が完了するまで使うことを前提に購入しました。

pwm-masterで3pinファンをpwm制御可能にする

NASに搭載されていた70mm角のファンは、3pinでも25mm厚3,500rpmの製品を手に入れることができないので、15mm厚の3,200rpmで妥協しましたが特に問題なく使用することができました。

3ピンファンに交換してみた

まずは試しに3,200rpm 3pinファンを直にNASの4pinコネクタに接続し、管理画面で回転数を確認してみたのですが、電圧を落としている素振りは全くなく、常にフルパワーでファンが動作していて、仕様を超える3,400rpm以上をマークしていました。

3pinファン変換ケーブル使用前

良く言えばNASを最大限冷却してくれるということですが、悪く言えば無駄に電力を消費したりファンや本体の製品寿命を短くする恐れがあるので、24時間稼働させるNASで使い続けるのにはリスクがあると思いました。

そして次は、Ainexから発売されている3ピンファンをマザーボードのPWM4ピンコネクタに接続し、ファン回転数を制御可能にするPWM-Masterの変換ケーブルを利用して接続してみることにしました。

3PinファンをPWM制御可能にする変換ケーブル

画像や動画のインデックス中で常にCPUが100%で動作している状態ですが、NAS本体内部の温度は44℃ファンの回転数も1835RPM前後と、廊下収納に設置している割には常時2,000RPMを下回り安定しています。

PWM-Masterで3pinファンをPWM制御

今回は新しいファンと一緒にPWM-Masterを購入して修理することができましたが、今後も保証が切れた古い製品を使い続けることのリスクや部品の調達費用を考えると、エントリークラスのNASなら新製品を購入する方が賢明だと思います。

ただ、今まで使用していたNASからのデータ移行時はシステムを稼働させる必要があるので、暫定措置として類似ファンを購入して交換をするか、風通しの良い場所に置いてケースカバーを開けるなどの工夫が必要になりそうです。