ミドルレンジ最強のNAS QNAP TS-453Aパフォーマンスレポート

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NAS QNAP失敗しないストレージの設定

今回は、最強のNASであるQNAPのTS-453Aという製品を購入しましたので、ベンチマークソフトによるディスクスピードの測定や、実際にTS-453Aにファイルを書き込みした時のスピードなどを紹介します。

ネットワーク経由でアクセスするNASの読み書き速度を計測する意味があるのかわかりませんが、とりあえずネタにはなるのかと思いレポートしてみます。

TS-453Aはミドルレンジにあたる製品で、ファイルサーバにあまり予算をかけられない、小規模から中規模の会社で利用する製品です。

ドライブの数が4本と決して多くありませんが、RAID1、RAID5、RAID6、そして流行りのRAID10も使えます。

ただ単に、TS-453Aのディスクの読み書き速度を紹介しても面白くないので、ホームユースのハイエンド製品であるTS-251との比較を交えながら紹介します。

家庭やSOHOなどの小規模な会社でも使える、TS-251という製品のパフォーマンスレポートにご興味のある方は、こちらの関連記事を合わせてご覧ください。

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カタログスペック

QNAP公式サイトで確認できる情報ですが、まずはTS-453AのCPUやメモリなどのスペックを簡単に紹介します。

  • CPU:14nm Intel Celeron CPU N3160(1.6GHz)クアッドコアプロセッサ
  • 最大メモリ:8ギガバイト
  • ドライブ数:4
  • ネットワーク:ギガビット×4
  • USB:USB3.0(前面1、背面3)

ホームユースのハイエンド機TS-251と比べてみると、デュアルコアのCPUがクアッドコアへパワーアップしているのと、ドライブの数2台が4台と増えてRAID5,6,10が使える程度で、機能的な差はありません。

これは決して、TS-453Aの機能が劣るという訳ではなく、ハイエンドホームユースであるTS-251が、企業でも十分に使えるレベルの製品ということです。

ベンチマークの結果

ベンチマークの測定方法ですが、クライアントのPCはDell XPS15を使用し、TS-453Aの共有フォルダをネットワークドライブとして割り当て、Crystal Disk Markを実行しました。

他のPCの影響を受けないように、全てのポートがGigaに対応したYamahaのL2スイッチSWX2200-8PoEへ、TS-453AとDell XPS15のみを接続しています。

まずは、参考程度にTS-453AにSumsungのSSD 840PROを1台搭載した状態でベンチマークをかけてみました。

大容量を必要とするNASでSSDを使用するのは稀なことですが、ベンチマークの結果がディスクの差によるものなのか、ネットワークの影響を受けての結果なのかを検証するために測定してみました。

次は、Western Digitalの赤いNAS用ディスクWD40EFRX-RT2を2本使用したRAID1構成にした結果です。

SSDを搭載したTS-453Aとハードディスクを搭載したTS-453Aの結果が誤差でしなかいことをみると、1Gbpsのネットワーク環境がボトルネックになっているのがわかります。

因みに、こちらは家庭用ハイエンドNASのTS-251をハードディスクのRAID1で構成して計測した結果です。

今思うと、ネットワーク環境や計測したPCが全く違うので、あまり参考にはなりそうにありませんが、ミドルエンド製品の方が若干高速な読み書きをしています。

次は、Western Digitalの赤いNAS用ディスクWD40EFRX-RT2を4本使用したRAID6構成にした結果です。

RAID6はパリティを分散して書き込むだけに、単体SSDやRAID1よりも明らかにパフォーマンスが低下しています。

次は、Western Digitalの赤いNAS用ディスクWD40EFRX-RT2を4本使用したRAID10構成にした結果です。

RAID10も単体SSDやHDDのディスクRAID1と誤差と言える結果になっておりますので、1Gbps程度のネットワーク環境ではRAID構成やディスクの性能差というものはあまりでないようです。

今まで何台ものNASを導入してきましたが、企業で使うNASは速度はもちろん、安定して動作するのが最も重要です。

ハードディスクは当たりはずれがあるので何とも言えませんが、QNAPの製品は今まで一度も壊れたことのない意外と丈夫な製品です。

QNAPのNASは日々進化していて、DHCPやDNSだけでなく、AD連携とは違うドメインコントローラーとしても機能するので、小規模ネットワークの構築にも使えます。

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