取引先の優秀な営業マンが親の世話をするために退職しました

取引先の営業担当者から退職するとの連絡を受けて驚きました。

その人はハンサムで顧客への心遣いも欠かさないだけでなく、運もいい人なので営業成績はトップクラスだそうです。

そんなハンサム営業マンが突如退職する事になった理由は、今の会社では親の世話をするための時間が取れないからだそうです。

会社帰りの時間が遅くなるというのは以前から聞いていたのですが、優秀な人材を簡単に退職させてしまうのは大きな損失ではないかと思います。

他の社の事なので私があえて言う必要はないのですが、その人が勤めている会社は営業成績よりも朝早くから夜遅くまで働く人が偉いという発想を持つ経営者がいるみたいです。

長年続いた不景気の時代であれば、それでも従業員が辞める事はないのかもしれませんが、景気が回復し雇用が増えて人材の抱え込みをする会社が増えてくると、柔軟に対応できない企業からの人材流出は避けられないと思います。

知人の営業マンは別に5時に帰りたいと言う訳でもなく、親の世話をできるように8時~23時の勤務時間を8時~20時にしたいという話です。

前例がないからと断られたそうですが、誰しもが直面する親の介護の問題を前例がないからと断り、優秀な人材が流出するのは如何なものかと思います。

前例がないなら前例を作れた良いだけの話ですし、長時間ダラダラ働いて成績を残せない人よりも、短時間でも優秀な成績を出せる人の方が会社にとっても必要だというのは、誰が考えてもわかりそうな事なのにと思います。

私の両親は既に他界しておりますが、やはり親の面倒をみるのは大変でした。

面倒をみると言っても、入退院を繰り返していたので病院に付き添ったり、お見舞いに行ったりと姉弟と相談して、月に数回実家に行く程度のものでしたが、それが10年近く続くと大変です。

私の場合は4人姉弟なので無理な時はお願いする人がいるからいいのですが、親の面倒をみるのが自分ひとりしかしない人の場合は、想像を絶する大変さだと思います。(実質面倒をみていたのは長男の私と長女の姉だけでしたが)

親の世話をするのは嫁にやらせておけばいいと思う経営者がいるなら、その様な会社は人材の流出を覚悟した方が良いと思います。

私も経営者ではないので、このブログの内容はサラリーマンの戯言でしかないと思われても仕方ありませんが、親の世話の問題だけでなく最近話題になったアルバイト従業員の賃金の問題も、お互いが歩み寄る姿勢がなければ進展しないと思います。

雇われる側も内部留保をやめて一方的に賃金を上げろと言うのではなく、賃金を上げられる具体的な方法を提案してみたり、企業側もそんな事をすれば会社が潰れると言うのではなく、少しでも賃金を上げられる工夫をしてあげられればと思います。

確かに利益の薄い飲食で単純に賃金を上げたら会社が潰れるかもしれませんが、これからの時代は少子化で人材の確保が難しくなるので、「従業員の賃金を上げたら店が潰れる」ではなく、条件の悪い仕事は働き手を確保できなくて会社の経営が立ち行かなくなるのではないかと予想します。

人のための社会なのに、人の事を考えらえないのであれば、いかに安い賃金で人を働かせるかを考えるのではなく、全て自動販売機で物を売れば良いのではないかと思いますが、皆さんいかがでしょうか。

少なくとも、アルバイトの時給を1,500円にすれば会社が潰れるという人と、何も提案しないで要求ばかりする人は同じレベルだと思います。

今回は少しばかし感情的になってしまい、この様な内容を書いてしまいましたが、それだけ優秀な人材が辞めざるを得ない今の社会の状況に疑問を感じているからで、決して悪気はないので批判しないでくださいね!