知育と自由研究におすすめ!?和紙ランプシェードの失敗しない作り方

夏休みの自由研究と言えば朝顔やミニトマトを育てるのが定番ですが、ありきたりな上に成長するまでとても長い時間と手間がかかるので、忙しい現代の子供向けとは言えません。

そもそも誰でも作れる工作が自由研究になるのかという疑問はありますが、普段使うことのない和紙の特性を学んだり、唯一無二なデザインのランプシェードを作るということで、ギリギリセーフなのではないかと思います。

和紙のランプシェードは子供でも一日で作れる工作の割には完成度が高く、書店や雑貨屋で販売されている自由研究キットよりも達成感があるので、夏休みの自由研究や知育目的の工作におすすめです。

和紙選びで全てが決まる

使う素材の違いで作品の雰囲気にどう影響するのか透き通るくらい薄い雲竜和紙と、インクジェットプリンターに対応した厚い和紙の二種類でランプシェードを作成したので紹介します。

左側のランプシェードは、絵の具で絵を描いても破けない厚みがある丈夫な和紙で作成した物で、右側は薄い雲竜紙に色付き因州和紙でデザインしたランプシェードです。

使う紙で雰囲気が変わる和紙のランプシェード

左のランプシェードに使用している和紙はインクジェットプリンターにも使えるので、子供に絵の具で楽しくお絵描きさせることができますが、運動会の大玉転がしのようで紙のつなぎ目が目立ちます。

和紙を重ね方次第で明暗ができるので味がありますし、色鮮やかな絵の具で自由に絵を描けるので子供は喜んでいますが、自由研究で高い評価を狙うなら雲竜和紙と因州和紙の組み合わせがおすすめです。

薄い雲竜和紙は破けやすいので用途が限られますが、水に濡らすと重ねた和紙の繊維が絡まりやすくつなぎ目が目立たないので、とても滑らかな形状のランプシェードに仕上げることができます。

インクジェットプリンター対応の和紙は水に濡れても破けにくいので、残り紙に絵を描いて遊ぶこともできますし、紙鍋にして科学の実験材料として使うこともできるので無駄になることはありません。

インクジェット対応和紙編

今回は和紙のランプシェードに絵の具で絵を描くために子供と一緒に工作をしたのですが、準備時間を含めて所要時間30分と短時間で終わる作業でしたので、三歳の子でも飽きずに最後までやり遂げることができました。

作り方はとても簡単で、インクジェットプリンター対応和紙を手で適当な大きさにちぎり、デンプン糊と水を1:1の割合で溶いた液体で風船に貼り、乾いた和紙のランプシェードに絵の具で絵を描くだけの簡単工作です。

今回は腰があるインクジェットプリンター対応和紙を使うので、全体的に角度が緩い丸の風船にしましたが、紙が剥がれないように時間をかけて接着できのなら細長い形状の物でも構いません。

ランプシェードのような球体に人気キャラクターを描くならマーカーがおすすめですが、絵の具と筆の方が風味がでるので失敗覚悟でチャレンジさせるのも良いのではないかと思います。

幼児期の工作は、道具の使い方や最後までやり遂げる集中力を養うなど、完成するまでの過程を楽しんだり多くの事を学ぶことが大切なので、無難に作品を作り上げる必要はありません。

因みに、水で溶いた糊と絵の具がテーブルに付着するので、レジャーシートなどを敷いてから作業するのと、コップの上にランプシェードを乗せると全体に絵を描きやすくなります。

極薄雲竜和紙編

今回使用したのは、楮100%の裏が透けて見えるくらい薄い白色雲竜和紙と、柄のデザインに使用する極薄染和紙60柄セットですが、白い和紙は失敗してもやり直しができるように複数枚を用意してください。

和紙は正方形の付箋くらいの大きさになるように手でちぎるのですが、端を切り取らずにきれいな状態で貼ると雰囲気が台無しになるので、全方向に繊維がでるように粗くするのがコツです。

ランプシェード向きの和紙

その他に用意したのは、水で薄めて使うデンプン糊とそれを塗る工作用のハケ、ランプシェードの形を決める風船、膨らませた風船を立てるのに使うコップと、照明とし使うLEDランタンです。

デンプン糊と工作用ハケ

和紙のランプシェード作りの準備はとても簡単で、雲竜和紙を適当な大きさにちぎり、水と糊を1:1の割合で混ぜた液体を作り、形を決める風船を膨らませて倒れないようにカップの上に乗せるだけです。

和紙を乾燥させた後に空気を抜いて取り出しやすくするために、通常は普通の風船を使用してランプシェードを形成しますが、複雑な形状の物を作りたいのであればビニール製のバルーンでも可能です。

和紙のランプシェードにおすすめな風船

LEDランタンはランプシェードの下からを入れるので、大きな穴ができるように雲竜和紙を貼り付けるのですが、床に置いた時に傾かないように乾く前に形を整える必要があります。

ランプを入れる口は大きめに

水に対して糊の分量が多すぎると風船を破裂させる時に離れなくて破ける時がありますし、糊の量が少ないと和紙の接着が弱くて剥がれてしまうことがあるので、糊と水の配合には十分気を付けてください。

白い和紙を重ねながら隙間なく貼り付けた後は、デザインをイメージしながら極薄の色付き因州和紙を重ねながら糊を塗り乾かすのですが、雰囲気が伝わるくらいの雑なデザインにした方が面白くなります。

和紙のランプシェードは1日で乾く

和紙のランプシェードは一晩あれば乾燥しますが、できるだけ早く乾燥させたいからとドライヤーや電気ストーブなどは使わずに、自然に乾かすことができる衣類乾燥除湿機を使用してください。

和紙のランプシェードを指で軽く叩いてコツコツと音がしたら十分に乾いているので、風船を破裂させるか結び目を解いて空気を抜くことになりますが、その拍子にへこむことがあります。

和紙のランプシェードを破かずに風船を割ることができたらライトの上から被せて完成ですが、白熱電球など熱を発する電球に使用すると燃えて火災の原因になるので、必ずLED照明を使用してください。

高熱にならないLEDランタンがおすすめ

我が家で使用している照明はPanasonicのLEDランタンで、毎日の絵本の読み聞かせに使用しているのですが、和紙のランプシェード全体を照らすだけの光量があるので大変おすすめです。

Rodyのランプシェード

同じ形のランプシェードばかりでは面白くないので、今度は娘と一緒に実験を兼ねてRodyのランプシェード作りに挑戦してみましたが、初めての挑戦にしては良くできたのではないかと思います。

Rodyのランプシェードも基本的に作り方は同じで和紙を水で薄めた糊で貼り付けるだけですが、耳と口の部分を取り出すのが大変なので部位毎に別けて合体させるなどの工夫をした方が良いのかもしれません。

Rody Lamp Shade

今回は耳と頭の境を水で濡らし分離して後から修復する方法にしましたが、繊維が長い和紙の特性を考えると簡単には破けないはずなので、空気を抜いたRodyを無理やり引き抜いた方が良いではなかと反省しています。

Rodyのランプシェードはかなり大きいので、光が強い充電式LED照明を使用して子供の寝室に置いてみたのですが、少し明るすぎる気がしますし夜中に目が合うと怖いなと思いました。

和紙で作るロディのランプシェード

我が家にいるRodyはイエローなので黄色の和紙を雲竜和紙の上から貼り、目、額、頬、口、耳に色違いの和紙を貼るだけなので、3歳児と一緒に楽しく作ることができました。

最後に、白熱電球など発熱する物を使用すると和紙が燃えて火災の原因になることは常識ですが、知識や経験が浅い子供はそのことを知らないので、必ず熱くならないLEDを使用することを教えてあげてください。

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