IHには大きく分けて、テーブルの上に置いて鍋料理をする卓上IH調理器と、システムキッチンに組み込んで使用するビルトインIHクッキングヒーターの2種類があります。
テーブルの上で使用する卓上IH調理器は、一般的な家庭で使える100Vの電源で使えるのに対し、ガスレンジの代わりとして使用するIHクッキングヒーターは200Vの電源が必要になります。
この記事の内容は、テーブルの上で鍋料理などを楽しむのに使う卓上IH調理器に関する情報となりますので、システムキッチンにビルトインして使うタイプの製品を知りたい方はこちらをお読みください。
雑誌やインターネットでIHクッキングヒーターの情報をみると、「IHクッキングヒーターは火力が弱い」、「火を使わないから火事にならない」、「使える鍋やフライパンの素材が限られる」と書かれていることがありますが、これは嘘でもあり本当の話でもあり[…]
1,400W対応がおすすめ
寒い季節にテーブルの上で鍋をしたり、キッチンスペースに置いてガステーブルの変わりに卓上IH調理器を購入される方もいますが、使用目的だけでなく火力を意識せずに製品を選ぶと失敗してしまいます。
Panasonicなどの大手家電メーカーが発売する製品であれば問題ありませんが、スーパーの雑貨売り場や格安インテリアショップで売られている製品には、極端に火力が弱い物もあります。
手頃な値段で買える800Wの卓上IH調理器を購入したものの、火力が弱さが原因で鍋料理の調理がなかなか進まないとストレスになるので、必ず1,400W対応の製品をお求めください。
停電防止のオートセーブ機能
20Aの電気契約をしている古い単身者向けの賃貸住宅で、消費電力が高い卓上IH調理器を使うのは難しいかもしれませんが、30A以上の電気契約をしている住宅にお住いなら迷わず1,400W対応の製品をお求めください。
オートセーブ機能のある卓上IH調理器なら、1,000Wの消費電力に抑えて運転することができるので、火力調整操作により不意なブレーカーダウンを防ぐこともできます。
卓上IH調理器単独で使える電源があるなら安心ですが、契約アンペアの少ない住宅はブレーカーを共有している可能性が高いので、最大火力で鍋料理をしながら電気ストーブを使用したり、炊飯器でお米を炊くのは避けてください。
IHだから安全で楽に調理
卓上IH調理器といえばテーブルの上で鍋料理をしたりお湯を沸かすのが定番ですが、キッチンに置いてガスコンロの代わりに炒め物をしたり、トンカツや天婦羅などの揚げ物料理に使用することもできます。
卓上IH調理器には、油の温度を検知する機能がある製品もあるので、火加減が大切な揚げ物料理を安全に上手に作ることができるので、ガスの時よりも楽しく調理することができます。
こちらの料理は全てPanasonicの卓上IH調理器で調理した物ですが、ガス式カセットコンロと違いタイマーが使えるので、料理を焦がすことなくレシピ通りに作ることができます。
卓上IH調理器はガスコンロとは違い、鍋底から漏れ出た炎で調理器具の取ってを焦がしたり衣類に着火することもないので、安心して使うことができるのも大きなメリットです。
製品にもよりますが、調理器具を検知しない場合や長時間の運転をしている時は、自動で電源が切れたりアラーム音で知らせる製品もあるので、使用後の切り忘れを防ぐこともできます。
Panasonicの卓上IH調理器は、電源ケーブルを引掛けて転倒したり調理中の鍋を倒して火傷しないように、すぐに抜けるマグネット式を採用しています。
足腰の悪い年配の方はもちろん、家の中で走り回る子供がいるご家庭には特に、引くだけで簡単に抜けるマグネット式のコードを採用している製品を強くおすすすめします。
基本ひと口がおすすめ
100Vの電源で使えるIH調理器には複数の加熱口がある製品もありますが、生活スタイルや置き場所を考えずに選んでしまうと、かなりの確率で後悔することになるので、具体的な使い方をよく考えてみてください。
例えば、ダブルの加熱口があるPanasonicの卓上IH調理器はホットプレートにもなる便利ですが、本体とプレートを合わせるとかなりの重さになるので、常時テーブルの上に出しながら使います。
加熱口が複数ある卓上IHを常時置くには広いテーブルが必要になりますし、使用するコンセントの電源が100Vでは加熱口がダブルだろうが合わせて1,400Wまでしか使えません。
炒め物料理をしようと片方の加熱口で1,000Wを使用した場合、もう片方は400Wまでしか利用できないので、お湯を急速に沸かしながら開いている加熱口で強い火力を必要とする調理はできません。
加熱口が複数個あるIH調理器は、ガスよりも安全ということで単身者向けワンルーム賃貸住宅に備えられている場合が多くありますが、家族がいる日常的に調理する方に向いているとは言えません。
卓上IHはPanasonicがおすすめ
Panasonicは、200VのビルトインIHクッキングヒーターで圧倒的なシェアを占めているだけに、卓上IH調理器でも火力や静音性に優れていたり機能が豊富な質の高い製品を販売しています。
Panasonicの卓上IH調理器で人気のKZ-PH33-Kは、ボタンの長押しでガスコンロでは絶対に真似のできないとろ火で保温ができますし、鍋だし作りコースや揚げ物の温度を自動コントロールもあります。
他の家電メーカーからも高機能な卓上IH調理器が販売されていますが、Panasonicの卓上IH調理器が一番のおすすめな理由はその安全性で、他社製品と違い使える天ぷら鍋が決められています。
揚げ物や天婦羅をする時に便利な油の温度を検知する機能ですが、調理器具の大きさで使用する油の量が変わると誤検知する恐れがあるので、メーカーが定めた物を使う必要があります。
他社の卓上IH調理器にも揚げ物料理の温度を検知する機能がありますが、使用する調理器具が定められておらず本当に油の温度を検知してくれるのか疑問で、安全性に不安があります。
Panasonicだけでなく、リンナイのビルトインIHクッキングヒーターにも純正の天ぷら鍋が付属しているのは、油の容量や鍋底の厚みが異なる調理器具では、正常な温度を検知することができないからです。
我が家には、Panasonicの卓上IH調理器の他に200VのビルトインIHクッキングヒーターを使用していますが、それぞれ使える揚げ物用の鍋が異なるので、キッチン専用の物を購入し利用しています。
PanasonicのIH調理器は機能が豊富なだけに、他の卓上IH調理器よりも値段が少し高めですが、安全性を意識した機能や耐久性などを考えると、値段以上に満足できる大変優れた製品です。
音は気にならない
こちらの画像は、朝の静かなリビングの騒音レベルを測定した数値と、Panasonic卓上IH調理器のセーブ運転を解除した状態で、段階的に騒音レベルを測定したものです。
左からとろ火(1)、弱(3)、中(5)、強(7)の火力で運転した時の結果ですが、テレビや会話がない静かな部屋で使わない限り気になるレベルではありません。
因みに、上の画像は何度か計測をやりなしたこともあり、分かりやすくするために画像を加工していますが、数値そのものはありのままを載せています。
騒音レベル | 状態 | 騒音環境の例 |
50dB | 普通 | 静かな事務所の中 |
60dB | うるさい | 静かな乗用車の中、普通の会話 |
70dB | うるさい | 騒々しい事務所の中、電話のベル |
80dB | 極めてうるさい | 地下鉄の車内 |
やかんの水を素早く沸騰させる、野菜炒めを作る、食べた鍋に食材を追加した後は強火運転をしますが、通常は中火や保温のとろ火運転を利用することが多く、普通の会話やテレビの音があれば気になりません。
因みに、騒音レベルを測定する専門家ではないので測定方法の違いや環境の違いで、数値が大きくなる可能性があることを理解した上で参考にして頂ければ幸いです。
小さな鍋にも対応
カタログスペックでは分からないのが加熱口の範囲で、調理器具の底面面積が小さな物にも対応しているか否かで、利用できる調理器具の種類が異なるので注意が必要です。
こちらは我が家で使用しているPanasonicの卓上IH調理器すが、加熱面積が狭い範囲にも対応しているので、南部鉄器の鉄瓶やミニソースパンでも問題なく加熱させることができます。
VMFやCRISTELの高級ステンレス鍋を購入したものの、磁力発生コイルがカバーする範囲が極端に狭いと、鉄瓶やミニソースパンなどの小さな片手鍋や鉄瓶が使えないことがあります。
しゃぶしゃぶ専門店で使われている
個人的な意見でPanasonicの卓上IH調理器がおすすめと言われても説得力に欠けますが、あの人気しゃぶしゃぶバイキングのしゃぶ葉でも使われていると言われると、かなりの説得力が増します。
回転率を上げなければ収益が上がらないしゃぶしゃぶ食べ放題のお店は、火力がとにかく重要になるので1,400W対応の卓上IHを導入し、開店から閉店までフル稼働させています。
お店に来店された方が操作が、初めて使うPanasonic卓上IH調理器の操作に迷うことなく使えるということは、高齢者の方が自宅で鍋料理をする時も簡単に使うことができるのではないかと思います。
オプションプレートが豊富
他社の製品と違い、Panasonicの卓上IH調理器にはメーカーが推奨するオプションが豊富にあるので、焼肉や天婦羅はもちろん、お好み焼きやたこ焼きなども美味しく安全にすることができます。
卓上に限らずどんなIHも調理器具の形状や素材との相性が悪いと使うことができないので、メーカーが推奨するオプションが豊富なPanasonicの製品が絶対におすすめです。
重量感ある南部鉄器製のプレートを使えば、自分好みの焼き加減でたこ焼きを作ることもできますし、オリーブオイルとニンニク、魚介類の材料を入れれば簡単にアヒージョを作ることもできます。
おすすめの卓上IH調理器は、火力の強さや機能が充実しているのはもちろん、揚げ物料理の油温度誤検知のことを考えて、メーカーが推奨する調理器具を明確にしている製品を選ぶ必要があります。
低価格な卓上IH調理器もカタログスペック上の性能はそこそこ優れていますが、安全に使える美味しく調理できるオプションプレートが明確にされていないので、購入するならPanasonic製が断然おすすめです。
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ホットプレートにもなるIH
少し値段は高いのですが鍋料理で使う卓上IH調理器はもちろん、お好み焼きや焼肉ができるホットプレートにもなる、PanasonicのKZ-HP2100という卓上IH調理器もあります。
KZ-PH33の本体が2.5Kgに対しKZ-HP2100は3.6Kgと重くサイズも大きいので、常時テーブルの上に置いてお湯を沸かしたり気軽に調理してご飯を食べるという使い方ができません。
ホットプレートも使える卓上IH調理器も、お好み焼きや焼きそばを作るだけでは勿体ないので、とても便利だけど手を出しにくい印象の製品でしたが、モデルチェンジして魅力的な製品に生まれ変わりました。
新しく発売されたパナソニックの卓上IH調理器は、ホットプレートにもなる製品としては業界初となるダブルIHを搭載していて、左プレートで肉を焼き右プレートで野菜を焼くなど、プレート毎に調理温度を設定することができます。
日常的にテーブルの上に置いて便利に使えるPanasonicのホットプレートにもなる卓上IH調理器KZ-CX1-Wの詳細について知りたい方は、こちらの関連記事も合わせてお読みください。
調理家電で定評のあるPanasonicの製品には、鍋料理や炒め物料理に使える卓上IH調理器だけでなく、お好み焼きやパエリアが楽しめるホットプレートとして使える一台二役の便利な製品があります。ただ、卓上IH調理器やホットプレート単体の[…]
卓上IH調理器におすすめの鍋
卓上IH調理器ではガスコンロと違い普通の土鍋が利用できないので、ステンレス製などの鍋を購入することになりますが、鍋選びをする時は少しだけ気をつけて欲しいことがあります。
鍋底にプレートを埋め込むことで、鍋料理をしている雰囲気が出るデザインのIHに対応した土鍋がありますが、これらの製品にはIHを痛めたり落ちた塗装を食べてしまう可能性があります。
ステンレス製の鍋よりも雰囲気がでるので鍋料理をする時は塗装された製品を選びたくなりますが、使用する過程で塗装が落ちてしまうので、健康のことを考えるとおすすめできません。
我が家で使用しているのはステンレス製の鍋で、土鍋よりも雰囲気と保温性は若干劣りますが、鍋料理が温かいので想像していたよりも冷めにくいですし、軽く割れないのでとても重宝しています。
今までご当地鍋料理である博多の牛もつや牡丹鍋などを調理して食べてみましたが、特にステンレスだからと味に違いがでる訳でもないですし、塗装を食べる危険がないので安心できました。
土鍋は製品ごとに深さが違うので一概にこれが正しいと言えませんが、これから土鍋をお探しの方は下記のサイズを参考にしながら、製品をお求めになることをおすすめします。
6号:18cm前後:1人用
7号:21cm前後:2~3人用
8号:24cm前後:3~4人用
9号:27cm前後:4~5人用
10号:30cm前後:5~6人用
5人前用として購入した26cmのステンレス製土鍋ですが、実際に使用してみると4人前の大きさという感じがしたので、少し大きめの物を選んだ方が具材をより多く入れられます。
こちらの関連記事では、我が家で使用している軽くて丈夫な土鍋風ステンレス鍋を詳しく紹介していますので、ご興味のある方は合わせてお読みください。
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鍋料理には美味しいお米を
卓上IH調理器と鍋が決まれば、鍋料理と一緒に食べるお米にもこだわりたいもので、すき焼きなどの味の濃いものにおすすめなのが、コシヒカリと人気を二分した懐かしいお米ササニシキです。
ササニシキはコシヒカリと違いサッパリしていて、上品な味わいをしていることから和食やお寿司屋で今でも利用されていますが、鍋料理に向いているので是非食べてみてください。
卓上IH調理器と調理器具とお米が決まれば、後は美味しい鍋料理選びが必要になりますので、こちらの関連記事を参考にしながらご当地鍋料理を探してみてください。
日本全国には個性的で美味しい鍋料理が沢山あるので、お取り寄せして食べるのが数年前から人気です。鍋料理と言えば家族や友達、会社の同僚とテーブルを囲んで食べるのが定番でしたが、最近はひとりでも鍋料理を楽しむ文化も定着してきました。[…]