使い方次第で選ぶ製品が違う人気卓上IH調理器を徹底比較

ビルトインIHクッキングヒーター利用歴8年、卓上IH調理器使用歴15年以上の経験をもとに、卓上IH調理器の記事を掲載したことろ、とても多くの方に読んで頂くことができました。

そこで今回は、皆さんのご期待に添うべく各メーカーから発売されている卓上IH調理器の比較をしたいと思います。

製品を選ぶ上で売れ筋ランキングや人気ランキングは重要ですが、製品選びで失敗しないためにも使用目的に合わせた製品選び方をしてください。

ビルトインIHと卓上IHの違い

ビルトインIH調理器を知る事で、卓上IH調理器の選び方に対する理解が深まるので、まずは簡単にビルトインIHクッキングヒーターと、卓上IH調理器の違いについて説明します。

マスキングテープを角度を変えて撮影

オール電化住宅に住むと、もれなくキッチンにビルトインIHクッキングヒーターがついてきますが、ビルトインの場合は200V以上の電源が必要となります。

それに対し、卓上IH調理器は100Vで使用できるものが主流なので、どのご家庭でも手軽に使うことができます。

Panasonic KZ-PH33-K

ひとつ注意することは、他のサイトで200Vの電気工事をすればビルトインIHクッキングヒーターを使えると書いてありますが、新築や増築のタイミングでないと専用電気配線を引くのは大変です。

使い勝手の違い

200VのビルトインIHクッキングヒーターは1口で3,000ワット使えるのに対し、100Vの卓上IH調理器はどんなに頑張っても1,400ワットが限界です。

ビルトインIHクッキングヒーターを使用していると、卓上IH調理器では物足りなさを感じることがありますが、目的にあう製品選びをすれば問題なく使えます。

逆にIHの特性を理解しないで製品を選んでしまうと、使い物にならないくらい不便に感じるので注意が必要です。

物足りなさを感じると言っても、お湯を急速に沸騰させてスピーディーに調理する時だけなので、鍋や炒め物をする程度なら1,400ワットが使える卓上IH調理器でも十分に調理できます。

ビルトインIHクッキングヒーターと卓上IH調理器の決定的な違いは、100Vではお湯を沸かしながら強火で炒め物や揚げ物をすることができない点です。

100VのIHでも2口や3口あるものがありますが、ビルトインIHクッキングヒーターのような同時調理には不向きで、保温しながら炒め物ができる程度と思う方が良いでしょう。

各メーカーの卓上IH調理器

これから各メーカーから発売されている卓上IH調理器について紹介しますが、まずは我が家でも使用しているPanasonic製の卓上IHについて説明します。

Panasonic

昔からIHで定評のあるPanasonicが発売する卓上IH調理器には、KZ-PH33、KZ-PG33、KZ-PH5P、KZ-PS1P、KZ-HP2100、KZ-HP1100などがあります。

卓上IH調理器でおすすめなのがKZ-PH33かKZ-PG33ですが、両製品の違いはKZ-PG33が鍋が付属しているのに対し、KZ-PH33は鍋が付属していません。

その他にもKZ-PH5Pという卓上IH調理器がありますが、こちらはKZ-PH33やKZ-PG33と違い、鍋だし作りコースの機能がありません。

また、KZ-PS1Pは鍋だし作りコース以外にも味しみこみコースや、温度自動コントロール機能がないので、購入するならKZ-PH33かKZ-PG33がおすすめです。

更にPanasonicは、ホットプレートとしても使えるKZ-HP2100やKZ-HP1100もありますので、家族みんなでお好み焼きや焼き肉をするならKZ-PHシリーズがおすすめです。

Panasonic KZ-HP1100

KZ-HP2100とKZ-HP1100の違いは、こちらも鍋が付属しているかいないかの違いで、どちらも平面プレートと金属ヘラは付属しています。

KZ-PHシリーズ専用の焼き肉プレートはオプションとなりますので、必要に応じて購入してください。

以下は、KZ-HP1100とKZ-PH33のスペックの比較図ですが、どちらも1,400Wに対応しているので問題なく使えます。

Panasonic卓上IHスペック

我が家ではKZ-PH33を利用しているますが、他のメーカーのIH調理器よりも静音性に優れているのもポイントです。

アイリスオーヤマ

100VのIH調理器なのに2口や3口が使えるという、ある意味常識破りのものを販売しているのがアイリスオーヤマです。

ですが、100Vの電源で使用する卓上IH調理器は、1,400Wの出力が可能かという点が最も重要なポイントであるため、同時に使える口数が多くても大きなメリットにはなりません。

その理由は、IHK-W1-BやIHC-W3-BなどのIH調理器の口を同時に使用するとわかりますが、同時利用は電力の関係で出力を抑えながら調理することになるので、中途半端感があるからです。

アイリスオーヤマIH比較

IH=火力が弱いと思うのは、この様に100Vの電源で複数口を同時に使用するからで、1口だけで1,400W使用するなら問題ありません。

それぞれのヒーターは最大出力が違うので、作業の組み立てが上手な人なら使いこなせますが、料理に不慣れな人は作業効率が悪くなります。

IH調理器は火力が命なので、出力を分散させる調理器具を選ぶ理由はありませんが、強いてメリットを上げるなら、プロパンガスの料金が高いと感じる人におすすめの製品です。

例えば、毎月のプロパンガス代が高いと感じる人が、100Vの電源しか使えない環境のキッチンで、IHを使いながら本格的な料理を楽しみたいと思う人におすすめです。

ビルトインIHクッキングヒーターを使うための電気工事ができないご家庭でも、アイリスオーヤマのIHを使えばガス代の悩みを解消できるかもしれません。

また、年配の方にキッチンでガスを使わせるのが心配と思う方にも向いている製品です。

アイリスの卓上IHは音が大きいので、しばしばデメリットとして挙げられることがありましたが、IHK-W1-Bで静音性が改善されました。

今回はアイリスならではのIHを説明するために、複数口の調理器の内容を中心に書きましたが、1口タイプの卓上IH調理器もあります。

アイリスで選ぶなら1,400Wで使えるIHK-T31-B、EIH14V-B、IHC-T41-Bあたりがおすすめですが、やはりアイリスのIHを購入するならキッチンで使用する複数口のものをおすすめします。

その他の卓上IH調理器

その他にも多くのメーカーから卓上IH調理器が発売されていますが、特徴のある製品をみつけることができませんでした。

基本1,400Wが使えるものなら問題ありませんが、インテリアショップで売られている安物製品や、海外製の卓上IH調理器はおすすめできません。

IHは加熱する調理器具なだけに、コスト重視で選ぶのではなく品質重視で選ぶようにしてください。

卓上IHは目的で選ぶ

IH調理器は目的に合わせて選ぶことを考えると、どの製品を選ぶべきか自然と絞られてきます。

例えば、テーブルの上で鍋を囲んだり、たこ焼きパーティーをするならPanasonicのKZ-PH33がおすすめです。

鍋だけでなく家族で鉄板料理を楽しむなら、ホットプレートとしても使えるKZ-HP1100がおすすめです。

プロパンガスの料金でお悩みでIH調理器をお考えの方や、単身者や高齢者のキッチンにおすすめなのは IHK-W1-Bとなります。

この様に、IH調理器の使い方を明確にすれば、選ぶべき製品が自然とみえてきます。

関連記事

卓上IHクッキングヒーター(以下、卓上IH調理器)を使う最大のメリットと言えば、卓上のガスコンロにはない調理モードやタイマー機能ではないでしょうか。卓上のガスコンロとIH調理器を比較する時に、必ず火力の違いを気にしてガスコンロを選ぶ[…]