インクジェットプリンタや複合機には本体価格が安く手軽に購入できるものがありますが、使用する目的や仕様を確認せずに購入すると後悔することがあります。
FAX機能付き複合機に必要な機能といえば、カラー印刷はもちろん、スキャン、コピーですが、他にも無線LAN、有線LAN、自動原稿送りのADFがあると便利です。
今回は、それぞれのメーカーの複合機を購入した経験を活かし、各メーカーの製品からおすすめの複合機をピックアップして紹介します。
ここで紹介する製品は、2016年から2017年に主流となるFAX機能付き複合機を中心に紹介していますので、おすすめのA4インクジェットプリンターに興味がある方には、こちらの記事がおすすめです。
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一番売れているブラザーの複合機
ブラザーの複合機は、本体に電話の受話器とコードレスの子機がつくモデルがあり、個人事務所やショップで使用されることの多くあります。
FAXのみ利用できる複合機と電話を別々に購入した方が使い勝手が良いと思うのですが、意外とFAX機本体に受話器を接続できることを知らない人が多く、最初から電話が使えるブラザーの製品を選ぶ人が多くいます。
ブラザーの複合機は、給紙トレイの容量は少ないものの、コンパクトでありながらFAX、電話、コピー、スキャン、そして原稿の自動送り機能のあるモデルがあり、1台あれば取り合えず仕事ができるという分かりやすさがあります。
また、ブラザーの製品には、電話線を複合機本体に直接接続しなくてもファックスや電話が使える無線アンテナが付属しているものもあり、レイアウトの制限により電話配線が困難な場所ではとても重宝します。
染料を使用するブラザーの複合機は、顔料で高精細の印刷ができるキヤノンの複合機ほど品質は高くありませんが、個人事務所や店舗で使用する複合機という使い方を考えると、ブラザーの複合機が一番分かりやすくておすすめです。
ただし、ブラザーの複合機で価格の安いモデルには、USB接続しかできない製品もあるので、複合機を購入する際には仕様の確認を必ずしてください。
ブラザーの複合機を選ぶなら
出力サイズがA4までで、ファックスと電話が使えるビジネス文書向けのプリンターならMFC-J990DN/DWNをおすすめします。
本体の値段を考えるとMFC-J730DN/DWNやMFC-J830DN/DWNを選びたくなりますが、ファックスやコピーで必須ともいえる自動原稿送りがついていなので、ブラザーの複合機を買うならMFC-J990DN/DWNが断然おすすめです。
MFC-J990DNは、無線LANはもちろん有線LANポートも付属しているので、LANケーブルを接続すれば電子レンジが近くにある場所でも安定してプリントできます。
その他におすすめなのがMFC-J900DNという製品で、電話線を複合機の設置場所まで通すことができない環境では大活躍します。
例えば、電話のモジュラージャックが廊下などの複合機を設置したい場所以外にある場合、付属のアンテナとモジュラージャックを電話線で接続し、複合機本体は電話線に接続したアンテナと無線で接続するすることができます。
この製品は有線LANの接続はできませんが、壁や天井に電話線を通すことができない環境でFAXと電話付きの複合機を使用したい方におすすめの製品です。
そしてA3対応の複合機を選ぶなら、A3コピー、A3スキャン、A3ファックス送信ができるMFC-J6973CDW一択となります。
A3プリント可能なMFC-J4725N、MFC-J5620CDW、MFC-J5720CDWは、A3コピーも可能のようにみえますが、読み取り原稿サイズA4をA3に拡大するという、何とも紛らわしい仕様で、あまりおすすめはできません。
この機種だけでなく多くのA3対応の複合機に電話受話器や子機はついていませんが、FAX機能付きの複合機であれば本体に電話を接続するだけで簡単に電話が使えるようになります。
FAX機能付き複合機本体に付属している電話機よりも、コードレス電話の方が使い勝手は断然良いので、後ほど説明するスタイリッシュな電話機の接続をおすすめします。
キヤノン複合機
全色顔料で高精細のプリントが可能な複合機といえばキヤノンで、エントリーモデルでありながら用紙トレイに紙が250枚も収まるMAXIFY MB2030が、比較的コンパクトでおすすめです。
写真をよりキレイに印刷したいのであれば6色使えるプリンター専用機がおすすめですが、FAX機能のある複合機でビジネス文書を中心に印刷するならMAXIFY MB2030で十分です。
MAXIFYシリーズは4色インクですが、全色顔料と高精細のカラー印刷ができるので、稀にきれいな写真をプリントしたいという方におすすめです。
MAXIFY MB2030には有線LANポートはありませんが、無線LAN接続はもちろん、FAX、スキャン、コピー、そしてA4複合機のなかでは大容量の用紙トレイを持つので、家庭や小規模の事務所での使用がおすすめの製品です。
大量の印刷が必要な事務所向けの製品では、MAXIFY MB2030よりも印刷速度が速く、500枚もの紙がトレイに入るMB5430がおすすめです。
本体サイズがかなり大きくなりますが、この製品はMAXIFY MB2030よりも1.5倍近く出力速度が速く、通信が安定する有線LAN接続、そして両面自動スキャンなど機能面で優れているだけでなく、MAXIFY製品のなかでも印刷コストが大分下がります。
大容量インクを使用したカラー印刷で2.8円、モノクロ印刷で1.3円もの差がでるので、出力枚数が多い場合はMB2730よりもMB5430の方がおすすめです。
エプソンの複合機
8年前に購入したエプソンの複合機は、故障することなく頑丈に使えるという印象がありましたが、最近はあまりコンシューマー向けの複合機に力を入れていないのか、ブラザーよりも元気がないように思えます。
ビジネス用のファックス機能付き複合機は、使い勝手は良いのかもしれませんが物理的なボタンが多く、旧世代のデザインという印象があります。
個人事務所でEPSONの複合機を選ぶなら、A3ノビ対応で値段もさほど高くないPX-1700Fがおすすめですが、本体サイズが大きいので設置場所には注意が必要です。
おすすめのインクジェット複合機
今まで何台ものインクジェット複合機を購入してきましたが、一番のおすすめはブラザーの製品でした。
正直、どのメーカーのインクジェット複合機も壊れたことがあるので、絶対にこれがおすすめという製品はないのですが、それでも今までみたきたなかではブラザーがおすすめという印象です。
オフィスや自宅での仕事でインクジェット複合機を使うなら、少し大きめのA3まで出力が可能な、ブラザーの製品が今のところおすすめです。
この製品は、スキャナの読み取り部分がA4サイズまでなので、コピーやFAXの場合はA4サイズの原稿を拡大してA3にするという仕様ですが、ちょっとした仕事で使うなら十分なスペックを有しています。
複合機に接続する電話
電話機のないFAX機能付き複合機を購入した場合におすすめしたいのが、パイオニアから発売されている電話機TF-FD31シリーズです。
この電話は、シングル向けのコードレス電話が1個付属するものと、子機が2個付属する製品がありますが、どちらも子機を追加することで最大4台の子機を使用できます。
現在発売されている電話機のなかで最もスタイリッシュで、電話機を買うのであれば今一番おすすめの製品です。
複合機に予め電話や子機が付属していると、この様なスタイリッシュな電話にすることができませんので、電話機にこだわりのない方はキヤノンの複合機をおすすすめします。