今回はデスクトップパソコンとスマートフォンを接続可能にしたり、ウイルス駆除やデータ復旧のスキャンを高速化するために、OwltechのUSB 3.1Gen2対応インターフェイスボードを購入したので紹介します。
最初はUSB Type-Cを2ポート利用できるインターフェイスボードの購入を検討していたのですが、USB Type-AのポートでもType-Cと同等の速度が出るの噂を聞いたので、検証を兼ねてOWL-PCEXU31C1を購入してみました。
SATA規格のSSDやUSB3.1 Gen1の機器を拡張ボードに接続しても速度的なメリットはありませんが、M.2 NVMe SSDならウイルス駆除や、データ復旧ソフトのスキャン時間を短縮できるのではないかと思い検証してみました。
PCI Expressスロットが必要
今回購入したインターフェイスボードは、拡張ボードを搭載するPCI Express規格の物で、ノートパソコンやスロットの空きがないパソコンでは利用することができないので、購入前に必ず本体構成を確認してください。
仮にインターフェイスボードを装着できたとしても、PCI Expressの規格が古い場合やレーン数が少ないとパフォーマンスを十分に発揮することができないので、10Gbpsの速度が出せるスロットなのかが重要になります。
USB Type-Cポートが使えるようになる拡張ボードは、グラフィックカードと比べるとコンパクトですが、PCI Expressスロットの形状関係なく装着できるので、使う予定がない一番高速なレーンに搭載してください。
このボードはPCI-Express Revision 3.0に準拠しているのですが、古いパソコンでどのスロットに挿せば良いのかわからない場合は、空きがあればグラフィックカード用のスロットに挿入するのが確実です。
USB3.1(Gen2)対応
今回購入したOWL-PCEXU31C1は、高速なUSB3.1 Gen2に対応したインターフェイスボードなのですが、Type-CとType-Aのポートが両方搭載されているので、変換ケーブルを用意する必要がありません。
こちらはM.2 NVMe SSDをUSB3.1 Gen1 Type-AとGen2 Type-Cに接続し、それぞれのベンチマーク結果を比較した物ですが、規格の違いがパフォーマンスに大きく影響しているのがわかります。
その点、インターフェイス側と接続機器側がUSB3.1 Gen2に対応していれば、Type-AとType-Cの形状関係なく同等のパフォーマンスを発揮するので、面倒なケーブル交換をする必要なく使うことができるので便利です。
試しにSATA接続のSSDをUSB3.1 Gen1対応外付けHDDケースに入れて、今回購入したインターフェイスボードに接続してみたところ、Type-A接続時はM.2 NMVe SSD搭載時よりも遥かに遅く、Type-C接続の場合は認識すらしませんでした。
高速と言われるUSB3.1 Gen2ですが、言い換えれば10Gbpsの制限があるので、超高速なM.2 NVMe SSDのパフォーマンスをフルに発揮させるのが目的なら、M.2 NVMe SSD変換PCIeカードの方が断然おすすめです。
使用上の注意点
インターフェイスボードを増設する時は相性を覚悟しなければならなものですが、Dellや自作パソコン数台で確認してみたところ本体のUSBポートよりも安定して、M.2 NVMe SSD変換ケースが動作するようになりました。
ただ、ポートの差込口が自ずと背面になるので、接続するデバイス側で抜き差しができるように長いケーブルを用意する必要がありますし、SATA15ピンコネクタが届かない場合は自前で延長ケーブルを用意しなければなりません。
動作が非常に安定していて相性のクセも強くないのでおすすめのインターフェイスボードですが、ドライバーをインストールするにはCDドライブが必要なので、他のパソコンでUSBメモリにコピーするか外付けを利用する必要があります。
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