2018年最強の個人向けNAS(ホームサーバ)の選び方

家庭用ホームサーバーであるNASを発売するメーカーの数を調べてみると2018年1月時点で22社もあるのですが、NASはメーカーの特徴が大きくでる製品なので、何を選べば良いのか悩んでしまいます。

家電量販店のスタッフに相談すると、バッファローやIODATAなどの国産メーカーの製品を紹介されますが、国産メーカーのNASは魅力を感じないのが正直な感想です。

これからホームサーバーであるNASを新しく購入するのであれば、ハードウェアの性能はもちろん、機能が豊富で安定して動作するQNAPやSynologyなどの外国製品をおすすめします。

そこで今回は、NASの世界で最も定評のあるSynologyやQNAPの紹介や、NASを選ぶ時に注意したいポイント、2018年に買うべきおすすめの家庭用ホームサーバーの製品について紹介します。

※この記事には専門的な用語が一部含まれていたりボリュームがありますので、読むのが面倒と思う方やお急ぎの方は後半に書かれている「おすすめのNASまとめ」からご覧ください。

SynologyとQNAP2強時代

2018年も既に半年が経過しましたが、これからホームサーバとして使用するNASを購入するなら、高機能でハイスペックなSynologyやQNAPの製品は候補から外すことはできません。

ホームサーバと言えば昔は写真や動画などのデータを保存するだけの入れ物でしかありませんでしたが、SynologyやQNAPのNASには保存したデータを有効に活用する仕組みが充実しています。

また、ローエンドな家庭用NASと違い、SynologyやQNAPのNASは、NASにアプリをインストールしてWordやExcelの様なドキュメントを作成したり、WordPressの環境を構築することもできます。

企業内で使用するファイルサーバのレプリケーションやRADIUS認証サーバなどの機能はQNAPの方が若干優れていますが、SynologyのNASにはファイアウォール機能や設定ウィザードが優れています。

企業内で使うならどちらの製品が要件を満たしているか詳しく調べて比較する必要がありますが、家庭内で使用するホームサーバーであればSynologyもしくはQNAPの製品どちらもおすすめです。

知名度と高い実績のあるQNAP

海外製のNASで高い知名度と実績のある製品といえばQNAPで、家庭用のホームサーバーだけでなく企業のファイルサーバーやバックアップに使われる人気のメーカーです。

QNAPのNASは、企業向けの製品を中心に展開していることもあるので機能が豊富ですが、家庭内で写真や動画などのデータを共有したり、WordPressの環境も構築できる自由度の高い製品です。

家電は日本製でないと壊れやすいのではないかと心配する人もいるかもしれませんが、PC関連の製品に限定して言えば国内メーカーよりも台湾製の方が圧倒的に優れています。

企業向けの機能には一部英語の説明が混在していますが、家庭内で使う機能であればきちんと日本語化されていますし、設定画面も直観で操作できるので安心して利用することができます。

今まで自宅のホームサーバーはもちろん、企業内で使うファイルサーバやバックアップストレージとして10台以上導入しましたが、ハードウェアがシンプルな構造だからか1台も故障していません。

唯一の不満点であったをディスクを偶数本しか搭載できないモデルしかないという問題も、ドライブベイが3個あるTS-328が登場することにより若干解消されたので、後は拡張ユニットではない5ドライブモデルが登場するのを期待しています。

ディスクを3本搭載できるTS-328はホームサーバーのなかでもミドルレンジの部類に入る性能なので、ハイエンドなNASが欲しい人にはおすすめできませんが、初めて挑戦する方には丁度良い製品です。

最近のQNAPは2ドライブでも拡張スロットが使える製品が登場するなど、これからのNAS選びの候補から外すことのできない高い拡張性と豊富な機能が使える製品が多いので、企業はもちろんホームサーバーとしても大変おすすめです。

操作が簡単で動画再生に強いSynology

NASの世界はQNAPがひとり勝ちという時代が続きましたが、Droboに続く対抗製品として登場したのがSynologyのNASで、2018年もQNAPと同じく大本命のNASです。

本体にプラスチックの部品が多く使われているのでハードウェアの強度はQNAPの方が高そうですが、使いやすい管理画面と豊富な機能という意味ではSynologyのNASも負けていませんん。

QNAPと同じく企業内での利用を想定して作られた製品なのでとても高機能なのですが、同時に家庭での利用も想定して作られているので、初めてNASに挑戦する方でも簡単に設定できます。

企業でも使用する製品となると導入のハードルが高く感じるかもしれませんが、PCやスマホのアプリやツールが充実していますし、ウィザードを使えば簡単に設定できるので誰でも安心して使えます。

ホームユース向けの製品では不可能な別ドライブにデータをバックアップすることができるなど、機能やスペックで優れているSynologyのNASを今では積極的に導入するようにしています。

SynologyのNASは、droboと同じく奇数となる5ドライブのモデルがあるので、RAID6+ホットスペアという構成やRAID6+バックアップディスクとして使うこともできます。

コストを考えると家庭での利用は5ドライブよりも2ドライブの製品を選択するのが現実的ですが、予算に余裕があるならドライブベイの多いモデルを選択してください。

SynologyのNASには、Jシリーズ、Plusシリーズ、Valueシリーズ、FS&XSシリーズで製品を分類しているのですが、家庭で使用するハイエンドなNASを選ぶなら断然Plusシリーズがおすすめです。

QNAPやSynologyのエントリークラスのNASには、ハードウェアコード変換エンジンが搭載されていないことがあるので、ビデオカメラで撮影したAVCHDのファイルがあるならPlusシリーズは外せません。

QNAPと違い製品のグレードだけでなく機種毎に使える機能の制限があり選択が難しいのですが、動作も非常に安定しているSynologyのNASは初心者の方だけでなく業務で使用する方にも、高い満足度を得られる製品ではないかと思います。

DroboはNASよりも外付けHDD

一時家電量販店を賑わせたDroboですが、NASの製品ラインナップが極端に少ないためか、知名度の割りにホームサーバーとしての普及率は決して高くありません。

Droboが発売された当時はBeyond RAIDと操作性の良さが話題となりましたが、NASよりもPCに外付けしてデータを保存するストレージ目的で購入される方が多い様です。

異なるサイズのディスクでもRAIDを構築できるBeyond RAIDは便利ですが、NASの製品ラインアップが少なく選択肢がないのと、他の本格的なNASと比べると機能面で物足りなさを感じます。

データーを保存することだけが目的であれば多機能でなくても問題ありませんが、iSCSIが使えないのはやや不便ですしUSBポートがないとスマートフォンの充電にも利用できません。

写真や映像データを大量に保存する一部のヘビーユーザーや企業で使われるようですが、QNAPやSynologyなどの高性能なNASがあることを考えると、ホームサーバーとしてDroboを選択する理由はなさそうです。

DroboはNASとして利用するのではなく、ネットワーク接続を必要としない外付けストレージとしてPCに接続して使用した方が、メリットが高いのではないでしょうか。

ドライブベイの数が重要

ホームサーバーとして使用するNASを選ぶ時に一番重要なのはメーカー選びですが、それと同レベルで大切なのがNASで使用するHDDやSSDの搭載可能な本数で、この選択を誤ると後悔することになるます。

個人での利用や予算を考えるとディスクを2本以上搭載した製品を購入するのは難しいかもしれませんが、ハイエンドなNASでないと後からディスクの本数を増やすことができない場合があります。

少し専門的な内容ですが、ディスクを2本搭載可能な製品だとRAID1という最小限のデータ保護をする仕組みが利用可能ですが、予備のディスクに自動的に切り替わる仕組みが利用できません。

RAID1でもデータを守る仕組みとしては十分ですが、1本のディスクが壊れた時に気づかずにもう1本のディスクが壊れてしまうことは良くあることで、ホットスペアに助られたことが何度もあります。

もちろん製品によってはディスクのエラーを大きな音で知らせてくれる製品もありますが、ランプが点灯だけの製品もありますので可能ならホットスペアが使えるドライブ数のNASを選びたいものです。

それでは、ディスクを何本搭載できる製品を選択すれば良いのかというと、考え方次第で構成がいくらでも変わりますし予算も大幅に増えてしまうので、NAS選びは実に難しいのです。

仮にNASのディスクスロットが4ドライブある製品では、3本のディスクでRAID5を構成し残りの1本をホットスペアとして使用できますが、リビルド時のリスクを考えると選択しにくくなります。

RAID5とホットスペアの組み合わせで使用するくらいなら、ディスク4本で堅牢性の高いRAID6にした方が良いのですが、そうするとホットスペアが使用できなくなります。

そう考えるとディスク4本のRAID6構成に大きなメリットを感じませんので、データの保護を強化したいのであればディスクより多く搭載できるモデルを選びたいものですが、その分だけ価格が高くなります。

企業であればこんなことを考えながら製品を選ぶ必要がありますが、一般的な家庭で使うデータ量や予算のことを考えると、ディスクが2本もしくは4本搭載できるタイプを選ぶのが現実的です。

2ドライブタイプを選ぶなら

NASは搭載可能なディスクの本数が増える程初期導入費用が高くなるので、できるだけコストを抑えながらホームサーバを購入したいのであれば、2ドライブタイプをおすすめします。

2ドライブモデルは、内蔵ドライブをバックアップディスクとして使用したりホットスペアを設定することはできませんが、RAID1というデータ保護機能を利用することができます。

2ドライブタイプをコスト重視で選ぶならDS218+になり、性能や機能重視で選ぶならDS718+になりますが、保証期間が3年あることを考えるとDS718+が本命となります。

他のモデルは、快適な動画再生に必要なハードウェアコード変換エンジンが未搭載な点は、仮想化などの一部の機能が使用できないように制限されているのでおすすめできません。

4ドライブタイプを選ぶなら

4ドライブベイのNASになると、HDDやSSDを4本使用することができるので導入費用が大きく膨らみますが、最初からすべてドライブベイを使わなければならいという訳ではありません。

NAS本体とディスクを合わせて購入すると大きな金額になるので、最初はディスク2本でRAID-1構成にし後からRAID-5やRAID-6とレベルを引き上げることができるのがSynologyの製品です。

ハードウェアコード変換エンジン搭載モデルがおすすめ

NASに保存した動画をPCだけでなくスマートフォンやタブレット端末で楽しめるのがSynologyやQNAP製品の強みですが、全ての製品が快適に動画を再生できる訳ではありません。

ビデオカメラで撮影したAVCHDのファイルは、そのままだとスマートフォンで再生することができないので、NASに高速変換するハードウェアコード変換エンジンが必要となります。

コード変換をしないままスマートフォンで再生しようとすると、ファイル形式によっては音声が出ないことや動画再生されない、またはカクカクしてしまうので使い物になりません。

スマートフォンだけで撮影した動画をNASに保存するならエントリークラスのNASでも良いのですが、将来的なことを考えるとハードウェアコード変換エンジンを搭載したNASがおすすめです。

因みに、QNAPにもハードウェアコード変換エンジンを搭載した製品がありますが、ホームビデオで人気のCanon iVISで録画した動画はコード変換するとエラーになり視聴できませんでした。

他にもVictorのビデオカメラで撮影したファイルを再生しようとするとエラーになるので、動画再生可能なアプリを別途スマートフォンにインストールする必要があります。

ホームビデオでの撮影を考えている方は、動画の再生や変換はもちろんアプリの設定や使い勝手などトータルで優れている、Synologyのハードウェアコード変換エンジンを搭載した製品をおすすめします。

おすすめのNASまとめ

QNAPとSynologyの製品は頻繁に機能の追加が行われるので、どちらの製品が優れているとかは一概に言えませんが、2ドライブベイで最強のNASを選ぶなら10Gbpsのネットワークカードが使えるQNAPで、保存した動画や写真を便利に使うならSynologyの製品がおすすめです。

どちらもエントリ―クラスの製品でなければ大変優れているので、QNAPやSynologyのどちらを選んでも後悔することはありませんが、細かい部分を追求すると得意分野に違いがあるのが分かります。

今回は家庭で使う最強クラスのホームサーバを紹介する内容なので、これからNASを購入される方にはQNAPやSynologyの製品をおすすめしますが、それぞれの目的に合わせた製品の選び方があるので紹介します。

2ドライブのおすすめNAS

NASに必要以上に予算をかけたくないのであればディスク本数が少ないNASがおすすめですが、大切なデータを保護するために最低限RAID-1が組めるように最低でも2個のディスクは必要です。

2ドライブタイプのNASにはメモリが少ないエントリ―クラスの製品がありますが、QNAPやSynologyのハイエンドなNASはメモリが不足すると様々な不都合が出てくるので最低でも4GB以上のメモリを搭載できる製品を選んでください。

Synologyで選ぶなら

Synologyの製品でおすすめなのがDS718+という製品で、メモリを6GBまで拡張できる上にドライブの拡張ユニットを使えば、最大で7ドライブまでディスクを増やすこともできます。

家庭内で使うNASに7ドライブは必要ないと思いますが、この製品にはLANポートが2つ搭載されているのと保証が3年もあるので、長く使うことを考えると断然DS718+がおすすめです。

基本的な性能が同じでDS718+よりも値段が安いDS218+もありますが、LANポートが1ポートなのと保証が2年と短いので、特に理由がなければDS718+がおすすめです。

QNAPで選ぶなら

QNAPの2ドライブタイプのNASで最強の製品を選ぶなら、オプションで10GbpsネットワークやUSB3.1に対応しているTS-253Bがおすすめですが、リモコンやSDカードスロット、USB Type-Cのポートが不要であればTS-253Beの方がコスパが優れていておすすめです。

ただ、QNAPの2ドライブタイプに搭載されているPCIe Gen2は、レーンがx2なのでネットワークが10Gbpsに対応していても8Gbpsまでとなりますので、その点は予め理解して購入した方が良さそうです。

今後大容量のSSDの価格が低下していけばNASに高速な読み書きができるSSDを搭載するのも一般的になるので、爆速のNASを手に入れたい方はネットワークがボトルネックにならないQnapのNASがおすすめです。

4ドライブでおすすめのNAS

4ドライブベイのあるNASなら、データ保護機能であるRAID-1、RAID-5、RAID-6はもちろん、RAID-1やRAID-5構成で内蔵ドライブにバックアップをしたり、RAID-1とホットスペア、バックアップという組み合わせができるようになります。

データ保護という意味ではRAID-6がおすすめしますが、QNAPやSynologyのNASはリアルタイムやスケジュールを組んで別ドライブに複製できるので、RAID-1やRAID-5でもある程度安心できます。

Synologyで選ぶなら

家庭内で使用するならDS918+よりも約7,000円安いDS418playで十分ですが、M.2 NVMeドライブスロットが未搭載なのと保証期間が2年と、DS918+の3年よりも1年短いという違いがあります。

別途ハードディスクを購入しなければならないことを考えると7,000円の差は大きく感じますが、保証期間が2年と3年では安心感が違いますし、最低でも3年以上使うことを考えると大差ありません。

SynologyのNASに搭載するHDDやSSDは、最初からフルに搭載しなければならないというルールもありませんし、後から大容量の物に交換することもできるので、容量の少ないHDDからスタートする方法もあります。

5年以上故障せずに使えたおすすめのNAS専用HDDとSSDの紹介

2018.04.20



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2 件のコメント

  • ビデオカメラで撮影したデーターが多いので、こちらの記事を参考にしてDS918+購入しました!
    はじめてのNasでしたが設定も簡単だし、スマホも使えるので満足しています。
    ありがとうございました!

    • コメントありがとうございます。
      そして初めてのNAS導入おめでとうございます。
      可能な範囲内であれば回答しますので、何か不明な点があればコメントをお願いします。

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