住宅の売買で重要になる境界線の承認作業で感じたこと

家を売却するなら家の境界線を改めて測量し、隣家全てに承認をもらう必要があります。

現在売却を進めている実家の隣家による境界線承認は、東京では珍しい大雪の後に雨が降るという、悪い天候のなかでの行われました。

境界線位置の大幅な変更がない上に、寒さで早く終わりたいという心情なのか、特に細かいことを言われることもなく、比較的短時間で終了しました。

時には悪天候も有利に働くことがあることを学びつつ、そんな状況のなかで行われた家の境界線承認で感じたことをお伝えします。

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著作権ありマンションイメージ

境界票が消失している場合も

家を建てる時に地面に設置した境界票が残されていれば何も問題ありませんが、境界票がない場合は何かと面倒なことになるそうです。

境界票が残されていた場合、過去に周辺住民が承認したという実績があるだけに、境界線が大幅にずれていない限り問題になることはないそうです。

ですが、築35年の家などの長い歴史のある家は、境界票が経年劣化により破損する場合があります。

また、境界票は自分で動かしたり抜いたりしてはいけないものですが、勝手に抜いてしまう人もいるそうです。

境界票がなくても境界線の資料があれば何とかなりますが、その資料さえもなくて大変な思いをする人もいるようです。

家が囲まれていると大変

境界票があるなし関係なしに家を売却する時は、測量して境界線の確認をしなければなりません。

隣接する家の数だけ境界線の承認が必要になるので、家の周囲に家が多いと住民のスケジュール調整や心遣いが大変になります。

また、境界線を引く数の分だけコストがかかるので、周囲に家が多いと費用の負担(20万~30万×家の数)が大きくなります。

不動産会社によっては、周囲が多くの家に囲まれた不利な物件を紹介する際に、境界線について詳しく説明してくれないことがあります。

ですが、家を売却する時は必ず問題になることなので、家を購入する時は隣接する家の数を確認するのが重要です。

隣家との関係が悪いと境界線の承認がされないことがあるので、できるだけ周囲に家が少ない場所を選んで購入してください。

また、隣に分譲マンションがある家だと境界線の承認を得るのに、マンションの理事会が行われるまで待たされることがあるので注意してください。

手ぶらは絶対NG

隣家の承認作業は、事前に専門業者が測量して仮でつけた境界線の印を目視で確認し、図面と比較しながら行います。

お隣の立ち合いが必要な以上、少しでも心象を良くしてもらう方が得策なので、菓子折りを用意してください。

今回は、測量会社が菓子折りを用意してくるとのことでしたが、必ずしも業者さんが用意してくれるとは限らないので、事前に仲介する不動産会社へ確認した方が良いでしょう。

ただ、日頃から隣家との関係が悪いと菓子折りを用意したところで、意地悪を言われたり境界線を引くことを拒否されることがあるそうです。

最後は書類にサインをしてもらう

測量した境界線に問題がないと判断してもらったあとは、後日用意される書類を隣家へ渡し、住人にサインをもらえれば終了となります。

書類は測量を請負う会社が用意してくれるので、何も心配する必要はありませんが、隣家の住人が捺印してくれるまで油断は禁物です。

余程のことがない限り、一度承認したものを覆すことはないと思いますが、全ての住人が良識ある人とは限りません。

なので、境界線の承認してもらう祭には、隣家に感謝の気持ちを伝えるのを忘れず、菓子折りでケチがつかないようにしてください。

今回の内容は以上となりますが、参考になったと思う場合は記事のシェアをお願いします。

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