今回はQNAP TS-251のパフォーマンスレポートとなります。
まずは公表されているTS-251のスペック情報を一部抜粋して確認してみましたが、今までの家庭向けのNASではありえない程の高い性能だと思います。
今回購入した製品は標準でメモリを1GB搭載しておりますが、最大8GBまで増設可能な点と無線LANが802.11acの規格に対応しているのも魅力です。
私が購入したTS-251は、ファイルサーバとTwonky Media DLANサーバのサービスしか有効にしてないので何とも言えませんが、NASでありがちな管理画面の動作が遅すぎてストレスを感じる事もありません。
ただ、上記のハードウェアスペック情報をみると、Windowsからのファイルのアップロードとダウンロードの数値が共に200MB/Sオーバーとなっておりますが、恐らくTS-251にSSDを搭載している時の速度ではないかと思います。
手元にSSDがなくて試せないので適当な事は言えないのですが、アップロード・ダウンロード速度が200MB/Sオーバーというカタログスペックが気になるところです。
1TBのSSD価格が安くても4万以上する事を考えると、やはりNASはHDDでの運用が主流となるのではないでしょうか。
そんな訳で、購入したTS-251にWD Red ProシリーズのHDDを搭載してファイル読み書き速度を試してみましたので、参考にしていただければ幸いです。
テスト環境
まずは、TS-251の簡単なハードウェア構成の確認です。
今回購入したTS-251はハードディスクが搭載されていないモデルですので、WD Red ProシリーズのWD2001FFSX-68JNUN0(SATA-6Gb/s)を2個購入しRAID-1に構成しています。
メモリは標準搭載の1GBで、LAN接続は1Gbpsの有線ポートにカテゴリ6AのLANケーブルを1本接続しています。
次はNASへの書き込みと読み込みを行うPCですが、自作したPCだと何故かCrystalDiskMarkのベンチマークが正しく測定できませんでしたので、今回使用するPCはAlienware X51 R2です。
テストに使用したネットワーク機器はNEC Aterm WG1800HPで、それぞれの機器を有線LAN接続しております。
いくらTS-251のスペックが良くても通信機器の速度が100Mbpsだとパフォーマンスを発揮できませんが、Aterm WG1800HPは1Gbpsの有線LANポートと1300Mbpsに対応した802.11acの無線LAN規格に対応しているので、TS-251と組み合わせて使用しても問題ありません。
Aterm WG1800HPは現在生産されておりませんが、Aterm WG1800HP2という新しい機種が発売されています。
ベンチマークテストの結果
今回は、ディスクのベンチマークソフトでお馴染みのCrystal Disk Markを使用して、TS-251のパフォーマンスを測定しました。
今まで使用していたNASと比べたら、ベンチマークの結果が圧倒的に高い数値を叩き出していたので満足していたのですが、測定した後にとんでもない失態に気がつきました。
NASにディスクを搭載する前にPCに接続してベンチマークテストをしなかったのですが、測定結果がディスク本来の性能を示すものなのか、ネットワーク経由でのアクセスが原因で十分なパフォーマンスを発揮できていないのか判断がつきません。
とは言え速度的には問題ないので、NASという物はネットワーク経由で使用するものなので、これで良しと自分に言い聞かせる事にします。
ベンチマークソフトだけでの診断は不十分なので、実際に6GBの動画や1枚1MBの写真4GB分のファイルをPCからNASへアップロードしたり、NASからPCへダウンロードしてみました。
まずは、1ファイル4GBの動画ファイルをPCからNAS、NASからPCへのコピーですが、ともに100MB/sを超える速度が安定して出ています。
続いては、1ファイル1MBの写真を4,000枚コピーした時の速度です。
動画よりもファイルが細かい分コピー速度が落ちていますが、これはPCだろうがNASだろうが同じです。
PCに搭載しているHDDの速度が遅いからか、写真をPCからNASへアップロードする時よりも、NASからPCへ写真ファイルをダウンロードする時の方が速度が落ちています。
今回は有線LANを使用してのテストとなりましたが、802.11gや802.11nなどの有線LAN接続よりも速度の遅い無線LAN接続でNASにアクセスすると当然書き込みや読み込みの速度が落ちます。
また、使用するOSがWindows XPなどの古いものや使用するプロトコルによっては、ハードウェアの環境が良くてもNASへのアクセスが遅い場合がありますので注意してください。
この様に、NASへのアクセス速度というのは、NAS以外の環境にも影響を受けるので、TS-251の様なパフォーマンスの高いNASを購入する際には、ネットワーク周りなどの環境も一緒に整備されると良いでしょう。
今回のTS-251のパフォーマンスレポートは以上となりますが、DTCP-IP目的以外のNASを買うならTS-251はおすすめな製品だと思います。
このサイトに、TS-251とTS-231の比較目的で訪問される方が多いのですが、長く使うのであればCPUが高速でメモリを後から増設できるTS-251をおすすめします。
TS-251シリーズも若干仕様が異なる3タイプが登場し、どれを選べばわからない状況ですが、個人的にはクアッドコアのTS-251+をおすすめします。
QNAPのNASをモニターにつなげる必要はあまりありませんが、4K出力対応や若干の省電力、USB3.0ポートをより多く必要とされる方は、TS-251+よりもTS-251Aをおすすめします。
HDDの購入費用と合わせると予算的に厳しいく、少しでも安くNASを購入したいとお考えの方には、今回紹介したTS-251がおすすめです。
QNAPのNASは後からメモリの増設が可能で、最初から搭載されているモデルよりも後から追加した方が安く済みます。
因みに、QNAPの機能は常にバージョンアップされていて、一部の機種ではDNSやDHCPの機能が使えるようになりました。
QNAPのNASが人気なのは、アップデートにより日々機能が強化されるというのもあります。
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