知らないと失敗する営業活動を支援するSFAとCRMの選び方

PCやインターネットの普及により仕事の効率が各段に上がりましたが、その分一人でこなさなければならない仕事の量が増えて、現代人はかなり忙しくなりました。

景気の良い時代は大量のマンパワーを利用して解決できましたが、今は少ない人数で仕事をこなせるように個々の能力を高める必要があります。

ただ、どんなに努力したところで人の能力には限界はありますし、個人差がでるのは仕方ないことなので、賢い企業は仕事のやり方だけでなく業務そのものを見直しています。

物事はなんでもそうですが見直しをすることが重要で、当時は画期的と思われていた方法や技術は時代の流れとともに古い物となります。

そこで今回は、提案書の作成や売上報告など、何かとやる事の多い営業部を支援するツールして利用される、SFAやCRMの導入に向けたポインとなどを説明します。

企業は脱Excelを目指している

PCが表計算ソフトを本格的に利用されはじめたのはWindows3.1が発売された頃で、当時はOSやExcelなどのソフトはフロッピーでインストールしていました。

Excelは業務の効率化に大きく寄与した大変優れたソフトウェアですが、複数のファイルに分散して入力したデータを集計して統計を出したり分析するのが苦手です。

最新のExcelでは同時編集ができるようになりましたが、ソフトウェア本来の設計思想を考えると同時にファイルへアクセスする人が増えるほど無理が生じます。

Excelはともて簡単なソフトなので専門的な知識がなくても申請書などを作れてしまいますが、その手軽さ故にフォーマットが多数存在してしまうというデメリットがあります。

仮に統一フォーマットのExcelファイルを利用するにしても、一度配布したデータ全てに仕様変更を加えるのは無理なことで、拡張性や将来性に乏しさがあります。

小規模のオフィスであれば複数人でExcelのファイルを開いて作業することもできますが、中規模・大規模の企業になると扱う情報の量が桁違いに増えるので逆に効率が落ちてしまいます。

SFAやCRMの導入は失敗しやすい

データ入力の手間を軽減させることはもちろん、蓄積したデータを有効に活用できないものかと考えるのはどの会社も同じです。

そこで行き着くのが営業支援ツールであるSFAやCRMの導入ですが、期待していた結果が大きく違うので、Excelでの作業に逆戻りしたというケースも多くあります。

これは、セールスフォースやDynamics 365などの名高いサービスを利用しても起こりえることなのですが、これはソフトウェアの問題ではなく導入した企業側に問題があります。

これらの製品は価格が高いだけに機能が豊富で魅力的なサービスですが、その高機能さ故に中身のない人が使いこなすのは大変で、決してハードルの低い製品ではありません。

更に、この手の製品はデータを蓄積しないと効果を発揮しないのですが、現場を無視して導入されたシステムが利用されることはなく、例え強制されたとしても長続きはしません。

将来的に仕事が楽になるためのシステム導入であれば協力してくれますが、誰かの社内パフォーマンスのために導入されたり、単純に仕事が増えるだけであれば誰も協力してくれません。

パッケージのカスタマイズで失敗する

SFAやCRMに限らず全てのソフトに共通することですが、仕事のやり方をソフトに合わせるのではなく、ソフトウェアを業務に合わせようとして失敗するケースが多くあります。

多少のカスタマイズならまだしも、原型を留めないくらい手を加えてしまうとソフトウェア本来の設計思想から大きく外れてしまい、業務が改悪されただけで終わりです。

新しいシステムを導入する時に今までと同じやり方でないとだめだと主張する人がいますが、それならシステムを変える必要がないということです。

新しいシステムを導入する時は、売上に貢献しない業務を廃止するのと同時に情報をスリム化し、テストを繰り返していかに工数を減らせるかを追求していかなければなりません。

何らかのシステムを導入する担当者は、業務知識を有することはもちろん、問題点の整理や導入後の成功イメージを明確に持てる人がおすすめです。

シミュレーションが大切

自社でサーバを運用したりプログラムを開発する知識がなくても導入できるSFAやCRMの製品は大変魅力的ですが、一度契約すると月額料金が発生してしまいます。

月額料金が発生してしまうとなると、時間をかけてシミュレーションをするのが難しい場合もあるので、最小アカウント数で契約するのが望ましいのですが最低利用アカウント数の多いと困ります。

その点、社内のPCにAccessがインストールされていれば、データベースを作成してテストをしたり、時間をかけてシミュレーションをすることもできます。

ただ、AccessはExcelと違い同時入力やデータの集計が可能ですが、クエリやフォームの作り方だけでなくVBAなどを理解している人がいないと高度な処理が難しくなります。

仮にデータベースのプロが社内にいたとしても、G Suiteなどのクラウドサービスではないので、マルチナプラットフォームにも対応していませんし、使いやすいというイメージもありません。

サイボウズのkintoneで解決

自由にデータベースを作成してSFAやCRMなどのアプリを簡単に作成できるクラウドサービスはいつくかあります。

グループウェアで有名なネオジャパンのDesknet’sとセットで使うAppSuiteや、サイボウズのkintone(キントーン)があり、どちらもWebブラウザでアプリを作成することができます。

MSのAccessの様に細かいフォームなどの作り込みができるのAppSuieに対し、サイボウズのkintoneは基本的なデータベースを直感的な操作で作成することができます。

両製品の違いは別の記事でも紹介しますが、グループウェアであるDesknet’sを利用していない場合や、ITのプロフェッショナルが不在な企業にはkintoneがおすすめです。

Kintoneはデータベースを簡単に作成するのが得意な反面、集計や検索、一括編集などの処理を得意としていませんが、それを補うための機能をプラグインで追加することがでるのが特徴です。

サイボウズはグループウェアで人気のあるGaroonや、Web画面の操作で簡単にでデータベースが作れるデヂエなど、ユニークで使える製品を多数提供しています。

サイボウズの新たな製品として加わったkintoneですが、サービスの肝となるアプリの作成を徹底的に簡単な物にし、細かな使い勝手などは他社に開発させるというとても頭の良い戦略で作られた製品です。

これからSFAやCRMの導入を検討している方のために、サイボウズのkintoneを利用したアプリの簡単な作成方法などを、こちらの記事にて紹介しています。

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