洗濯物を渇かすのに使う物干し竿は、大きく分けて強度が高く錆びにくいステンレス製と、軽量で柔らかいアルミ製の二種類があり、どの素材の製品を選んでも大きく失敗することはありません。
ただ、物干し竿に使われている金属素材の特徴を知ることで、製品選びで迷うことが少なくなりますし満足度が高くなる可能性があるので、使われている材料のことを良く知ることはとても重要です。
今回は、普段何となく選んでいる物干し竿に使われているステンレスやアルミの簡単な違いや、実際に二種類の素材で作られた製品を使用した感想、絶対にしてはいけない注意点などについて紹介します。
アルミやステンレスも錆びる
錆びに強いと言われているステンレスですが、濡れた空き缶などをステンレス製のシンク上に数日放置しただけでもらい錆をしてしまいますし、不動態皮膜がなければ簡単に錆びてしまいます。
そんなステンレス製の物干し竿には、コストを抑えるために鉄にステンレスを巻いている製品があり、鉄が錆びるとで変形したり強度が低下してしまうので、使用されている素材には注意が必要です。
こちらの物干し竿は、我が家で20年以上前から愛用している鉄にステンレスを巻いている製品ですが、長い年月の使用で一部変形したり錆が表面浮き出ているので廃棄することにしました。
新しく購入したアルミ製の物干し竿も錆びますが、買い替える前に使用していた鉄にステンレスを巻いた製品とは違い、白く変色するだけで衣類を赤錆で汚す心配がなく満足しています。
ただ、アルミはステンレスと比べると軽いというメリットがありますが、とても柔らかい素材の金属なので強度に不安があり、重い洗濯物を干すと折れるのではないかと心配になる時があります。
強度が違うアルミとステンレス
幅のないベランダやバルコニーで使う物干し竿であれば気にする必要はありませんが、3メートルを越える長い物干し竿を使うなら柔らかいアルミよりも、強度が高いステンレス製がおすすめです。
アルミ製の物干し竿は、錆に強く軽量でお手頃な値段で買えるというメリットがありますが、ステンレスと比べるととても柔らかい素材なので、洗濯物の干し方次第では重みでしなることがあります。
今までの経験上、洗濯物を干しただけで竿が折れることはありませんでしたが、バスタオルを大量に干したピンチハンガーを物干し竿中央に干したところ、地面と接触してしまい汚れた時があります。
アルミは鉄の約1/3の重さでありますが強度も1/3になるので、ステンレスと同じ剛性のあるステンレスの物干し竿をつくるなら、ステンレス製よりも3倍厚みのある物でなければなりません。
金属の厚みが同じであればステンレスの方が剛性が高くなる物干し竿ですが、価格の安いステンレス製の物干し竿のなかには、アルミよりも耐荷重が低い製品もあるので注意してください。
物干し竿を軽くて安いアルミにするか重くて剛性あるステンレスにすべきかは、好みの問題もあるのでどちらが良いとは断言できませんが、賃貸住宅で一人暮らしを始めたばかりの方や単身赴任の方には低価格なアルミ製がおすすめです。
分譲マンションや一戸建ての広いベランダに、沢山の洗濯物を干さなければならない大家族の方の場合は、一度に洗濯物を干すことができる剛性の高いステンレス製をおすすめします。
物干し竿ストッパーは必須
ステンレスやアルミ製物干し竿の重量はとても大切な要素のひとつで、重みのあるステンレス製物干し竿は強風は拭いても平気ですが、軽いアルミは大きく揺れてしまい外れたことがあります。
マンションのベランダ外へ物干し竿が落ちたら大きな事故となるので、台風や突発的に発生する強風に備えて物干し竿用ストッパーを購入したのですが、それからは安心して眠ることができるようになりました。
重みのあるステンレス製の物干し竿でも条件次第では揺れて落ちてしまう恐れがあるので、どんな種類の物干し竿でもストッパーをして動かないように固定することが大切です。
クリーニングハンガーは錆びの原因に
錆に強いステンレスやアルミの物干し竿を購入したとしても、シャツなどの衣類をかけるハンガーに錆びやすい金属製の物を使用していると、もらい錆をしてしまいます。
アルミ製の物干し竿は赤錆にならないという油断から、金属製のクリーニングハンガーに衣類をかけて使用していましたが、ハンガーの錆びがアルミ表面に付着して白いシャツを汚してしまいました。
シャツを干すために使用するハンガーは、もらい錆びのことだけを考えると低価格で買えるプラスチック製が使いたくなりますが、経年劣化で割れることを考えるとおすすめではありません。
アルミ製の物干し竿に金属製ハンガーの赤錆を付着させた反省から、我が家では錆に強くて清潔感のあるステンレス製ハンガーのセットを購入して使用しています。
このステンレス製ハンガーはロック付きのフックを採用しているので、ベランダーに干した洗濯物が風で外に飛ばされたり、地面に衣類が落ちて汚れることがなくなりました。
通販サイトの製品レビューには金属のバリがあり手を怪我したとのコメントがありましたが、我が家で使用しているステンレス製ハンガーはどれも丁寧に仕上げられています。
強い風でなければロックをする必要もありませんし浴室乾燥にも強いので、クリーニング店の針金やプラスチック製のハンガーを全て処分し、20本セットのステンレス製に買い替えました。
おすすめのピンチハンガー
物干し竿の購入と同時に替えをおすすめしたいのが、洗濯バサミまでステンレスの物干しで、この製品に変えてから洗濯バサミが経年劣化で壊れるというストレスから解放されました。
絶対に折れないツメのLANケーブルも経年劣化の前には無力で、プラスチックは時間の経過とともに破損するばかりか、プラスチック独特の異臭がして嫌な気分になります。
我が家で使用している物干しは、強風に煽られても外れないストッパーのついているパール金属の製品で、洗濯バサミもステンレスなので劣化することなく長く使えています。
今まで使用していたのは、ホームセンターやドラッグストアなどで売られているプラスチック製の物干しでしたが、物干し竿と一緒に買い換えて大変満足しています。
このステンレス製物干しは中央に折り畳みを防止するロック機能があるので、干した洗濯物を移動させる際中に勝手に折り畳まれてストレスを感じることがありません。
個人的に関心したのが洗濯ばさみの配列で、洗濯物の横干しや縦干しはもちろん斜め干しにも対応できるので、衣類乾燥除湿機などの風を効率の良く送ることができます。
洗濯物を干す時は横一列にするのが一般的のようですが、衣類乾燥除湿機を使う時は必ずしもそれが良い干し方とは限らないので、どの様な干し方が効率的か試行錯誤していると楽しくなります。
我が家で使用しているステンレス製物干しは、購入してから2年近く経過していますが洗濯バサミが一個も壊れていませんし、強風の時に洗濯物が落ちたことがないので大変満足しています。